外圧
「海野艦長?良いんですか?」
「何が?」
「ディスの歴史をここまで変えて?」
「もう、ここまで来たらなるようにしかならないよ。」
ディス歴1887年12月15日、通信奉行のマエジマヒソカの手により、47都道府県約1万地点の郵便番号の登録が完了。ディスでも本格的にスタートした。同年12月20日には、電伝公社による本格的な家庭向け電話サービス(1分7.4円)を電話機(約300円)を介して提供される様になった。だがこれは庶民的価格とは言いがたく、富裕層が主にこれ等のサービスを利用していた。
「電話って最初はこんなに高かったんですね。」
そんな事も知らず、ゼアーの世界では簡単にスマホを使ってバズったとかバズらないとか。
「ディスの現状をゼアーの若者に見てもらいたいですね。」
「文明の利器恐ろし。」
「オキタさん?」
「新選組は10年前に解散したんじゃ?」
「刀を捨てきりざめクルーにしてもらった。とは言え、もう45歳だし無理は出来ないけどな。」
「そうなんですか?海野艦長?」
「局長のコンドウさんも亡くなり、副長のヒジカタさんに頼まれたんだ。」
「どうしてもきりざめクルーに戻してやってくれないかとオキタ一尉がな。」
「ま、人手は多いに越した事はないからな。オキタ一尉は強いから即決した。」
「それは隊内で周知してもらわなければ困ります。」
「すまん。周知が遅くなったのは私の責任だ。」
「皆さんよろしく。」
「って、それ士クラス隊員の着用する水兵服じゃないですか?」
「オキタ一尉は幹部自衛官なんですから、こちらの服を着てください。」
「ところで、通信政策で何か不満は出ているか?」
「通話料が高いとか、そもそも電話機本体が買えないとか。って言うかこれ海軍の仕事じゃないですよね?」
「もしかしてまだ、勝さんの意志を継いでいる等とは言わないでくださいよ?」
「勿論、分かっている。幕府の政策に顔を出すのは控えている。それに、もうディスとゼアーではもう悪魔的に歴史が変わっている。ボシン・ウォーから20年。外圧に耐えながら大和や武蔵を効率的に使用して何とか平和を保って来た。玄平様からはNEO日本海軍の事は私に一任してくれている。だから今の内に潜水艦を整備したいのだ。」
「それで戦争するつもりなんですか?」
「あのな、サクラギ二佐?ゼアーではそれで苦労して来たんじゃねぇか?抑止力だよ。」
「なるほど。」




