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第11話 おいしいダンジョン料理の作り方②



 ユイカさんの素性を知り、色々納得は言ったがまだ謎が多い。

 そもそも強くなりたいのはわかるが、ラルフを討つとはつまり、王を討つということだ。

 ユイカさんは革命でも起こす気なのだろうか。

 うーん考えてもまとまりそうにもないな。

 ここは一先ずご飯にしよう。


「話も落ち着きましたし、ご飯にしましょうか」

「ええそうですね!私もお腹空きました」


 そう言ってユイカさんはお腹を抑えた。

 今日倒した石獣は正直、食べるのには向いていない。

 今回は他の食材も取って来ていないので、備蓄している槍豚の干し肉や千年イモ、そしてチーズ草などを使う。

 千年イモとは、千年経っても腐らないと言われているイモで、古くから冒険者の間で非常食として食べられてきた。

 そしてチーズ草とは、この三級ダンジョンの第四層の水辺に生えている草で、火を通すと溶けてチーズのようになる。

 今回は、千年イモや槍豚の干し肉の上にチーズ草を置いて焼いて頂こうと思う。

 槍豚の干し肉は焼くと、柔らかくなる性質があり、チーズ草とはめちゃくちゃ合うのだ。


「じゃあちょっと作ってくるので、ユイカさんは軽く湯浴みでもしててください」

「はい!」


 そうしてユイカさんが湯浴み場へ行こうとすると、ケルベロスが後ろからついて行こうとしているのを発見した。


「待てケルベロス、お前はここにいなさい」

「くぅーん」


 俺がそう言ってケルベロスを制止させると、寂しそうに鳴いた。

 わかってくれケルベロス、もしお前がまた湯浴み場で何かをやらかして、ユイカさんの裸を俺がもう一度見ることになる。

 これ以上罪は重ねたくないんだよ。

 

「そんなに鳴くなよ、これやるから許してくれ」


 俺は手に持っていた槍豚の干し肉をケルベロスにあげた。


「わんわん!」


 干し肉を見て嬉しそうに鳴いたケルベロスは、槍豚の干し肉を咥えるとスタスタとリビングの方へと歩いて行った。


「さてとユイカさんが戻る前に作っておかないと」


 料理自体は簡単なのですぐできると思うが、はたして喜んでくれるだろうか……。


「わぁ凄いです!!全部美味しそう」


 戻ったユイカさんはテーブルに並ぶ料理を見ると、両手で頬を抑えながらそう言った。 

 良かった喜んでくれたようだ。

 

「それじゃあ食べましょうか」

「はい!!ぜひ!」


 ユイカさんはまず最初に千年イモをフォークで刺すと、そのまま口へと運んだ。


「美味しい〜!外はサクッと中はしっとりしてて最高です!」

「それはよかった」


 今回俺は千年イモを焼くとき耐熱草に包んでから焼いた。

 千年イモは水分を多く含んでいるので、蒸し焼きにすると中がとてもしっとりとした仕上がりになるのだ。

 

「あとこのチーズ草、最高です、まんまチーズのようです」


 チーズ草は、このダンジョンにしかない希少価値の高い植物で、まだ地上にも出回っていない。

 冒険者だけの珍味である。


「美味しそうに食べてくれて私も嬉しいです」


 そうして気がつくと、俺とユイカさんは30分足らずで料理を平らげていた。


「満足です、最高ですねダンジョン暮らし」

「はは、そう言ってくれてよかったです」





 


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