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泉と私と状況把握

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パチリと急に瞼が開く。


視界に入ったのは赤く染まった視界ではなく、どこまでも澄んだ青い空だった。


なにかを不思議に思い、上半身を起こしてみると…


「うっ…」


頭がクラクラする…


吐き気を催すほどではないが、頭が揺さぶられるような感覚があった。


暫くすると落ち着いてきたので俺は辺りを見回し始めた。


辺りには




見慣れた家の壁やベッド…




があるわけではなく草や木々、そしてなんかやたらめったら光ってる水溜まり。


いやこれ泉か…?




ええぇ…



いやー、これは参ったね。こんなこと経験したことないから反応に困るね。流石と言うべきかなんというか…。

 

 気づいたら、いきなり自分の部屋から外に放り出されてるわー。

 やっべー。 

 

 

 ………………………………………………

 

 

 うおおー、なんだよこれ!俺の家は!?家はどこだよ!ていうかここどこだよ!しかもさっきまで夕方だったはずだろ!なんでいま太陽が真上にあるんだよ!ええええ!?何が起こってんだよ!?まじでこれ何が起こってんだよ!

 

 

 暫く混乱して変なことを軽く五分ほど唸っていたが、状況は何一つ変わらなかった。

 

 まったくもって何が何やら…。

 どうすりゃいいんだよぉ、これぇ…。

 

 泣き言を言っててもやはり状況は何一つ変わらなかった。

 

 仕方ない…。気は進まないがまずは現状確認か…

 

 

 とりあえず自分の姿を確認してみると、まずさっきまでと着ているものが違った。部屋着にも外出にも愛用していたいつものジーパン、パーカースタイルだったのが所謂初期装備になっていた。そう、「immortal alternative online」、通称「芋洗い」の初期装備である。

 

革製の胸当てとその下に纏う簡素な長袖と長ズボン。そして、腰にぶら下がる短剣と茶色いニスを塗ったかのような安そうな木の盾。


見違えるはずもない。芋洗いの初期装備である。


 そんで今いる場所。

なんとなく見覚えがあったが自分の格好をみて思い出したこの場所はゲームの開始点


「始まりの泉」


のグラフィックによく似てた。

 

 目の前には綺麗な水がわきだす不思議な感じの泉があり、後ろには街道からここに続くであろう一本の小道となっている出口。

 

 記憶にあるかぎりでは似てるってかそのものだった。

 

 

 

 






予想。

 

 





どうやら俺は何らかの原因でゲームの世界に来ちゃったらしい。

 

 

 

 

 

 

 そこ!「そんなことあるある~」じゃねーよ!こちとらいきなりこんな状況にたたされてまじで困ってんだよ!

 

 あるけどさ!確かにこういった展開はアニメとか漫画とかなろうとかでよくあるテンプレだけどさ!お前いきなりこの立場に立ってみろよ!

 

 よくわからないうちに服着替えさせられて、知らない場所連れ出されてみろ!普通に怖いわ!

 

 現状確認しようとするだけでメンタルがガリガリ削れる音がきこえるわ!

 

 

 …はぁ、とはいえこんなこといっててもはじまんねぇんだよな。

 

 グラフィックというか見えてる景色も、どうやら皮膚をなでる風とか草の匂いとかも視覚だけじゃなくちゃんと五感で感じることができる。

 

 ただひとつ言えることは「これが俺の今の現実」だってことだ。

 

 果たしてここが、おれの妄想なのか別の世界なのか、もとの世界がこんな風に進化したのか、はたまたゲームのなかに取り込まれたのかなんてものはよくわからない。

 

 だが、ここは幸いなことに恐らく予想通りなら「見知った世界」で「経験したことのある世界」だ。何もなしにただ放り出されたのとは訳が違う。

 

 

 ならば…

 

 まずはこの世界を確かめてみよう。

 

 正直、今すぐにでも帰りたい気持ちがないって言ったらうそになる。でも、もしこの世界が「本物」ならおれは多分、現実より現実として生きてきたここを誰よりも楽しめる自信がある。



 だからまずはやってみよう。








この世界を「生きて」みよう

 

  

 

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