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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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密約

 ことの他海上からの砲撃は薩摩・長州軍を苦しめた。京都の日本海側からの戦艦武蔵の46㎝主砲は、幕末の徳川軍の持っていた大砲よりも、遥かに大きく、薩摩・長州軍はあまりの砲撃の強さから、一度兵士を撤退させた。

 「カイドウ三佐?」

 「どうやらきりざめに戻る日が来た様です。武蔵も大和もゼアーでは、ほとんど活躍出来ませんでした。しかし、ディスでは違います。薩摩・長州軍を苦しめた。それに旧式とは言え、幕府軍の攻撃には意図した一貫性がありました。」

 「カイドウ三佐も本当は大和ではなく、武蔵やきりざめから指揮をとりたかったのですね?」

 「まぁな。戦場を経験しておきたいと思うのも無理は無い。」

 「流石は海上自衛官!50人を1度に倒す無双っぷり。」

 「大袈裟だって。」

 その頃きりざめ艦内にいる新選組は…。

 「局長!次は何処へ?」

 「んなこたぁ、ちっとはてめぇの頭で考えろ。京の町にはまだ敗走しきれない薩摩・長州軍の残党がゴロゴロいる。そいつらの首をとって来い‼」

 「鬼だなやはり、ヒジカタ三佐は…。」

 「海野一佐も分かってる筈ですよ?」

 「永倉一尉?部隊の損耗具合は?」

 「サイトウ一尉の部隊が10名程度の軽傷者を出しましたが、それ以外はほぼ無傷です。」

 「よし、きりざめに全部隊を撤収させろ!各部隊長に通達せよ。」

 「御意。」

 徳川幕府軍や新選組が薩摩・長州軍と戦っている間、きりざめはフェイズドアレイレーダーを使い、武蔵にその情報を共有し、的確な射撃管制を実施し、薩摩・長州の艦隊の侵入を阻止した。公式発表では、幕府軍の死者は3万人、負傷者5万人。一方の薩摩・長州軍の死者は9万5000人他負傷者多数と、薩摩・長州軍はほぼ全滅したに等しかった。

 この結果を受けて、薩摩・長州の同盟は解消(おじゃん)となった。いよいよ、ゼアーとは全く雲行きがおかしくなってきた様だ。鳥羽伏見の戦いと言えばディスとゼアーでは、結果は全く正反対となった。徳川幕府崩壊の始まりどころか、幕府の求心力を高める結果となった。250年内戦をして来なかった日本人だが、ディスの薩摩・長州軍は、戦艦大和、武蔵とイージス護衛艦きりざめの事を全く計算しておらず、対策不足であった。

 「なぁ、サイゴウ?幕府の傘下に入ってくれぬか?」

 「おはんは何を言われ様と、おいは敗軍の将でごわす。薩摩の陸海軍は事実上幕府の物ばい。」

 「長州のカツラも同じ事を言っていたが、お主ら実はまだ、繋がっているのではないか?」

 「悪い冗談だ。幕府の強さを我々は甘く見過ぎていた。じゃっどん、とにかくおいは敗軍の将。そのおいにこれ以上責任ばとれとは酷ばい。」

 「うむ。よーく分かった。では、反乱の兆し無しと判断して、薩摩・長州に進軍はしない。」

 「約束ですよ?」

 サイゴウと幕臣勝海舟はこの様な密約を交わし、ボシン・ウォーが全国に波及する事を食い止めた。よって、ディスの世界では維新は起きなかった。それが好ましいか、好ましく無いかはよく分からなかったが、いずれにせよ幕府には大きな改革が必要であった。

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