ゴロツキ三曹
ハセガワタカシ三等海曹は、32歳。一般大学を経て自衛官候補生として入隊。160㎝と小柄ながらきりざめの倉庫番を任されている。主に扱うのは、食糧や燃料と多岐に渡る。
「ハセ!やっと戻ったか?」
「スンマセン、カミヤマ二尉。」
「無事で何よりだ。」
「ありがとうございます。」
ツノダアキヒロ一等海曹は高卒入隊の為ハセガワ三曹よりも4年入隊が早く、妻子あり一男二女のパパである。ツノダ一曹は経験豊富な隊員で潜水艦の搭乗経験もある。ツノダ一曹は航海士の第三副長を任されており、きりざめでの搭乗を重ね順調に出世すれば、一等航海士つまり幹部を目指せる逸材である。自衛隊では出世の遅い曹士隊員の事をゴロツキ三曹等と呼んでいるが、ツノダ一曹はゴロツキ三曹ではない。
「俺は訳あって独身貴族やってんだ。防衛大学校の事を知っていれば、一般大学を進路には選ばなかった。」
「フーン。それでハセは何で海上自衛隊に入ったの?」
「大学でさ、自衛隊の体験入隊に参加して、こんな格好いい仕事がある事を知ってメッチャ感動したからだよ。」
「本来なら一般幹部候補生を受験する資格はあったんだけど、俺の学力じゃあ曹候補生がやっと。就活もせずに自衛隊一択だったから今振り替えれば勇気のある、決断だったな。」
「つーか、ここどこ?」
「あっちにデカイ船がある。きりざめじゃね?」
「嗚呼、間違いないきりざめだ!」
「海野艦長!」
「ハセガワ三曹にツノダ一曹だよな?」
「ようこそ幕末へ。」
「あのぉ?何でこんな事になってんすか?」
「艦内にガチリアルな新選組がいるんですが?」
「あぁ、それなら心配いらないよ?彼等もきりざめクルーだから。」
「戦艦大和や戦艦武蔵の艦影も見えたのですが、あれは?大和も武蔵も沈んだのでは?」
「色々訳あってな。話せば長くなるが彼等も同士だ。」
「1867年5月ですよね?幕末のクライマックスステージじゃないですか?」
「戦争勃発は近いですな。」
「色々と二人の言い分は分かったが、今は徳川幕府方について幕府連合艦隊として、薩摩・長州との戦いの最中にあるんだ。」
「理解致しました‼持ち場に戻ります。」
「あと、10数名の辛抱だ。」




