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幕末自衛隊NEO~the end of EDO to self defense force~  作者: 佐久間五十六


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徳川幕府軍艦奉行エノモトタケアキ

 「おい、何か寒くねぇ?」

 「寒いな。確かに」

 「ここ何処だ?タナカ一士?」

 「蝦夷地(北海道)じゃないですか?タチバナ一士?」

 「蝦夷地?道理で何もない訳だ、昨日まで乗っていたきりざめは何処に?」

 「とりあえず函館を目指そう!」

 「でも地図がないぞ?どうする?」

 「これだ!」

 「何このイラスト?こんなもの見せて大丈夫なのか?」

 「まずは、人に出会わないとな。この広い大地で…。」

 「すみません。ここに行きたいんですけど、どうしたら良いですか?」

 「ああ、函館ね。近いよ。ここを右に曲がって左に向かうと着くよ。」

 「ありがとうございます。」

 「ほら!通じてんじゃん。」

 「良かったな。函館近くて。」

 「おい、そこの二人!ちょっと来い。」

 「何だよ、いきなり強引だな!」

 「私は徳川幕府軍艦奉行エノモトタケアキだ。」

 「で?え、エノモトタケアキ?幕末?」

 「不審な二人がいると通報があってな。」

 「外では凍えてしまう。部屋の中で詳しい話をきこう。」

 「海上自衛隊?日本の海軍だと?まだこの日本には幕府や長州や薩摩にしか海軍はないが?」

 「実は俺達未来から来たんすよ。」

 「誠か?タイムスリップしたと言う事か?」

 「誠だ。」

 「あのぉ、俺達江戸に向かいたいんですけど?何か良い方法はありませんかね?」

 「名案がある。」

 「私も未来の軍艦を見てみたい。まぁ、御主等の様な下っ端じゃ話にならん。江戸に戻り勝海舟様に意見を求めよう。」

 「か、勝海舟?」

 「江戸には、函館から定期船が通っている。約一週間で江戸に迎える。それに乗れる手筈はつけてやる。」

 「ありがとうございます!」

 「俺達悪運強いかもな。」

 「だな。しかし、エノモトの野郎きりざめを見たいって言ってたけど、蝦夷地から離れられないんじゃ、クックックッ。見られないな。」

 タナカマサヒコ一等海士は高卒後社会人を経験したが、水が合わず自衛官候補生として入隊。趣味は釣りで、ルアー作りが日課である。一方でタチバナユウヤ一等海士は大卒ながらノンキャリである自衛官候補生として入隊。一般幹部候補生選抜からもれたものの、地連のおっさんに、部隊内でも幹部自衛官は目指せるぞと諭され就活をやめ入隊した。将来はサブマリナー(潜水艦乗り)になるのが夢である。趣味はプラモデルを作る事であり、日本海軍の空母や潜水艦を作る事にはまっている。

 さて、タナカ一士とタチバナ一士を乗せたリンカーン丸は江戸に到着した。

 「あ、あれです。エノモトさん!イージス護衛艦きりざめです。」

 「艦長、タナカ一士とタチバナ一士。蝦夷地より戻って参りました。」

 「ふむ。で、こちらの方は?」

 「徳川幕府軍艦奉行エノモトタケアキだ。」

 「この度は我がクルーを遠い蝦夷地から導いて下さり誠にありがとうございます。」

 「例には及ばん。幕府軍艦奉行は江戸幕府No.2だからな。勝さんの次に偉い。」

 「こんなシャープな軍艦強いのかよ?なーんて思ったでしょう?」

 「ああ、図星だ。」

 「我々の歴史(ゼアー)でも一度は大艦巨砲主義は一時期流行りました。しかし、原子力空母や原子力潜水艦が現れたゼアーでは、最終的には艦船は大型化していました。が、こちらの世界(ディス)の事は断言出来ないですが…。」

 (カイドウ?そんなにペラペラしゃべっても、大丈夫か?)

 「ふむ。実に興味深い。ゼアーの日本海軍は相当な強さだったんだな?」

 「まぁ、米軍にフルボッコ、コテンパンにやられますが、日本の軍隊が近代化していく中では避けては通れぬ道でした。もしこちらの世界(ディス)他国との戦争があれば、ゼアー(元にいた世界)に戻るために、きりざめクルー一丸となって戦う事になるでしょう。」

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