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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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新時代

 ディス歴1887年7月7日、徳川家第15代将軍徳川慶喜公が崩御された。享年82歳。時代の転換点を迎えていた。

 これに伴い第16代将軍を決定する必要が出てきた。第一候補は慶喜の長男一平、次点で次男の二平そして、嫡男の玄平が将軍候補として名が上がった。ボシン・ウォーから20年。幕府は西洋の民主主義を取り入れていた。これにより次期将軍は、選挙で選出される事になった。ただし選挙権を持つのは徳川家に所縁の深い15歳以上の男子に限定された。

 その数255人。即座に選挙は行われ、結果は以下の通りとなった。徳川一平100票、徳川二平50票、徳川玄平105票。無効票無し。これにより第16代将軍は徳川玄平に決定した。

 「やりましたね!玄平さん!」

 「嗚呼。それより父上が世話になった海野玄太郎は何処にいる?」

 「横須賀の海軍工厰に居るようですが?それが何か?」

 「直ぐに呼んで来てくれ!」

 「はっ!」

 「そなたが海野玄太郎か?」

 「はい。いかがなされましたか?」

 「幕臣勝海舟亡き今、日本海軍を束ねられるのはそなたしかおらぬのじゃ。」

 「なるほど。確かに3年前勝さんが亡くなって以来日本の海軍は薩摩をはじめ各地方に点在するようになってしまいました。それを一つにまとめたいのですね?」

 「私の一声で陸軍はどうにかなった。しかし、私の力では海軍は一つにならん。」

 「現役は引退したつもりだったんですが、将軍の誘いとあらば、68歳の老兵ですが力をおかし致しましょう。」

 (20年。色々あったな。新選組の解散に始まり将官クラスの隊員の死去。もう完全にゼアーには戻れなくなったな。はぁ…。)

 「海野一佐!」

 「将軍がお待ちですよ?」

 「失礼します。」

 「うむ。まぁ、座れ。」

 「この度は16代将軍の就任誠におめでとうございます。」

 「九分九厘一平兄さんになると思ったんだがな。何とか選挙に勝てた。」

 「徳川幕府が人事を選挙で行うとは時代も変わりましたな。」

 「きりざめ?だったかな?海野一佐の乗る艦は。」

 「はい。ゼアーのものですが。」

 「ゼアー?」

 「あ、勝さんの考案で造られた艦船をゼアーと呼ぶんです。(まだ、この人に言う機会じゃないな。)」

 「ゼアーはたくさんあるのか?」

 「そんなに数はありませんが、戦艦大和や武蔵もゼアーのものです。」

 「小さな頃はよく横須賀に遊びに行ってみたものだよ。」

 「そんなお時間が?」

 「父上は兄上達には勉強を押し付けていたが、嫡男の私は自由にしなさいと優しかった。しかし、あんな馬鹿デカイ戦艦をよく日本海軍は造ったものだな?」

 「勝さんが頑張ったんですよ。」

 「それはそうと、日本海軍の再建頼んだぞ!」

 「それは容易い事です。」

 (こんな若僧が征位大将軍で大丈夫か?)

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