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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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VIP待遇

 トウゴウペーパチロウ海上幕僚長は、防衛大学校卒業後、自衛艦隊副司令を経て45歳の若さで潜水艦隊司令、51歳で自衛艦隊司令を経て55歳で現職についた。正に出世コースのど真ん中を歩いてきた人と言っても過言ではない。

 ヤマモトイソハチ海将はトウゴウ海幕長と防衛大学校同期であり、二人は良好な関係を築いて来た。ヤマモト海将もトウゴウ海幕長程とはいかないが、軒並み出世コースを歩いてきた人と言える。こんな大物が何故きりざめに乗っているか?それは、きりざめが観艦式に参加する自衛艦隊の旗艦であったからである。海野一佐を遥かに上回る階級の人間が乗っているかと思うと、艦長とは言え、海野もやりづらい。

 「ヤマモト?ここはどこだ?」

 「横須賀の様な雰囲気もありますがそれにしては、殺風景な気もします。」

 「おい、そこの二人?こんなところで何をしている?」

 「道に迷って困っておるのだ!」

 「ん?その階級章は?1、2、3、4ええ!海上幕僚長!?」

 「そうだ。」

 「こっちの方も海将だ!」

 「ナミノ二士、直ぐにトリタニ三曹を!」

 「必ず海野艦長の元にお送り致しますので。」

 「トウゴウ海幕長、ヤマモト海将、私ら横須賀総務隊全員できりざめまでエスコートさせて頂きます。」

 「私はイージス護衛艦きりざめ先任海曹のトリタニと申します。ここは幕末1867年5月の横須賀です。きりざめは江戸(東京)の晴海埠頭に停留しております。きりざめ艦長海野玄太郎も貴殿方のお越しを首長くしてお待ちしておりました。晴海までお連れ致します。」

 「それは心強いが、まさか歩くのか?」

 「はい。ここは幕末ですので。」

 「トウゴウここは黙って歩こう。」

 「そうだな。」

 それから2日後…。

 「これはこれはヤマモト海将にトウゴウ海幕長わざわざ横須賀からようこそおいでくださいました。シャワー室をお使い下さい!」

 「ああ、助かる。」

 「おい、直ぐに食事の仕度だ。ヤマモト海将とトウゴウ海幕長にきりざめの最高の料理を御出ししろ!」

 「御意。」

 「いやぁ、スッキリしたよ。」

 「私もだ。」

 「お、お食事の仕度が出来ておりますがいかがなさいますか?」

 「ありがたいが、少し寝させてくれ。2日も歩きっぱなしで、流石に体にこたえた。ベットを用意してくれ。」

 「は!」

 「どんだけVIP待遇なんだよ?」

 「オキタ一尉聞こえますよ?」

 「君は新選組の者だな?」

 「それがどうした?」

 「何故、海上自衛隊のイージス艦に幕末で滅びる筈の新選組の隊士がいるのかは分からないが、口の聞き方には気を付けろ。」

 「トウゴウ海幕長、彼等は何も知らないんだよ。海幕長やら海将と言われても海野艦長より偉いとは思うて無いんだ。」

 「ほう。一人前にも加州藤原清光等と言う名刀を持っている様だのう?」

 「海幕長に刀の良し悪しが分かるんですか?」

 「まぁ、多少わな。」

 「へぇ!海野艦長よりも偉いとは驚きましたが、話の分かる人ですね!」

 「今は私の部下だから気を使う事もあるだろうがそのうち慣れるだろう。」

 「トウゴウ海幕長には天然理心流の全てを授けますよ。」

 「おお、それはありがたい。」

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