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第44話 激闘〜その一〜

何とか週一投稿できるレベルです……。

暇を見つけて、できるだけ小説に時間を割きたいと思います。

さて、見栄を張ったはいいものの、勝てるかは分からない。

俺の本気と言ってもたかが知れている。

何とか周りに合わせてもらうか。


「本気?ふん、お前にはこの程度で十分だ」


槍が高速で突き出されるが、回避する。

やはり、俺のことを舐め腐っているようだ。

腹が立つが、レジェンドにとったら俺は雑魚なのだろう。

事実なので何も言えないところが悔しい。


「どうした、回避しかしないのか?」

「いや、どうすれば完全に叩きのめせるか考えていたところだ」


全くもって嘘だ。

だが少しでも余裕を見せないと、また舐められる。

さて、そろそろ真面目に倒し方を考えるか。


「そうか、ならその時は二度と訪れないだろう」

「何?」

「お前は今ここで、死を迎えるからだ」

「それがどうした?」


レジェンドは驚いている。

俺が死を恐れていると思っていたのだろう。

残念だったな、以前俺はトラックに轢かれまくって何度も死んでいるんだ。

それに、不死場でも鬼のような特訓をしている。

恐怖はあれども、慣れてしまった。

いや、慣れるものじゃないのだろうがな。

それよりも、このまま進めばこんなことを考える余裕も無いくらいこの戦いは俺達が不利だ。

レジェンドは俺達全員を殺せばいい。

だが逆に俺達はレジェンドを無力化しなければならない。

この人数でもあの総攻撃が致命傷にならなかった時点で俺一人では難しいだろう。

というより、無理だ。

だから手伝って貰おう。

俺が合わせるより、俺に合わせてもらう形で。


「じゃあ、俺が攻めるからよろしく」

「おいブライア、まさかお前俺達がお前に合わせろと?」

「俺は合わせるより、合わせられる方が好みなんでね!」

「「「──……ハァ……」」」


後ろから物凄い数のため息が聞こえたが、無視する。

まあ、ため息をつきたくなる発言なのは間違いない。

ただ俺は事実を言っているので、何とか合わせてもらうしかない。

さ、余裕が無くなる前にレジェンドを元に戻さないと。


「お前、何をするつもりだ?」

「何って、お前を叩き直すんだよ」

「俺に、敵わない癖にか?」

「俺は、その程度のことが諦める理由にならない。たとえ何度倒されても、お前を戻す」


そう言って、一本の刀を適当に構える。

助けてくれよ、オニシエント。

そして、『全知全能』──任せたぞ。


《もちろんです、あなたの役に立つ為に!》


行こうか、レジェンドが見てる世界に。


「さぁレジェンド、俺達の本気、受け取れ」


こうして、途方もない戦いが幕を開けた。



──まず初めに行動を起こしたのは、親父だ。

灼熱を放ち、燃やし尽くそうとする。

次に動いたのは、校長だ。

親父の灼熱をサポートするように魔法を放つ。

三番目は俺。

『全知全能』をフル稼働して、今持っている刀の効能を理解する。

オニシエントもいるからか、俺は今羽が生えたように軽い。

俺が持っていたのは『色刀』といい、色に合った攻撃をする。

『全知全能』に導かれるままに俺は動く。


「『赤──轟炎』」


炎を纏った刀を振り下ろす。

灼熱に遅れを取らないくらいの火力だ。

二つの炎がレジェンドを襲う。

だがレジェンドはそれを斬った。

さらに、俺達に斬撃を見舞う。

間一髪で避け、俺も負けじと攻撃を繰り出す。


「『紫──猛毒』」


さっきまで炎を纏っていた刀が、毒々しい見た目の刀に変わる。

横薙ぎの斬撃を放つが、それはレジェンドの腕をを掠めただけだった。

だが、それだけで十分なのだ。

レジェンドの腕が、毒に侵されていく。

紫に変色していき、崩れ落ちそうになった。

だがレジェンドは表情を変えず、恩恵で解毒した。

治癒も同時に行っており、レジェンドという存在の凄さを再認識する。

それを見て黙っている俺達では無い。

様々な方法で猛攻を仕掛ける。

剣を抜き、魔法の準備をし、拳を固める。

間違いなく息の合った総攻撃だった。

そんな総攻撃も、レジェンドにとっては一種の攻撃にしかならなかったのだろう。

難なく、全てに反撃した。

剣には斬撃を、魔法には恩恵を、拳には拳を。

あの親父や校長でさえ、顔を歪めた。

全員の苦痛が見えている。

全員だ。

レジェンドの苦痛も、見えている。

そんな苦痛からさっさと抜け出させてやりたい。

その一心で俺は、叫んだ。

同じ境地に至る為に。


「『極限解放』──ッ!」


ここで限界を超えなければ、これから何があっても乗り越えれない。

だからここで、極限を極める。

さっき15分使った。

この戦いが終わったら俺はまた何年も眠るかもしれない。

それさえ受け入れる価値が、この戦いにある。

その思いに反応したのか、俺は至った。

ただ解放するだけじゃ駄目だ。

この状態に、入らないといけない。

ようやく気づいた、レジェンドが見ている景色に。


「──『極限状態』」


『全知全能』で俺は極限の全てを知った。

今の俺の状態も、何が出来るのかも。

やる気が満ち溢れてくる。

レジェンドが驚愕に顔を染める。

いや、この部屋にいる全員が驚いている。

まさか、俺がここまで到達するとは思っていなかったのだろう。

今の俺に[五刀]はもう必要無い。

右手と左手、これで十分だ。


「お前……どうして……」

「言っただろ、本気だって。そして元に戻すって」


両手をグッと握り締める。

右手を開き前に突き出し、左手を右の二の腕に当てる。

右手だけじゃ、俺は極限を制御し切れない。

全身で感じ、全身で放つ。

俺の思い(極限)を──。


「極限美徳──『極限抑制』」


レジェンドは避けなかった。

いや、避けることができなかった。

俺の極限に目を奪われて、俺の技に目がいかなかったのだろう。

レジェンドは少し耐えるが、やがてその圧に押し負け、地に伏した。

動きが鈍くなっているため、効果はあるようだ。

今の間に何かできる手を探す。

こういう時の『全知全能』だ。

オニシエント、頼んだぞ!


《これは…………何者かが、介入していますね》


──待て、それじゃあ話は変わってくる。

誰か分かるか?


《それに答える前に、窓の外から攻撃がきます、避けて下さい!》


反射的に飛び退いた。

すると、さっきまで俺がいた場所に無数の氷の針が襲いかかってきた。

豪華な窓の外から舌打ちをする音が聞こえた。

窓を見ると、大きな穴が空いていた。

だが、それよりも目がいったのは──


「なんでお前がここいる、ガル!!」


おそらく、舌打ちをした張本人だろう。

無意識に怒りの波動を浴びせたが、怯む様子は無い。

それどころか、ニヤリと笑った。


「久しぶりだな、ブライア。お前、変わったな」

「これ、お前がやったのか?答えろ」

「おいおい、久々に会ったんだぜ?もっと語り合おうじゃないか」

「そんなことをしている暇なんてない、早く答えろ!」


まさか、ガルが関与しているとは。

だがいつレジェンドに干渉した?

どんな手を使ったかは分からないが、それは後からでも確認できる。

今はさっさとガルを始末しなければならない。


「任せるぞ、長月」


ガルがその言葉を発すると、隣から人が出現した。

銀色の仮面を被り、黒色のマントを羽織っている。

黒いスーツのような服を着ており、異様な雰囲気を醸し出していた。

というか、長月って──


「この緑髪の相手をしろと?はっ、舐められたものだ」


野太い声だった。

だが、明らかに不自然だ。

この声、ボイスチェンジャーのような細工がされてある。

どういうことだ?


「そこの緑髪、お前は私とこい──長月特権『強制転移』」


──その言葉が聞こえた時、俺の意識は暗転して、どこか分からない場所に飛ばされた。



──ブライアがいなくなった後

「さて、俺はこっちを片付けるか」


ガルはそう言い、壊した窓から部屋に入る。

全員が警戒し、ガルを睨んだ。

ガルはそれを全て無視し、レジェンドに近づく。


「さぁ帝よ、アイツらを始末しろ」


上から目線でレジェンドに命令をした。

それにレジェンドが苛立ち、槍を放つ。

その槍はガルの頭を貫いた。

レジェンドは興味無さそうにクライア達の方に振り向いた。


「──おいおい、中々荒いな」


頭が無くなった筈のガルから、声がした。

レジェンドは急いで振り返るが、ガルはもう既にレジェンドのすぐ側にいる。


「如月特権『隷属服従』」


ガルが笑い、レジェンドが呻く。

レジェンドの体から更に黒い何かが溢れ出す。

ガルが黒い何かに触れると、ボロボロと崩れていく。

それを見たクライア達はその黒い何かを全力で避ける。

対するガルは、黒い何かに触れても即座に再生している。

やがてレジェンドの呻き声は止み、ただただ黒い何かを垂れ流す存在となった。

ブライアがいないこの状況、クライア達には相当厳しい。

ブライアは自覚していないが、今回の戦いでは彼の存在は大きなものとなっている。

その大半は極限状態だが、ブライアの極限は異常だ。

クライアやクリーナでさえ彼の極限には劣るだろう。

その極限が解放から状態へと進化した。

極限のみで戦えと言われたら、ブライアに軍配が上がる。

それ程までにブライアは成長し、強くなった。

だが、そのブライアが今いない。

クライアが本気出せば、周りの被害を考えれなくなってしまう為本気を出すことができない。

クリーナもレジェンドと同等レベルだが、クライアと同じく、後々周りの被害を考えれば、本気を出すのは不可だ。

シャイフォンや他のレインボードラゴン当主は、この二人とレジェンドに比べれば劣ってしまう。

何とか数で防げているが、ガルまで参戦するとなったら崩壊は免れない。

つまり──


「時間稼ぎ、か。性にあわないが、致し方ないか」

「文句を言うなクライアよ。後のことまで考えれば……分かるじゃろう?」

「分かってる。ただ、せめて『無天無双』を使えればなぁ……」

「あれは絶対駄目よ、レジェンド帝を殺めてしまうもの」


クライアは「そうだな」と言い、気合いを入れ直す。

声を張り上げ、周りを鼓舞する。


「ブライアが帰ってくるまで時間稼ぎだ!絶対に気を抜くなよ!」

「「「おう!!」」」


かくして、クライア達はアーガイル(災厄)レベルの激闘を繰り広げることになる。

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