サスティナブル
「そこは盲点だったな。」
「いや、でも大和や武蔵もそろそろ弾切れっすよ?」
「ボシン・ウォーの時に大夫消費したからな。」
「で、どうするんすか?」
「どうするもこうもない。補給がサスティナブルな艦艇に換装するまでだ。」
「それとも弾の方をサスティナブルにしちゃうとか?」
「出来んのか?」
「防衛機密ですもんね?SM-3の技術…。」
「イージス艦なんて防衛機密の塊だもんな。」
「って事はサスティナブルな弾とミサイルを作る様にするって事ですね?」
ドサッ。
「これは!?」
「SM-3と機銃の性能と詳しい作り方。センドウ三佐あとは君に任せるよ。」
「任すったってこんな資料だけで…。やるしかないっすね。後は材料さえ揃えば。」
「サスティナブルな弾よろしく頼むよ。」
と、半分ふざけていた海野だが…。
「海野艦長。間もなくワシントンD.Cです。」
と告げられると、スイッチが入った。
「サクラギ二佐、私が不在の間きりざめの艦長代理をよろしく頼む。」
「ウィッス。」
「米国海軍も馬鹿ではない様だ。」
「外国籍の軍艦が目の前を通過しているのに何もしないなんて。」
「まともに戦っても勝てないと理解したのであろう。」
それからきりざめからのモールス信号が上手く伝わったのであろう。いずれにせよ、危険な"かけ"であった。
「"かけ"ですか?」
「モールス信号が上手く伝わらなかったら、米国艦隊の集中砲火を浴びていた。いくらきりざめがイージス艦でも恐らく、ほらあれを見ろ!あれだけの艦隊とコーストガード(沿岸警備隊)に捕まれば万事休す。だな。」
「で、モールス信号では何を伝えたのですか?」
「ワガカンハキコクカンタイニキガイヲオヨボスモノデハナイ。ワレワレハワシントンニイキタイミチヲアケテクレ。」
「それだけで引き下がったのですか?」
「見ての通りだ。米国海軍もコーストガードもきりざめのワシントン行きを許可したのだ。」
「何か上からの圧力があったと見受けられますが?」
「それは好都合だ。私はその"上"の人に話がある。」
全ては海野の伏線であった。米国とゼアーの様に同盟を結んでおけば第二次世界大戦が起きても、米国と戦わなくて済む。中国に進出する必要もなくなるから、中国との戦争も回避できる可能性が高まる。強力な日米同盟が戦争の抑止に大きく関与して来たのは、ゼアーの日本人ならば誰もが知っている事である。ディスでも既に開国を迫る外圧は高まっており、偶発的戦闘から大規模戦争に発展する可能性はある。その為、米国との同盟を結んだ暁には、鎖国の解除をする。と、本国の徳川玄平将軍とは話をつけており、鎖国解除後も玄平将軍には将軍職の座についてもらう。と言う約束であった。
「なぁに。この大規模な伏線回収が終われば、日の本はさらに強くなる筈だ。」




