18話 おっさんは、ダンジョンの暮らし方を伝授する①
祝いの宴から一夜明け、俺は朝食の準備をしていた。
今日はユイカさんにダンジョンでの暮らし方を教えていきたいと思っている。
いくつか渡しておきたいユニークアイテムもある、やっぱりダンジョンで暮らしていくには、ユニークアイテムがなければ成り立たない時が多々あるので、ユイカさんにも慣れてほしい。
渡す予定なのは、拡張バックレベルAとマジックナイフ、光源石の3つだ。
拡張バックレベルAは俺が持つ拡張バックレベルSより少し小さいが、かなり容量があるので色々と便利である。
マジックナイフは、切りたいものによって切れ味が変わる優れもので、生きている生物以外ならその物に合わせて切れ味を変えられる。
光源石はその名の通り、魔力を込めると込めた魔力の強さで光る石で、主に明かりの少ないところで使う。
この3つがあればこれからのダンジョン生活がもっと楽になるはずだ。
「おはようございます、タツベイさん」
「おはようございます、ユイカさん
そうこう考えていると、ユイカさんが起きてきた。
もうそんな時間か、早く朝ごはん作らないと。
「あ!タツベイさん、勝手に朝ごはん作ってます、今度は手伝ってもらうって言ってたくせに!」
「すみません、失念してました」
しまった、昨日そんな約束してたっけ……。
飲みすぎて記憶が曖昧になってしまっていた。
怒るユイカさんを宥めながら俺はなんとか朝ごはんの支度を終えた。
今日のメニューは、パンの木と槍豚のベーコン、そして男爵鳥の卵で作った目玉焼きである。
「ささ、食べましょ」
「今度は、ぜったいに声かけてくださいね、もし寝ていたとしても起こしてください」
「ええ、必ず、必ずそうします」
お昼ご飯作るとき忘れないようにしないと。
でも朝寝ているユイカさんを起こすのって、おじさんの俺にはハードル高すぎるんだよなぁ。
下手に触れられないし、もしも触れてしまったらなんか気まずいし。
そうして朝の時間が慌ただしく過ぎていった。
「ではユイカさん、今日はあなたに渡したいものがあります」
「渡したいものですか?」
朝ごはんを食べ終わった後、俺は早速ユイカさんにさっきの3点セットを差し出した。
「わぁ、どれもレアアイテムばかりじゃないですか!いいんですか貰っても」
「ぜひもらってください」
この3点セットがあれば、この先ユイカさんが俺と逸れたとしてもなんとか1日2日は生き延びる事ができる。
「一応、拡張バックの中には非常時用に、槍豚の干し肉を入れてあります」
「ありがとうございます!!」
一応言ってはいないが、水の木という地面に刺すと地下水を見つけて汲み出してくれる木とか、回復薬なんかも入れている。
もちろん逸れない事が一番大事なのだが、万が一があるのがダンジョンだ。
そういうのに備えておくのも大切である。




