潜入
ユミガキコウヘイ一等海曹は、今時珍しいコネで入隊した者である。父親が元海上幕僚長で兄が航空自衛隊のエースパイロットであり、ユミガキ一曹だけが防衛大学受験に失敗した。その為、無理矢理父親のコネで入隊したと言う経緯がある。ユモトツカサ三等海曹は、海士長での生活が心地良すぎて4任期も海士長を勤めたが、流石に三等海曹に昇進するか、退職するかの選択を迫られ、泣く泣く三等海曹に昇進した男であり、きりざめ内でユモトツカサの事を知らない隊員はいない。また、ユモト三曹が知らない事はイージスシステムを司るブラックボックスの中身位だと言う都市伝説もある。ユミガキ一曹とユモト三曹は、横須賀で発見されて事情を説明され、晴海埠頭にある、きりざめに送られた。
「あのぉ?海野艦長はどこに?」
「ああ、艦長なら用事できりざめを離れてる。今はカイドウ三佐が艦長代理だ。何か困ったらカイドウ三佐か、この私に聞いてくれ!」
「シドウ三佐に…。分かりました。」
その頃戦艦武蔵では…。
「報告します。現在太平洋を抜け、インド洋を
目指し航行中であります。」
「分かった。そのまま航行を続けてくれ。」
「アカギ中将の武蔵は思ったより俊敏ですね?」
「日本海軍の技術をなめて貰っては困るな。ただ燃費が悪いだけの事だ。それに今はサウジの油もある。心配はいらんよ。海野一佐。」
「私が戦艦武蔵艦長に成ったのは、TSPする前の僅か3日前だった。」
「連合艦隊の人事としては、急ですね。」
「まぁ、大きな戦果も上げられていなかったから、クルーの士気もまちまちだったし、誰が艦長に成っても変わらないだろうと上は思っていただろう。」
「これからの大和との戦は、かなりハードに成りますから、しっかり士気もコントロールして下さいね?」
「ああ、分かっている。アラビン皇子と海野一佐を会わせると言うミッションを完遂するまでだ。」
「頼みますよ、アカギ中将。」
「武器兵器使用は極力避けて行くつもりだが、匙加減は日本海軍のものでやらせて貰う。」
「分かりました。現状分かっているだけで3隻の近現代艦艇が見つかっています。」
「その他にはいないのだな?」
「はい、今の所はですが。」
「我々武蔵のクルーには混乱を避けるため具体的な事は話をしていないのだ。」
「私もきりざめクルーにははっきりとは伝えていないのですが賢いクルーなので、状況把握はしていると言う報告を受けています。」
「いずれにせよ、慎重に成らざるを得ないな。」
戦艦武蔵は海野達と乗組員約200人は、インド洋を抜け、アラビア海峡に到達。武蔵最精鋭の20人と共に海野はサウジアラビア王国に潜入した。首都アラブに向けバスを走らせた。
「へぇー。武蔵にも大型のバスが積んであるすね。」
「ビックリしたでしょう?海野一佐の足をわずらわせる気か言われて、3日徹夜でかけて作りましたわ。」
「ありがとう。宮本中佐。」




