辰井病院での血液検査
正澄を連れて辰井病院で血液検査をすることになりました。
正澄に再度の血液検査のことを正尚と春子は伝えました。
「まぁくん、今度ね。
辰井病院って所でお父さん、お母さんと一緒に検査を受けるんだよ。」
「検査?」
「そう、前に…… 小学校に入る前に血を取ったよね。」
「うん。」
「もう一度、注射をして血を取るんだよ。」
「ええ―――っ。」
「嫌かな?」
「嫌―――っ。」
「どうして?」
「痛いもん。」
「でもね、しないといけないんだよ。」
「どうして?」
「前の検査が間違っていたかもしれないんだ。
だからね。もう一度するんだ。」
「しなきゃ駄目?」
「うん。しなきゃ駄目なんだよ。」
「嫌だなぁ~。」
「まぁくん、強い子じゃないのかな?
強い小学校のお兄ちゃん……だよね。
お父さんはそう思ってるよ。」
「……うん。分かった。する。」
「偉い! 流石はまぁくん!」
「えへへ……。」
正澄は祖父母からも再度血液検査を受けることを褒められました。
「まぁくん、本当に偉いぞ!」
「本当に…… 偉いわ~ まぁくん。」
「えへへ……。」
血液検査を受けるために夫婦は正澄を連れて辰井病院へ行きました。
正澄は大人しく血液検査を受けられました。
怖いのか……注射器を見ることは出来ませんでしたが、ジッと我慢して「痛い!」とは言いませんでした。
そんな正澄を見ていると、どんなに可愛いか……。
自分たち夫婦の子ではないという結果は悲しい、望まない結果です。
この検査の結果が可愛い息子との別れにしたくないと正尚は思いました。
その隣で不安で押しつぶされそうな妻が居ました。




