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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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横須賀海軍カレーのレシピ

 ハラグチフミヤ海士長は、防衛大学校受験に失敗したが、どーしても入隊を諦めきれずに、一兵卒を覚悟で、自衛官候補生から叩き上げの幹部自衛官を目指していた。まず最初の関門は三曹への昇任試験である。キノシタヨウコ一等海士は、WAVE(女性海上自衛官)である。一般大学を卒業後、一通りの公務員試験を受けるも、全滅。唯一受かったのが自衛隊の曹候補士であった。そんな二人はなんと、小学校と中学校の先輩後輩で、キノシタ一士が4年先輩であった。

 「っていうかここどこ?何でこうなるのよ?」

 グウグウ…。「起きなさいよ。ハラグチ士長?よくこんな状況で熟睡出来るわね?」

 「ん?どうしたんすか、キノシタ先輩?」

 「ここどこだか分かっているの?」

 「そういやぁ、何か変すね。横須賀基地じゃない。」

 「1867年4月よ。」

 「え?…。ひぃふうみぃ…。150年以上昔じゃないですか?って事は幕末!?つーかそれ、どーやって調べたんすか?」

 「あんたが爆睡していた時に集落で聞いてきたのよ。」

 「日本語は通用するみたいで良かったですね。」

 「とりあえず和装に着替えて江戸を目指すわよ。」

 「江戸?つーかここどこすか?」

 「神奈川県横浜市よ。」

 「ガチで歩くんですか?」

 「そうよ。」

 「マジですか?」

 「仮にも現状は貴方が上官なのよ?しっかりしなさいよ。」

 「つーか何で江戸なんすか?」

 「私達の様に現代からTSPして来た先輩隊員がいたのよ!名前は分からなかったけれど、江戸へ向かったとそこの集落の人が言っていたわ。」

 「それは分かりましたが、状況が飲み込めていないっす。」

 「モタモタしてるなら私一人で行くわよ?」

 「そ、それはアカンとです。」

 「あんたやるじゃない。お手柄よ?」

 「頭を使えばこのくらい。ここは好運にも、江戸-横浜間の貨客船の荷物置場。ちょっとじめりとしてるけど、歩くよりは余程ましね。ここに忍び込んで行くのね。考えたわね。」

 「ですよね。江戸へ行くなら海路の方が遥かに楽チンですからね。」

 「でも、ハラグチ士長は、どうやってその荒業を成功させたの?」

 「これっすよ!」

 「横須賀基地に伝わる海軍カレーのレシピ?」

 「さっきキノシタ一士が出かけていた時に思い出せる範囲で書いたんすよ。自分は給務員志望なんで。それを切符売り場の侍に見せたら、目ん玉丸くして、ライスカレーって何?と食い付いてきたのでこれは行ける!って交渉したら荷物置場なら乗せてやるって。」

 「中々肝が据わってるじゃない?」

 こうして、ハラグチ士長とキノシタ一士は無事にきりざめ本隊に合流した。

 「ちょっと、そこの若いの?約束通りレシピ教えろや?」

 「こ、この紙に書いてあります!」

 「おお、そうか。行って良し。」

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