第2話 暗号の痕跡
屋敷内を探索する蓮と翔の前に、古びた書斎が現れた。壁にはほこりをかぶった本棚が並び、中央の机には一冊の古文書が置かれている。蓮がそっと手に取り、文字を追うと、普通の文章に見えるその中に、奇妙な符号や記号が混ざっていた。
「これ…暗号か?」蓮は眉をひそめる。翔も近づき、解析用ルーペで文字を丹念に調べる。符号には、屋敷の隠し部屋や過去の事件を示す手がかりが隠されているらしい。二人は息を潜めながら、解読を進める。
しかし、その最中に屋敷内に微かな異変が走る。壁の影が不自然に伸び、空気がざわめく。蓮は影縛りの術を瞬時に展開し、翔を守りつつ、襲いかかる異形の影を封じる。暗号の解読と戦闘が同時に進む緊張感に、二人の心拍は高まった。
解読の途中で、古文書には過去に屋敷で行われた忌まわしい儀式の記録や、因習の一部が綴られていることが明らかになる。蓮はこれを現代まで続く呪いの手掛かりと悟り、慎重に行動を進める。
やがて符号の一部が光を放ち、次に向かうべき屋敷の位置が浮かび上がる。蓮は間取り図と古文書の情報を照合し、屋敷内の安全な通路を選択する。翔と視線を交わし、静かに頷くと、二人は暗号が示す新たな場所へと歩みを進めた。
この瞬間、屋敷の空気はさらに重くなり、古の因習と異形の気配が一層濃くなる。だが蓮と翔は、互いに信頼し合いながら、静かに、しかし確実に次の謎へと挑もうとしていた。




