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第8話 剣術大会予選

『さあ、第一ブロックの主選手はカリムリ・パーリット選手!前回はベスト十六です!どのような戦いを見せてくれるのでしょうか!おおっと、一気に五人が倒れた!さあ、残るは四十五人!さあ、番狂わせは起きるのでしょうか!楽しみになってきました!』


まあ、このブロックの人らは本選出てもファルド先輩にボコられるし、大丈夫だろ。

まあ、あんまり見なくても大丈夫だろう。


『おおっと、決着!カリムリ選手が意地を見せて勝利です!では、第二ブロックへといきましょう!』


じゃ、ここも一応見ておくか。


『お、おおっと、あれはイエロードラゴンか?って、あれはアルバート選手!?帰ってきていたのかー!このブロックは一体どうなるのでしょうか!?』


えっと、アルバートってそんなに凄い人なのか?

帰ってきたってことは、修行か何かしてたのか?

まあファルド先輩と当たるし警戒は……一応しておくか。

実況があそこまで言うんだからな。


『なんと!全く剣筋が見えなかった!即決着!勝利者はアルバート選手です!』


っは!?

俺も見えなかったぞ!

うわ、視認眼使っとけば良かったなぁ。

あいつ一体何者なんだ?


──第三ブロックから第七ブロックは特に注目選手もいなく、ファルド先輩の番となった。

いや、ここでようやくファルド先輩の番になったな。

ここで手の内晒してくれたらいいんだけどな。


──まあ、そんなに上手くいくはずもなく。

基礎剣術だけで終わらせられたし。

あんなもんじゃ手の内も分かるもんじゃないな。

さて、もうすぐシュヴァルツだな。

まあ他のブロックは飛ばせばいいだろ。


『さあ、今度は第九ブロック!このブロックにはスティア国戦団団長、『剣豪』のバーグル・レッドドラゴン選手が注目選手となっております!前回の成績は優勝!剣術ではアルバート選手に次ぐこの国の実力者です!さあ、今回はどのような豪快な戦いを見せてくれるのでしょうか!期待が高まる一方です!』


おい、嘘だろ。

この国強い奴しかいないのか?

これ俺が当たったら負ける予感しかないんだけど。

まあ予選突破目標だし?ビビってなんかないし?

嘘です、めちゃくちゃビビってます。

誰が勝てるんだよ。

アルバートはおろかネル先輩でさえ勝てるか怪しいのにそんな実力者出てきたらもう勝てないって。


『またここも早い決着だった!豪快な剣術が他の選手に突き刺さっていった!』


凄いなあの戦い方。

めちゃくちゃな戦い方に見えてしっかり考えている戦い方だな。

一回見ただけじゃ脳筋だって思うな。

計算高い奴だな。

てか待って、これじゃシュヴァルツと戦えなくないか?

俺もシュヴァルツも勝ち上がれるか分からないな。

まあ信じるしかないか。


第十ブロックは特に気になる選手もいなく、遂にシュヴァルツの番となった。

まずは予選突破出来るのかってとこだな。

最初から『剣聖』を使ったら余裕だと思うけど、流石にそんなことはしないよな?

いくら調子乗りでも流石に、な?

まあ手の内を晒したら後々大変になるってことは分かってるよな。


『さあ、第十一ブロック、開始!』


お、始まったな。

さて、どんな風に戦うんだろうか。


『聖真王波!』


おい、マジか。

一気に終わらしにいったんだけど。

しかもあれ『剣聖』じゃね?

対策されること待ったなしだな。

まあ直ぐに終わったんだしいっか。

時間短縮だと思えばな。


『おおっと、もう終わったのか!凄い早さだった!では、第十二ブロックが開始されます!』


実況はさっさと進めたいんだろうな。

段々適当になっていってるんだけど……

あれは単純に本選早く見たいんだろうだけどさ。

あの実況今すぐ変えろよ……

──と、そこで声をかけられた。


「あれ、ブライア君?」

「ん?えっと、エアスだっけ?」

「そうそう、覚えてくれたんだね!あっ、ほら、おいでよ!紹介するね、タオ・ルヴァリス君とターコール・ドリックス君だよ!どっちも上級貴族だからね!」

「宜しく!」

「こっちも宜しくな」

「改めて、ブライア・グリーンドラゴンです、宜しく」


てことは、こいつらは俺と一緒のブロックだったのか。

全く見てなかったな。

しっかり見るべきだったか。

まあ手加減はしないけどな。


「では、もうすぐなので準備しますね、ではまた戦場で」

「ああ、またな」


さあ、俺も準備……といっても何もすることはないな。

じゃ、心でも整えておくか。


『第十二ブロック終了!では、第十三ブロックの方々は準備して下さい!』


とか言ってる間に終わったな。

よし、俺も行くか。


『さあさあ終わりが近づいてまいりました第十三ブロック!では、開始!』


始まった始まった。

お、戦いが勃発しいってるな。

さて、俺は無効眼使って高みの見物と洒落込むか。

あ、ついでに親父見ておくか。

ちょうど目が合ったな。

凄い驚いているな。

おっと、人数が殆どいなくなったな。

めちゃくちゃ早いな。

あとは俺を入れて四人……って、エアスとタオとターコールじゃないか。

じゃ、あれやってみようかな。


「ちょっと待て、提案がある。」

「なんだい?」

「一人ずつ俺と一対一しないか?」


さて、これに乗ってくれたら勝率上がるんだけど。


「俺はいいぞ」

「俺もだな」

「二人がいいならいいよ」


よし、見事に全員乗ってくれたな。


「じゃ、誰からくる?」

「俺から行こう」


ターコールからか。


「『爆発剣』」


うわ、爆発してきたんだけど!?

そういう能力か。

なら対策も出来るな。

『無効眼・能力無効』

これで剣だけだなあとは。


「『爆焼剣』」

「『紅蓮巨閃』」


まあ、能力攻撃は全く食らわないとして。

剣術攻撃も相殺してと。


「なっ!な、何で爆発を食らわない!?」

「さあな、何でだろうな!」


さて、今回の秘密兵器出すか。

ネル先輩に秘密裏に特訓してきた技だ、受け取れ!


「『紅蓮華(ぐれんばな)二重螺旋(にじゅうらせん)』!」

「くっ!『炎爆衝』!」


斬撃と炎の剣がぶつかり、反響し、辺りを音で埋めつくした。

瞬間的に硬直してから、斬撃がターコールの剣を貫いた。


「くっ!き、君の勝ち……だ」


よし、まずは一人。

あと二人だな。


「さて、次はどっちだ?」

「俺が行く」


タオか。

こいつら一体どんな能力なんだろうか。


「『天候操作・雷剣』」


成程、『天候』か。

なら今回は属性だけで勝負してみるか。


「『属性剣術・雷貫鉄鎮』!」


同じ雷系で挑んでみる。

お、タオの剣が折れたな!

よし、このまま斬る!


「がハッ……!くそ、負けた……」


よし、二人目。

あとはエアスだけか。


「……じゃ、僕の番かな」

「さて、やるか」


こいつはどんな能力使いなんだろうか。

段々楽しくなってくるな。


「『概念・固形概念破壊』」


待て、ヤバい!強すぎる!

『概念』はやばいと俺の直感が言ってる!

あ、俺の剣が壊れた……

まあ、変形武器なんだし壊しても意味ないんだけど。


「ほい、変形っと」

「……壊れないか。なら、『固形概念消滅』」


あ、やばい。

消滅させられたんだけど。


「これで再生出来ないだろ。どうする?」


実際どうするかな。

剣がなかったら失格になるらしいし。

なくなったら創ればいいんだ。

『武器創成』

さて、これでグーニャも元通りっと。


「は?な、な、なんで俺が消滅させたはずなのに……なんでその剣は元に戻っているんだ!」

「さて、どうしてだろうな!じゃ、終わらせるよ。『紅蓮華・二重螺旋』」


よし、これで終わりっと。

全員倒れてるな。


『第十三ブロックも終了です!最後は一対一で三人に勝利しました!では、第十四ブロックといきましょう!』


よし、次の試合はちゃんと見ておくか。


第十四、十五ブロックも特に強い奴はいなかった。

まあ予想通りと言えば予想通りだな。

次はネル先輩か。

まあネル先輩は大丈夫だろう。


『では、第十六ブロック、開始!』


お、始まったな。

ここはしっかり見ておかないと、ネル先輩と第二回戦で当たるからな。

そもそも俺が勝てるかって話なんだけどな。

あ、もう終わってるな。

一分かかってるかかかってないかくらいか。

俺がしょうもないこと考えている間に終わらせられたな。

じゃ、今から本選か。



『さあさあさあさあ!次は本選になります!私はこれが見たかったんですよ!でーすーがー、本選は明日へとなります!では!また明日!』


あ、明日になるのか。

なら寮に帰る……前に、親父と話でもするか。

えっと、こっちの方に行けばいいのか。

あ、もういないのか。

あーあ、せっかくだし話しておきたかったんだけどな。

じゃ、仕方ないし寮にでも戻るか。



──ブライアの寮

よし、やっと帰ってこれた。

意外と遠いんだよな。

瞬間移動魔法でも創ってみようかな。

ん?何か外が騒がしいな。


「ちょっと、どなたですか!入校証は!?」

「弟子に会いに来たんだ、それくらいいいだろケチケチするなって」


何かやり取りしているな。

ちょっと顔出してみるか。

……え?アルバート?


「おーい!ネルはいるかー?」

「あれ?師匠、なぜここに?」


あ、ちょうどいいタイミングでネル先輩帰ってきた。

って、ネル先輩、アルバートを師匠って言ったくね?

てことは……


「おお、ネル!お前強くなったな!」

「いえ、これも師匠の教えの賜物かと……貴方達、この方は私の師匠よ、入校証なんて必要ないわ!」


生徒会長の権限って凄いんだな、みんな散っていくんだもん。

その生徒会長の師匠ってのも結構凄いんだろうな。


「あら、ブライア。紹介するわ、私の師匠のアルバート師匠よ」

「君は十三ブロックにいた子か。一対一してた子なのか。……ポテンシャルは化け物級だね、凄まじいよ。」


あ、俺のこと覚えていてくれたのか。

でも俺としてはちゃんと覚えて欲しかったけど。

てか、俺のポテンシャルを見抜いているのか?

俺ってそんなに強いのか?

自覚全くないんだよな。


「覚えてくれたんですか、それは嬉しいですね」

「そんなに硬くならないでよ、僕が緊張するじゃないか」


嘘つけよ、口調全く変わってないんだよな。


「そんなことはどうでもよくて、どうする?特訓する?私はどっちでもいいけど」

「あ、やりたいです。明日から本選ですし、完成まで持っていけるようにしたいですし」

「それなら俺が手伝ってやろう!」


まあ、強い人と戦えるならいいか。

どれくらい強いか分からないけど。


──屋内闘技場

「じゃ、まあ一旦戦ってみたらどうかしら。私は見ておいてあげるから」


よし、やってみるか。

あの剣筋が見えるようにここは『視認眼』だな。

かなり速かったんだよな。

さて、じゃあグーニャも準備してと。


「へぇ、眼系特異体質か。右目が陽陰模様に変わるんだね、面白いじゃないか。」


あれ、俺の目そんなことになってるのか。

その状態で鏡見てなかったから分からなかったな。


「速流剣術『速縛』」


お、見える!

なら、俺も動くか。


「紅蓮剣術『紅蓮華・二重螺旋』」


視認眼使ったら遅く見えるようになるんだな。

これで速い攻撃にも反撃出来るな。

まあ、自分が早く対応出来るってだけで俺がその速度で動ける訳じゃないんだよな。


「お、この攻撃に対応するのかい。奥義は……出したくないね。なら『速迅撃』」

「『紅蓮華・三重螺旋(さんじゅうらせん)』!」


三重型の攻撃で対応する。

ちなみに俺の限界は五重螺旋(ごじゅうらせん)までだ。

でも俺が放つと一撃の威力が低いから三撃で一撃の技を相殺することになるんだよな。

だから増減眼使いたいんだけど、視認眼じゃないとこの攻撃反応出来ないんだよな。

だから視認眼を外す訳にはいかない。

あ、無効眼使えばいいのか。

簡単な話じゃないか。

『無効眼・物理攻撃無効』

よし、これで増減眼使えるな。

『増減眼開眼・攻撃威力増強、筋肉増強、速度増強』

フルパワーで迎え撃つか。


「左目が金と銀、それに空色に変わったね。まだタネを持っているのか」


これには答えないでおこうか。

でも、観察力が凄いな。

それだけ戦っていても余裕があるってことなのか。

なら、余裕を全部なくしにかかるか。


「『紅蓮華・三重螺旋』」

「『速迅撃』」


威力上げにいったからこれで通るとは思うけど……

向こうも警戒してるよな。

いや、通った!

って、あれ?いなくなった?


「『速動』、危なかったよ。あんな攻撃があったなんて、君、力抑えていたのかい?」

「まあ、そんな感じですかね」

「……ハッ、ハハハハハ!君、僕相手に力抑えるなんて、中々やるね!気に入ったよ!流石だね!」


な、何か笑ってる……?

まあ、気に入られたからいっか。


「もう終わろうか、この楽しみは本選までとっておきたいよ!いや、実に楽しみだよ!」

「は、はあ……それは良かったです。」


え、まじでテンションについていけないんだけど。


「ブライア、凄いわね、八剣士の一人に気に入られるなんてね」

「えっ?八剣士?こ、この人が!?」


は、八剣士って確かこの世界で最強の八人の剣士のことだよな?

え、そんな人があの大会に出ていたのか?

スゴすぎるだろ。


「おや、そんなに驚くことかい?そう思われていてなかったってことかな?」

「い、いやいやそういうことじゃなくて、なんでここにいるんだろうっていう……」

「簡単なことだよ、僕の髪を見なよ。」

「え?あ、実況でも言っていた……」

「そう、僕はイエロードラゴンさ」


そういえば実況が言っていたのを思い出した。

イエロードラゴンか何か言っていたな。

なら、イエロードラゴンの勢力ってかなり大きくないか?


「さて、じゃあ用も済んだし僕は帰るよ。じゃあね、面白いグリーンドラゴンの少年君」

「ブライアですよ、覚えて帰って下さいね」

「ブライア君か、じゃあね」


もう帰ったな。

さて、今日は自室で特訓するか。


「僕は今日は自室でトレーニングしてきます、では」

「あら、そうなの?なら、行ってらっしゃい」


確か俺の部屋に筋トレマシンがあったはずだし、それで腕力上げてるか。

筋肉痛になるかっていう恐怖があるんだけどな。



──本選開始前

『さあさあさあさあ!もうすぐ始まります本選です!今回は一体誰が優勝になるのでしょうか!楽しみで仕方ありません!さあ、一回戦第一試合がもうすぐ始まります!ルールは簡単、ここは不死場なので、相手が死ぬまで続けて下さい!では、選手の入場です!』


──スティア国剣術大会本選が、始まった。

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