12/37
わらしべ長者 Ⅰ
むかーしむかし(とは(以下略))一人の若者がいました。彼はある時、観音さまのお告げを受けました。
「初めにつかんだものを大事にせよ」
観音様からのお告げはそれだけです。
若者は、門のところで転び、そのはずみで落ちていたわらしべをつかんでいました。若者はお告げの通り、それを大事にすることにしました。
石段を下りていくと、顔のまわりをアブが飛んでいました。払っても払ってもぶんぶんと飛び回り、うるさくて仕方がありません。若者はわらしべの先でアブを縛り、小枝に結びつけました。
すると、向こうから小さな少年がやってきて、小枝をほしがるので、若者は小枝をあげました。
「ありがとー!」
少年はうれしそうに言い、駆け出して行きました。
結論:観音様のお告げが、いつも正しいとは限らない。ああ、神よ、不信心をお許しください。……あっ、ちょっと待って。だからごめんなさいってギャー!
ああ、神よ、不信心をお許しください。
マジで。




