セミスゥイート
「ここがワシントンD.Cか…。思った以上に綺麗な街だな。」
「そうでもないっすよ?センター通りから一角曲がればギャングの根城みたいに荒れてますよ。」
「で、カイドウ三佐?米国大統領ロナルド・ウィルカーソンに会う方法は?」
「ここは正攻法で行きます。既に面会の予約は入れました。」
「流石だな。つーか何でプレジデントのプライベートルームの番号を知っているんだ?」
「そこは金を払い情報スパイに活躍してもらいました。そんな事より我々の素情はまだ大統領には伝えていません。どのタイミングで打ち明けるかは海野艦長の匙加減です。」
「予約の時刻は?」
「明日のAM11:00です。」
「じゃあ今日は何処かに泊らなくちゃならないのか?センドウ三佐、直ぐに宿の手配を。」
「はっ!」
「どうせならプレジデントと仲良くなってホワイトハウスに泊りたかったんだがな。」
「また無茶な事を。大体、ホワイトハウスのプレジデント補佐官に番号を聞き出すのも、かなり無理をしたんですからね?」
「どんな手を使っても、会ってしまえばこちらの勝ちだ。」
「米国大統領もわざわざ日本から使いが来るとは思うまい。散り散りになった隊員を探し集めるよりも遥かに簡単なミッションだ。」
「海野艦長!」
「どうしたセンドウ三佐?」
「円をドルに換えられません‼」
「何ィ?じゃあ野宿か?いや危険すぎる。」
「センドウ、ワシントン銀行なら交渉の余地はあるかも知れんぞ?」
「今、何時だ?」
「PM1:00です。」
「あと二時間しかない。大至急向かえ。」
「了解。」
「海野艦長ありました。何とか間に合いました。」
「ヨシッ!」
「これで野宿は避けられましたね?」
「ああ。そうだな。」
「金に糸目はつけないとは言え、それを大蔵省に知られたら流石に怒られますよ?」
「日本の命運をかけた大事な会談だ。責任は私がとる。」
「流石は海野艦長。腹くくってますね。」
「ホテルワシントンのセミスゥイート4名分の予約をしました。」
「ホワイトハウスからかなり近いじゃないか?」
「そこがみそなんです。」
「トリタニ三曹流石!」
「でも、下船するの最小にした方が良いと言ってたサクラギ二佐、ナイス判断ですね。」
「何で?」
「ホテルワシントンのセミスゥイート一泊一人30万円っすよ?」
「はっ?高すぎやろ?」
「金に糸目はつけないと言ってたので…。」




