1 0歳から始める変態生活
前回は発作的に投稿する気になったのでご迷惑をおかけしました。
今回はちょっと余裕が出来たので作者名も変更しました。
作品についてはまるで進歩がありませんが、前回よりは丁寧になる事を心掛けながらも、思いつくまま気の向くままにのんびりと書いていく予定です。
相変わらずのヤマ無しタニ無し、ハラハラドキドキ無しのストレスフリー作品です。
女性が強いのはあくまでも作者の体験による感想です。
1時間以内に連絡いただいても2倍増量や送料無料は有りません。
沢山の方に楽しんで読んで頂けると幸いです。
“ドゥルルルル”
聞き覚えの有るような無いような奇妙な音で意識が戻った。
・・・確か3日連続で会社に残り、同僚に頼まれた資料を徹夜で作っていた筈。
周りを見渡すが、机もキーボードも無い。
それどころか右を見ても左を見ても、真っ白白。
奇妙な音は相変わらず続いている。
なんだ?
どうなってるんだ?
この音は何?
“残念ながらあなたの体は過労による心臓停止で失われました”
考え込んでいたら、突然頭の中に声が響いた。
「誰? どこにいる?」
“現地時間で7日前、お仕事中に心臓が止まりました。法要が終わり、束縛を解かれた魂が消滅する前にお招きした次第です”
「死んだってこと?」
“はい”
入社して10年、仕事が出来ると評価をされたのは嬉しいが、最近5年間は仕事に追われて睡眠時間すら殆ど取れなかった。
過労死と言われると、さすがに無理しすぎたかと驚きも無く納得してしまう。
「ここは?」
“原初の神がお造りになった魂の救済所です”
「原初の神?」
“数多の神を生み出し、数多の世界を創造させた神々の生みの親で御座います”
「魂の救済所って?」
“亡くなられた方の魂は徐々に記憶を失い、いずれは消滅します。不幸にして亡くなられた良き魂を善く生きた前世の褒美として異世界に転生させ、もう一度人生を楽しんで貰うと原初の神がお造りになりました”
「俺はもう一度生きられるっていう事?」
“今の記憶を持ったまま新しい世界に生まれ変わります”
ファンタジー小説の定番、異世界転生ってやつか?
たいていはめんどくさい使命とかあって主人公が苦労する奴だよな。
「・・・何か使命とかがあるの?」
魔王を倒せとかは嫌だよ。
”何もありません。前世における善き行いの御褒美ですから自由に人生を楽しめます。転生特典として神の祝福や特別なアイテムが与えられますので、一般人よりも人生を楽しめる筈です、多分”
多分かよ。
“ただし新しい人生はあなた次第ですので、無茶をすれば早々に死ぬ事もあります”
まあ命を貰っただけで不老不死じゃないから死ぬこともあるよな。
それでも転生させて貰える上に、祝福やアイテムが貰えるなら有難い。
ただ、話が美味しすぎてにわかには信じられない。
“但し、・”
ほら、やっぱり何かあるんだ。
“どのような世界に転生するか、貰える特典が何かはガチャで決まります。どのような世界であれ前世とは違う世界なので、文化や価値観など戸惑う事は多いと思います。前世は前世と割り切って新しい世界を楽しんで下さい”
「ガチャ?」
親ガチャとかいう言葉もあるけど、転生もガチャで決まるの?
“先程から聞こえているのは転生ガチャのドラムが回転している音です。”
「待て待て、ガチャなんてつい最近の言葉だぞ。原初の神って大昔じゃないのか?」
”神は全てを見通されます“
はいはい、ファンタジー小説の必殺技、ご都合主義だね。
“・・ともかく、ガチャによりあなたが転生する世界と、貰える祝福やアイテムが決まります”
ご都合主義はスルーかい。
まあいい、今重要なのは俺の転生特典だ。
「祝福やアイテムって?」
“鍛冶神、薬師神、酒神などの神に祝福を頂け事があります。関連したスキルを活かせば人生の勝ち組がほぼ確定です”
「鍛冶師や薬師として成功し易いという事だね」
“その通りです。稀にですが上位神である生命神や時空神の祝福が頂ける場合もあります。そうなればもう国家の中枢クラスで活躍出来ます”
「その分危険も多い?」
“全ては転生者の行動次第、望むなら穏やかな人生を送る事が出来る・・、かも?”
「って、何で疑問形なんだ?」
“どんな世界に転生するか、何が貰えるかもガチャ次第ですから”
「判った。じゃあガチャをお願いします。」
“は~い! ガチャの承認を戴きました。それでは原初の神公認、元祖魂の救済所による本家転生ガチャの開催で~す! 果たして今回の結果は如何に~!”
“ドゥルルルル”
頭の中に響く声のテンションが急に上がり、微かに聞こえていた音が大きくなった。
おいおい、元祖とか本家って何なんだ?
そんな事を思っていたら、聞こえている音が変化して来た。
“おっとドラムが止りますよ、さて結果は如何に!”
“ドゥルルルル・ル・・ル・・・ル・・・・”
“パンパカパ~ン、パパパ、パンパカパ~ン!”
一瞬の静寂の後、めっちゃレトロなファンファーレが響いた。
福引なら鐘の音だけど、ガチャはファンファーレなんだ。
変な所に意識が向いた。
“えっ、ええっ、えええぇっ!”
さっきまでやたらとテンションの高かった不思議な声が叫び声?に変わった。
頭の中に響いていた音も声も消え、全く何も聞こえない。
どうした、何が起こった。
数秒して声が戻って来た。
“なんと、なんと、なんと超超超の大当たり。創造神の祝福を頂いて剣と魔法の世界への転生です。おめでとうございます、新しい人生を存分にお楽しみ下さい“
「ほぇっ?」
大当たり? 剣と魔法?
何のこっちゃ。
“大当たりですよ。もっと喜んで下さい”
「意味が判らないんだけど。」
“あなたは転生する世界における最上位の神、創造神の祝福を頂いての異世界転生に当選しました。私がこの役職に着いて2500年、創造神の祝福はあなたが初めてです。本当におめでとうございます。”
「創造神の祝福って、何?」
“・・・えっと・・それは、・・・それはきっと素晴らしいものです?”
「待て待て、その間は何だ? “きっと”って何? 何で疑問形なの? 」
“・・・異世界は沢山ありますから創造神も沢山おられる訳で、それぞれの事情によって祝福の内容も異なります。ですが、あなたが転生するのは剣と魔法の世界、祝福が役立つのは間違いありません、たぶん“
「多分?」
“ともかく、前世で報われなかった分新しい人生を存分に楽しんで下さい。それでは行ってらっしゃ~い!”
答えられないから誤魔化したな。
まあいいか。
人生をやり直せるだけで充分、のんびり生きていこう。
もう過労死は嫌だ。
そんな事を思っていたらいつの間にか俺の意識は途絶えていた。
元おっさんとしては幼児プレイがちょっと恥ずかしいものの3食昼寝付き。
働かなくても誰にも怒られないし、何よりも柔らかくてすべすべのおっぱいが触り放題。
過労死した元社畜の俺にしてみれば夢にまで見たのんびり生活、なんて思っていた時もありました。
自由に人生を楽しめと言われても、新生児の体では何にも出来ない。
ネットも無いからエロ動画も見られない。
暇、暇、ひま、ひ・ま、ひ~ま~!
剣と魔法の世界なら学生時代にファンタジー小説で読んだことがある。
“ステイタスオープン!”
・・・・
反応無し、まあそうなるな。
“ウォターボール!”
・・・・
うん、予想してた。
魔力は丹田付近に溜まるっていうのがファンタジー小説のテンプレ。
臍下3寸に精神を集中する。
下腹部に力を入れたらゆっくりと生暖かくなった。
・・・ちびったらしい。
ぐぬぬ。
瞼は開かないものの何となく周囲の気配が感じられる。
”探知“
・・・・
だよな。
剣と魔法の世界とは言っても身動きが出来ないどころか瞼さえ開いていない0歳児が剣や魔法を使うのはさすがに無理。
する事が無いので周囲の声に毎日耳を澄ませていると、何となく言葉の意味が判って来た。
何となくであっても瞼も開いていない乳児に言葉が判るって凄い気がする。
ネット小説で読んだ言語理解程では無いが、何となくでも判るのはありがたい。
ひょっとしてこれが転生特典?
創造神の祝福と言われただけで全然説明してくれなかったので全く判らん。
最高神である創造神様の祝福という大当たりにしてはショボイ?
ショボイけど、周囲の会話が少しでも判るのは退屈しのぎにはなる。
一応創造神様には感謝しておく。
“ありがとう御座います。これからも宜しくお願いします”
感謝の心は大事。
俺は礼儀正しい人間だ。
とりあえず俺の名前はヒルナキラ、愛称キラという事が判った。
父さんは伯爵?
母さんはエクセール、正式な夫人では無いようだが丁寧に扱われているから問題無いだろう、たぶん。
瞼が開いて周囲が見えるようになった。
父さんは20歳前後? 金髪緑眼のめっちゃイケメン。
母さんは茶髪青眼の美人、ひょっとして10代?
俺?
判らん、見える所には鏡が無い。
両親のどちらかに似ていればきっとイケメンの筈、似ていればだが。
転生者でも両親に似るのだろうか?
黒髪黒目っていう設定の小説も多かったよな。
まあどうでも良い、生まれ変われただけで御の字だ。
視界にいた若い侍女さんを見ると体から靄っぽいものが出ている。
思わずじっと見詰める。
おっぱいがめっちゃでかい。
って、そうじゃない、今は靄だ。
どうやらお臍の下あたりから流れ出ているらしい。
チラチラと侍女さんの下腹部に目をやる0歳児。
0歳から始める変態生活?
元おっさんの経験が侍女さんの下腹部をガン見するのは拙いと伝えている。
女性は男性の視線が本能的に判るというのは前世で経験済み。
こっそりチラ見しただけなのに何故か蔑みの目を向けられたのは1度や2度では無い。
スケベな視線はご法度。
俺は経験から学べる0歳児。
侍女さんを見ていたら壁に掛けられたランプ?のような物に手を触れた。
侍女さんの体の中に蠢いていた靄が指先に集まりランプへと流れていく。
ランプが明るく光った。
侍女さんが指を離してもランプは明るいまま。
ランプの根元に丸い記号? そこから薄い靄がランプに流れている。
靄って魔力?
ガチャの説明で異世界は沢山あるって言っていたから、この世界は魔力が目に見える世界なのだろう。
そう言えば前世で見たアニメでは魔力が体を覆ったり魔法陣が空に浮かんだりしている場面があった。
とすれば丸い記号は魔法陣?
記号をよく見ると小さな文字が一杯書かれている。
侍女さんの魔力?の動きを思い出しながら自分の体の中に意識を集中する。
おしっこをちびらないように注意しながら臍下3寸に意識を集中すると侍女さんの下腹部と同様に何かが蠢いているのが判った。
やった~、俺にも魔力がある。
剣と魔法の世界に転生したのに魔法が使えなければ洒落にならない。
意識の集中場所をずらすと蠢いていたモヤモヤの一部が付いて来る。
さっと動かすとモヤモヤは丹田に戻る。
ゆっくりと動かすとモヤモヤの1部が付いて来る。
ゆっくりゆっくり動かすと手の先や頭の天辺にも付いて来るようになった。
手足は思い通りに動かないが、体内の魔力は結構自由に動かせる。
暇つぶしのおもちゃ発見。
流れる速さや量を変えたり、指先に集めたり額に集めたり体の表面に纏わせたりして遊ぶ。
魔力を飛ばそうと思って指先に集めた魔力に“飛べ”と命じる。
指先から魔力が、・・牛の涎の様にタラリとベッドに落ちた。
もう一度丹田に意識を集中して魔力を確かめる。
体中に魔力を循環させて指先に魔力を溜める。
”飛べ!“
指先に集まった魔力が、・・タラリとベッドに落ちた。
ぐぬぬ。
俺は知っている、魔法で大切なのは練度というのがファンタジー小説の定番。
練度が上がればきっと飛ぶ筈。
練習時間はたっぷりあるので何度もチャレンジする。
うん、魔力を飛ばすのはまだ無理らしい。
練習中に気が付いたのは涎の様に垂れている魔力の紐が少しずつ長くなった事。
今度は魔力の紐が長く伸びるように意識する。
ちょっぴり伸びた。
“伸びろ、伸びろ”
気合を込めて魔力を流すと魔力の紐が長く伸びてベッドの端から垂れ下がる。
“伸びろ、伸びろ”
長くなった紐の先が床に着いた?
紐の先が何かに触れたのが判った。
紐を少し短くすると紐の先が離れたのを感じる。
俺からは見えない所なのに何故か判る。
伸ばす。
何かに当たった。
縮める。
離れた。
伸ばす。
また何かに当たる。
紐の先には触覚がある?
伸ばす、縮める、伸ばす、縮める。
床をツンツンしている感じが判った。
めっちゃ楽しい。
0歳から始めるヒモ生活。
ヒモ生活が出来るという事は男としての魅力に秀でている事。
どうだ、参ったか。
前世では未経験のまま死んだから男としての魅力が何かは知らんけど。
何となく空しくなったのでヒモではなく魔力の糸、略して魔糸と呼ぶことにした。
これで今よりもマシな生活が出来る筈、・・な訳無いよな。
魔糸は魔糸であってマシではない。
ちょっと待て、魔糸の操作を極めれば冬の寒い日にはベッドに寝たまま着替えの服を取れるじゃないか。
これぞスローライフ。
いや、只の怠け者か。
ふと思ったのは、お母さんも侍女達も魔力の紐を使っていない。
何となくこれは見られたら拙いと直感した。
練習は誰もいない時にしよう。
とりあえず一人で遊べるおもちゃが見つかったので退屈しないで済みそう。
疲れたので寝た。
魔糸の練習が楽しくてしょうがない。
今は思い通りに動かす練習。
左右にくねくねと動かしたり、先っぽをちょっとだけだが持ち上げられるようになった。
ひょっとして魔糸の太さを変える事が出来るのではと思いついて色々と試してみる。
太いと短くなる。細くすれば長く伸ばせる。
魔力量によって糸の総量が変わるらしい事が判った。
細く長くして先だけ太くする。
この形、どこかで見た事がある。
・・・拙い。
これはどう見ても如何わしいエロ動画に出て来た触手。
俺が目指すのはスローライフ、決してエロ―ライフでは無い。
先だけを二股に出来れば触手で物を掴めるかもしれない。
昔の番組を編集したビデオで見たぬいぐるみの蛇を使ったお笑いを思い出す。
レッドスネークこんにちわ。
蛇さんの頭をイメージすると、触手、じゃなくて魔糸の先が大きく口を開けた蛇の頭の様に開いた。
閉じる、開く、閉じる、開く、閉じる、開く、閉じる、開く。
何度も練習したら上手く動かせるようになった。
何かを掴んでみたいが、魔糸の届く範囲には掴めそうな物が無い。
侍女さんが入って来る音がしたので慌てて魔糸を消した。
魔力を切ればすぐに消えるので便利。
侍女さんが窓を拭き始めた。
俺の方にお尻が向いている。
魔糸を伸ばす。
先を二股にしてそうっとスカートの裾を掴んでゆっくりと持ち上げる。
侍女さんが振り向く。
慌てて魔糸を消した。
侍女さんが不思議そうにあたりを見回して窓拭きに戻った。
ふぅ~、間一髪。
ちょっとドキドキした。
2度とスカート捲りはしないと心に決めた。
危険だからではない。
色気も何もないカボチャパンツだったから。
スカート捲りは男のロマンだがこの世界では全然楽しくなさそうだった。
ダメだ、暇すぎて思考がエロい方向に進み過ぎる。
俺が目指すのはスローライフ、決してエロ―ライフでは無い。
俺はまだ0歳。
許せる限界はR15、R18はダメ、絶対。
毎日耳を澄ませていたら、遠くの声も聞き取れるようになった?
今まで聞いた事の無い声が微かに聞こえたので直感的に隣の部屋では無いと感じた。
首を動かすと聞こえなくなる。
首を戻すとまた聞こえる。
指向性?
毎日面白そうな会話を見つける為に首を回す。
手前の部屋とかその向こうの部屋とイメージする事で部屋を特定出来るようにもなった。
まだ判らない単語も多いが、ある程度は会話が理解出来る。
どうやら俺の父さんが結婚するらしい。
下働きの使用人達の話しでは、両親の戦死で急に家を継いだ為に結婚が遅れたが、ようやく伯爵夫人として相応しい家格の貴族家から嫁を迎える事になったそうだ。
俺の母さんは元メイドの平民なので貴族夫人としては相応しく無いらしい。
子供が出来る前ならば知り合いの貴族に養女にして迎え入れる手があったそうだが、お腹が大きくなってからではダメらしい。
貴族ってめんどくさい。
元々が庶民なので、前世の時から名家とかお金持ちという言葉だけで何となく好感が持てなかった。
この世界に来てからも使用人達が話す貴族の悪口を聞いていると、”悪口“であって事実とは違うかもと思いながらも悪口に共感している俺がいた。
前世で読んだファンタジー小説では、貴族家に生まれた転生者が礼儀作法や領地経営で苦労するのは定番。
俺が目指すのは楽しいのんびり生活。
貴族の礼儀作法なんていう面倒なことを覚える気は無い、というか覚えられる気がしない。
ファンタジー小説で読んだだけだがとんでもなく複雑だった。
領地経営なんて論外。
人に指図するほどめんどくさい事は無い。
部下に指図してやらせるより自分でやった方が早い。
お陰で過労死したけど。
生まれ変わった今世を自由に楽しみたい俺としては貴族家を継がない方が有難い。
新しく来るお嫁さんが良い後継ぎを生んでくれるように願うばかりだ。
漸くよちよち歩きが出来るようになって、母さんと一緒に庭に出る事が多くなった。
庭から見ると俺の家ってデカい。
石造りの大きな3階建てビル。
王都屋敷だけでも使用人が100人位いる。
領地にはもっといるのだろう。
ファンタジー小説を読んでいた時は全く思わなかったが、伯爵と言うのは俺が思っていたよりも凄いらしい。
前世の江戸時代なら城持ち大名?
そいえば江戸の大名屋敷はとんでもない広さだった。
母さんはお部屋さまで俺は御落胤?
家を継ぐ気は無いからどうでもいい。
広い庭の向こうには厩舎と訓練場。
訓練場では鎧を着たおっさん達が剣を振り回している。
驚いたのは鎧を着たおっさん達が皆大きい事。
前世とは平均身長がだいぶ違う感じがする。
そして、ここは剣と魔法の世界。
体が大きい上に魔法もある。
戦闘能力は前世よりも遥かに上と考えておかなければならないだろう。
チャンバラごっこ大好きな俺にとって剣で戦うのは憧れ。
もう少し大きくなったら剣を習おう。
目標が1つ出来た。
母さんが庭に咲いている花の名前を教えてくれるが「あ~。」「う~。」しか答えられない。
頭の中には花の名前が入っているのだが舌が上手く使えない。
前世の知識が有っても今世ではまだ乳児なので仕方が無い。
色々な花の名前や花言葉を教えて貰ったが、イマイチ興味は湧かない。
だから何なんだ、としか思えない。
何よりも、花は食えん。
ふと、前世で女の子にモテなかった理由が1つ判った気がした。
女の子にモテる男は花言葉や占い、ファッションなど女の子が興味を持ちそうな事に詳しかった。
人づきあいが苦手な俺は自分が好きな事、得意な事しかしなかった気がする。
興味の無い事はめんどくさいからと全くしなかったのがモテなかった理由?
人との出会いを求めて自分から行動する事も無く出会いは全て運頼み。
めんどくさい事をしない運頼み男。
次に死んだときの戒名は“めんどくさいらいうん”にしよう。
2歳で俺の戒名が“免独斎頼運”に決まった。