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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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過去から来た未来のもしも

 オクダタカホ一等海尉とマツオカツバサ三等海佐の二人が、きりざめの専任ヘリパイ(ヘリコプターパイロット)である。オクダ一尉はヘリパイ歴5年の若造で、マツオカ三佐はヘリパイ歴15年の中堅クラスであった。ヘリパイが一番苦労するのは、着艦する時である。マツオカ三佐クラスでも着艦時はスイッチが入る。そんなヘリパイがいなければ、イージス護衛艦最大の天敵である潜水艦を哨戒出来ない。

 オクダ一尉は、防衛大学卒業の30歳。きりざめのヘリパイになって5年ほどが経つ。毎日が成長の日々だと彼は話す。マツオカ三佐は防衛大学校をクラスヘッド(首席)で卒業した金の卵で、現在37歳。順調に出世街道を闊歩している。マツオカ三佐はきりざめヘリコプター部隊の機長である。二人も横須賀沖で発見されたが、哨戒ヘリは見つからず仕舞いであった。

 「マツオカ三佐!」

 「海野艦長!御無沙汰?しております。」

 「固い挨拶は抜きだ。早急にヘリがいる。マツオカ三佐ならヘリの一機や二機作るのは楽勝だろ?」

 「はい?何言うてんすか?そんなの無理ですって!」

 「私の方でもヘリの捜索は続けている。しかし何処にも見当たらないんだ。」

 「って言われましてもね。この時代に2022年の艦載ヘリのエンジンを再現出来るとは思えませんが?」

 「多少の無理は何とかしてやる。」

 「と、言いますと?」

 「私達のバックには江戸幕府が控えている。中でも勝海舟との関係が良好でな。」

 「なるほど。しかし設計図がなければ…。」

 「とは言え、ヘリが見つかれば良い話なんだがな。」

 「設計図を作りながら、無くなったヘリを探せって事ですね?」

 「えらい無茶ぶりやっつーことは理解してる。」

 「マツオカ三佐なら可能だと信頼しているが。」

 「言われましてもね、ヘリ長としては何とかしてやるって気持ちがありますよ。オクダ一尉もいますし!」

 「では、ヘリの事は任せた‼」

 「御意。」

 「艦長、少しよろしいですか?」

 「どうした?」

 「TSPの件について研究しているチームが結論を出しました。」

 「簡単に申せ。」

 「過去から来た未来のもしもが通用すると言う事です。」

 「はぁ?」

 過去に戻ろうとするのは理論上不可能であるが、その時空の未来のもしも起こり得た事象は適用されると仮定される、と言う事。

 「要するに時空の乱れによってTSPしている訳ですが、これを元に戻す、つまり過去に戻ろうとするのは理論上不可能と言う事になります。それを意図的に操作している第三者がいる可能性があります。」

 「センドウ三佐、急ぎ時空を操作している者を探し出せ。」

 「御意。」

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