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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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エクスペリエンス

 リザワシュンスケ一等海曹は、高卒後2年間の社会人経験を経て自衛隊に入隊した"転職組"である。"神童"と呼ばれプロ入り目前とももくされたが故障によりサッカーを諦めた経緯もある。リザキツトム三等海曹は、京都大学の卒業生でエリートのはずだが、在学中遊びほうけていた為、一般幹部候補生試験に落ち、曹候補士として、海上自衛隊に入隊した。そんな二人が辿り着いたのも横須賀であった。

 トリタニ士長は三等海曹に昇進して、もう横須賀部隊の中で一番階級が高くなっていた。それでも相変わらず忙しい事に変わりはなかった。

 「地図は読めますか?」

 「地図?トリタニ三曹、あんたが先導してくれりゃあそれで済む話じゃねーか?」

 「それが出来れば良いんですけどね。」

 「ナミノ二士?」

 「彼等を江戸晴海埠頭に連れて行ってくれ。」

 「了解しました。」

 その頃戦艦武蔵は…。

 「おお!日本だぞ!」

 懸念していた武蔵への攻撃は無く、無事サウジアラビア王国から帰還していた。

 「アカギ中将、色々と無茶を申したが許して下さい。」

 「こればかりは、一蓮托生だからな。気にするな。また何かあればよろしく頼むよ。」

 「はい。」

 「戦艦武蔵にいないで、さっさときりざめに行ってやれ。部下達が首を長くして待っている事だろう。」

 「はい。分かりました。」

 「ただいま…。」

 「艦長!」

 「CICより各局。海野艦長が遠征より戻られた。」

 「どうでしたかサウジアラビア王国は?」

 「これを見よ!」

 と海野はsilver-swordとシルバープレートを掲げた。

 「おお!日本の刀も良いですが、西洋の大剣も悪くないですな。」

 「で、カイドウ三佐、クルーは集まったか?」

 「先程到着した2名を加えて80人です。」

 「大分集まって来たな。でもきりざめBIG3(カイドウ、シドウ、センドウ)が揃っていながらこの低たらくか?私がいなければ何も出来ないのか?」

 「すみません。きりざめを守るのが精一杯で…。」

 「私が求めているのは謝罪じゃない。これと言う結果だ。私がああだこうだと一から百まで手取り足取りじゃあ貴様らのエクスペリエンスは増えない。」

 「外から何を言われても私は構わない。きりざめのクルーは世界一のクルーだと信じている。と私に言わせてみろ。」

 「ブリーフィングで問答するだけが、仕事じゃないんだよ。」

 「小さな事でもコツコツ積み上げる、それがエクスペリエンスだ。装備だけが一人前の部隊であって欲しくないのだよ。」

 「私が防衛大学生時代の頃の話だ。米国海軍イージス駆逐艦クォルツベルトに体験乗艦させてもらった事があってな。一人一人覇気があって、艦長は幹部にある程度の裁量を部下に持たせてやっていた。きりざめにクォルツベルトの様なクォリティは求めない。何故ならクォルツベルトより上のレベルに行ける事を信じているからだ。」

 「艦長!150人全員集まったらどうするのですか?まさかこのまま徳川幕府の用心棒を続けるのですか?」

 「それはまだ分からん。未来への行き方も何もかも"白紙"だ。」

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