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昔話  作者: 原雄一
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終幕

「……魔女は逮捕されてしまいました。結論、強欲は身を滅ぼす」


 N少年がそこまで読んだところで、母親のこんな声が聞こえてきました。


「ほらN、今日はもう遅いんだから、そろそろ寝なさい」


「えーいいじゃんよー。おれもう三年生だよ?」


「駄目です」


「やだー」


「じゃあお母さんが一つ昔話をしてあげる」


「え?」


「むかーしむかしあるところに、N介という名前の男の子がいました。その子は夜遅くまで本を読んでいたせいでよく寝れず、次の日学校の勉強についていけなくなってしまいました。結論、子どもは早く寝よう」


「えー知らないよそんな昔話」


 N少年は唇を尖らせて反論します。


「いいから寝なさい」


「ちぇー」


 N少年は『小学校中学年のための昔話』を閉じて、布団をかぶりました。



 結論:子どもは早く寝よう。



   *



「はい、じゃあ今日の読書タイムはおしまい」


『小学校中学年のための昔話』を閉じながら、O少年の母親は言いました。


「えーもうちょっとー」


 O少年は駄々をこねます。


「だーめ」


「まだ眠くないー」


「いいからほら、寝なさい。今の話にもあったでしょ」


 O少年の母はO少年に布団をかけました。


「しょうがないなーまったく……」


 と言いつつも、O少年は眠りの世界へ落ちていくのでした。



 結論:子どもは早く寝よう。



   *



「……結論、子どもは早く寝よう」


 P少年はそこまで読んで、時計を確認しました。


「うーん、九時半か。もうちょっと読もうかな」


「駄目、もう寝なさい」


 母親の声がします。


「えーもう四年生なんだからいいじゃん。ためになるよこれ」


「駄目。子どもは早く寝るものです」


「分かったよ……」


 P少年は『小学校中学年のための昔話』を枕元に置いて、布団をかぶりました。



 結論:子どもは早く寝よう。



   *



「……子どもは早く寝よう」


 Q少年は………………



 結論:無限ループってこわい。

 無理矢理感が半端ないですが、一応これで完結です。


 長い間(半分以上は空白ですが)有難う御座いました。

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