三話
私は愛香と共に廊下を歩き、軈て一つの教室に辿り着いた。
私以外の女の子の姿もある。
年下に見える人から、年上の人、外国人の姿も見える。
「皆ー!新人さんを連れてきたよー!」
「よ、宜しくお願いします。芽々です」
私は挨拶をした。
それぞれ反応は違う。
「宜しくー!」
「宜しくね」
「宜しくな~」
「宜しくお願いします」
「・・・ふん」
「愛香とリサが助けたのって、お前さんかい」
「弱そうじゃねえか!ギャハハハ!」
「目を覚ましたのね。愛香は気に入ってるらしいけど」
最後の金髪美女が、多分愛香と中の良い人なのかな?
「じゃあ私の隣に座って」
「う、うん」
なんか愛香、私にベッタリ来るね。
なんかこう、嬉しいけどちょっと怖いかも。
私は椅子に座り、机の上に腕を掛ける。
「貴女、生きてて良かったわ。私はリサよ。貴女達より年上だけど、これから仲間になるんだし敬語も要らないわ。呼び捨てでも大丈夫よ」
「う、うん分かったよ。リサ」
「ええっ」
リサに手を掴まれる。痛い痛い。
「リサ~?私の芽々になにするの~?」
「愛香。私の愛人である愛香と仲の良いこの子とも愛人にしたいだけよ?」
「芽々は私のだよ~。リサも後で愛してあげるよ~」
「あらあら業が深いわね」
痛い。
両腕引っ張られてるよ。
「はぁ~いお前ら。そろそろ新人研修兼モンスターガールズ第一部隊の自己紹介を始めるぞ」
女教師らしい服装した女性が、って何鼻くそほじって食べてんの?
汚いよ。
「鼻くそ美味え」
『おい!』
全員がツッコミを入れた。私も混じっちゃったよ。
「悪い悪い。っで、お前らは知ってるだろうが、新入りには説明しとくぜ。俺が第一部隊の隊長を務めるリンダだ。新入りのお前に、俺達モンスターガールズと第一部隊の説明、そして怪獣について、詳しく説明していくぜ」
「は、はい」
新入りって、私はもう所属するのは確定なんだね。
よく見てなかったけど、全員水着姿だね。
少しずれたら見えそうな水着を着てる爆乳の女性も居れば、貧乳なのにエロさが爆乳女性以上に出てる少女も居る。
全員エロさが出てるね。男が居たら襲われそうだよ。
「あっ、俺達は素で山を小指で押せるからな」
マジかよ。
隊長のリンダさん、心が読めるの?
「というか、モンスターガールズは上下関係は無いからな。年齢問わず全員が仲間だ。だから呼び方や話し方は自由だからな」
「・・・う、うん。ありがとう。リンダさん」
「おうよ!んじゃ、説明するぜ。怪獣、モンスターガールズ。どっちから聞きたい?」
怪獣については、テレビでしか知らない。
専門とするこの人達から聞いた方が良いよね。
でも、先ずはモンスターガールズとは何か知りたい。
「モンスターガールズから知りたいです」
「OK。んじゃ、軽く説明するぜ。『モンスターガールズ』。名前の通り、怪獣の力を持つ女達で構成された怪獣を殲滅させる部隊の事さ。俺達の身体には、怪獣が『裏世界』から『表世界』に現れる際に撒き散らす怪獣結晶が宿ってる。その力を使って、怪獣の力を纏って戦うのさ」
成る程。
「怪獣結晶って何?」
「怪獣結晶は、この世に存在しない未知の素粒子で構築された結晶でな。怪獣が出現した瞬間に現れて、その場に留まり続けるんだ。怪獣と同じように、数億℃もある原子炉の熱で焼いたり、極低温で冷やしたり、上空一万メートルから落下させたりしたが、破壊は出来ない。もしかしたら破壊出来ないのかもな」
なんだそれ。
チート過ぎるでしょ。
「で、怪獣結晶を宿した俺達は、怪獣の力で殲滅し続けるって訳だ。奴等は同じ怪獣の力で殺せる事が判明したんだ。それ以外の方法じゃ死なないし殺せない。前に出現した鳥形の怪獣をロケットで誘導して宇宙空間へ追放したんだが、怪獣は死ななかったんだぜ。ロケットを破壊して、宇宙空間を苦もなく飛び始めたんだ。他の怪獣でも試したが、魚型は普通に泳いだし、動物型は地上を走るみたいに宇宙空間を走ったからな」
「それはニュースで見たよ」
あれは衝撃的だったよ。
怪獣が宇宙空間でも死なないし、普通に活動出来る。
不死身さを改めて思い知らされたものなのだから。
「因みに、怪獣結晶を宿した俺達も、彼奴等怪獣と同じだぜ?核兵器も効かねえし、宇宙空間に落とされようが平気だ」
ああっ、成る程。
じゃあ次の質問。
「・・・怪獣って何処から来るの?表世界ってどういう意味?」
リンダが答える。
「怪獣は表世界に来ると言ったな?怪獣が住むとされる異世界、俺達は『裏世界』って読んでるぜ。で、俺達が住むのが表世界って事だ」
成る程。私達の住む所が表世界で、怪獣達が住むのが裏世界か。
「で、裏世界には此まで人類が調査隊を送ったりしたけど、誰も帰ってこなかったんだ。で、モンスターガールズにも調査命令が来てな。此まで五人も調査に赴いたが、誰も帰ってこなかった。多分、裏世界は地獄だぜ」
「成る程」
裏世界は怪獣の住む世界。
多分、生き残れなかったか帰るのが難しいのか、どっちなのか分からないけど、録でもない世界なんだろうけどね。
「で、最後は怪獣だ。こいつ等は、裏世界から現れる謎の破壊生命体でな。奴等に向けられたどんな害も、無効化してしまうんだ。核兵器も効かなかったし、宇宙空間でも生きてただろ?此方の世界の法則が効かねえんだ」
成る程。だから核弾頭も効かなかったのか。
「そして彼奴等は大きさによって強さは変化するが、もっと恐ろしいのが時間と共に強くなる特性なんだ。表世界に居れば居る程、表世界の法則を喰らって強くなってくんだぜ」
それって勝ち目無くない?
「で、私達が居るんだよ」
「怪獣結晶を宿した私達モンスターガールズなら、奴等に攻撃出来るのよ。この様にね」
すると、私以外の女性が全員、人型のまま異形の姿となった。
擬人化って言うべきだろうか。
愛香は両腕に鉤爪を生やした、背中に目玉を生やした姿に。
リサは頭に触手を生やし、下半身の脚がチーターのようになっている。
他の人達も全員、獣のようになっている。
リンダも同じだ。西洋の騎士を思わせる鎧姿となり、剣と盾を持っている。
「そして俺達は、怪獣結晶を吸収して強くなる特性を持ってんだ。怪獣は時間と共に強くなるが、そのお陰で怪獣結晶の数も増えてくんだ」
それで怪獣結晶を吸収し続けて、強くなっていくんだね。
「で、怪獣結晶から怪獣の力を得たお陰で、俺達モンスターガールズは怪獣を駆逐出来る訳だ。まあそれでも勝てるとは限らないが、俺達がやらなきゃ表世界はおしまいさ」
確かに、私達がやらなきゃ今頃表世界はおしまいだもんね。
「んじゃ、それぞれ部隊メンバーの説明に入るぜ。全員、自己紹介しろよ」
そして、自己紹介が始まった。
どんなメンバーが居るのか、楽しみだね。
此処にまとめを書いて起きます。
怪獣
裏世界から姿を現す謎の大型破壊生命体。人類には完全に敵対的であるが、人類以外の生き物には一切の興味を示さない。この世の法則が通用しない。例として、核弾頭も全く効かず、宇宙空間でも生きていられる。また、大きさによって素の強さは変化するのだが、時間と共に強くなる特性を持ち合わせている。
怪獣結晶
怪獣が表世界に現れた際に出現する謎の結晶。未知の素粒子で出来ており、解析不可能。モンスターガールズ所属の女性達にとって強化材料となる為、回収は必須である。
モンスターガールズ
怪獣結晶を取り込み、怪獣の力を得た女性達で構成された部隊。怪獣結晶を取り込めば取り込む程に強くなる。その姿は、怪獣が擬人化したような姿である。ビキニ姿なのも、怪獣の力を上手く纏う為。
男が居ないのは?怪獣結晶に適合出来るのは女性だけ。年齢は関係無い。例外は絶対に産まれない。