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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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タイムリープ

 ギルド・マック・マツイ一等海曹は、一般大学を出て入隊した少し変わり者である。ギルド一曹の場合高卒でも入隊出来たが、高卒時は自衛隊の事を全く知らず、一般幹部候補生は高嶺の花と知り、一般曹候補生として入隊した。彼にはC幹の道も残されており、努力次第では尉官も射程圏内である。

 そして、ギルド一曹と一緒にいたのがコシノ・ギック一等海曹であった。コシノ一曹はギルド一曹とは違い、高卒入隊で部内での評価も高く、出世は早い方であった。ただ、コシノ一曹本人に出世意欲はなく居心地の良い下士官でいたいと思う気持ちが強かった。コシノ一曹の様な上昇思考の低い下士官は、存外に多い。上を目指すだけが全てではないと言う事だ。

 さて、動乱の京都では…。

 「引け、サイゴウ!」

 「いやワイは引かん。お主ら新選組にとっても京の都を大火に巻き込みたくは無かろう。」

 「薩摩・長州の言いなりにはならぬ。」

 「それは仕方ない。求める正義は異なるからな。つまりこの戦に大義名分はない。」

 「口では何とでも言えるわ。」

 ゼアー同様どうやら議論の余地は無い様だ。

 「今日はこの辺にしておいてやる。だが次はないかもな。」

 「その言葉そっくりそのまま貴様に返してやるわ。」

 この後、コンドウやヒジカタら新選組は薩摩討伐を一端休止した。

 「ギルド一曹あれを見ろ!」

 「きりざめじゃないすか?何でここに?」

 「おい、あれを見ろ!コシノ一曹とギルド一曹だ!ん?海野艦長!?」

 「海野艦長、俺達死んだのかと思いましたよ。」

 「始めの内は俺もそう思っていた。だが違っていた。どうやらただのTSPとは一味違う様だ。」

 「え?これ夢なんですか?」

 「リアルすぎるタイムリープと言う所だな。」

 「シドウ三佐、少し勝さんに会って来る。」

 「了解しました。」

 「良いか、玄太郎?ワシにばかり頼るな。ワシの年を考えろ。だがこれだけは伝えておく。何が起こっても自分の信念に従え。事の善悪もお前が決めるんだ。良いな?」

 「はい。(今日の勝さんの声は心に染みないな。)」

 「ヤマグチ大佐?どうしてここに?」

 「大和内部でクーデターが起こってな。」

 「それマジすか?」

 「江戸幕府海軍奉行勝海舟の指示でな。」

 「だからここに来たんですか?まさかヤマグチ大佐早まらないで!」

 「海野一佐何を勘違いしている?」

 「はぁ!?」

 「クーデターを起こしたのは私だ。」

 「何故に?」

 「私の権力基盤を絶対的なものにする為である。」

 「そうなんですか?勝さん?」

 「ああ。ヤマグチ大佐には、戦艦大和をきちんとまとめてくれないと困るからな。」

 「安心しろ。クーデターとは言っても平和的なものだ。大和は幕府側のものだ。」

 「これも悪い夢なんですかね?」

 「鬼タイムリープだな。」

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