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若さを取り戻したアカサタ

 こうして、魔王であるアカサタは、前の魔王ダックスワイズの力により、若さを取り戻しました。

 その姿は、この世界にやって来た時と同じように、15歳くらいに見えます。


 アカサタは、ダックスワイズにお礼を言います。

「どうも、ありがとな。おかげで、死への不安からも解放された。やりたくてできなかったコトに挑戦できる!これから、より多くの経験を重ねるコトもできるだろう」

 それに対して、ダックスワイズは、こう答えます。

「お前は、この世界を大変におもしろくしてくれた。おかげで、退屈もまぎらわせてもらった。それより、もっとこのオレを楽しませてくれ。この世界の終わるその瞬間まで。どこまでもどこまでも楽しませ続けてくれ!」


         *


 それから、アカサタは大魔法野球のプロ球団に入団し、思う存分にその能力を発揮しました。

 肉体は若返りましたが、知識や経験は、以前に得たモノがそのまんま残っていました。なので、数々の魔法や、“気の力”を駆使くししてプレーするコトができたのです。

 ダックスワイズは、ライバルチームの球団に所属し、お互いに切磋琢磨せっさたくましつつ、その技を磨いていきます。


 それに飽きると、今度は別のスポーツに挑戦します。スポーツだけではありません。頭を使う競技やゲームにも挑み、そのたびに新たな発見や素晴らしい経験を重ねていきました。

 逆に、それぞれの業界に対しては新しい風を吹き込み、アカサタが訪れる場所には常に大きな問題と進歩とが同時にもたらされるのでした。その行動は、いつも大批判と大絶賛によって迎えられます。

 世間の人々は、そんなアカサタの生き方を、尊敬したり、うらやましがったり、悔しがったりして見つめるのでした。


         *


 世界が平和になり、安定し、停滞すると、ダックスワイズは再び“魔王”を名乗り、世界中に魔物を解き放ちます。

 それに対して、アカサタも再び立ち上がり、勇者として“魔王討伐”をかかげて戦い始めます。


 その戦いが一段落すると、今度はアカサタが魔王となり、世界と混沌こんとんへと導きます。そうして、逆にダックスワイズの方が勇者となり、魔王アカサタを倒すため、冒険の旅へと出発します。


 こうして、2人は魔王になったり勇者になったりを繰り返しながら、そのたびに能力を増し、成長を続けていくのでした。

 そんな2人に、世界の方も引っ張られて、魔法や技術は発展していきます。


 そんな風にして時は流れていきました。

 そして…

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