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誰も知らない、私の三国志  作者: 龍ノ珠
天女伝説
6/10

建安5年の新年



―――本日は、建安5年1月4日でございます。

ここは車騎将軍であられます、董将軍のお屋敷でございます。

明凛様におかれましては、新年の夜にお屋敷の池の中にいらっしゃるのを家人が見つけました。

我が家に天女様がいらっしゃったとの噂で屋敷中持ちきりでございます―――






そういわれたのは昨夜。

どうやら私は池に落ちた後3日ほど眠っていたらしい。




そして、天女だと思われている。

理由としてはこうだ。


 ① 薄絹をまとっていた

 ⇒時代が数百年下った唐代の露出の多い服装をしていたため


 ② 満月の夜にあらわれた

 ⇒月からの道を通って来たに違いない!


 ③ 玉をもっていた

 ⇒”明凛”という彫刻の入った翡翠の飾り緒を持っていた(この時代翡翠は金より貴重)




「……どうしよう。」

勘違いしているわ、とため息をつく。

天女なんかではないのに、と。



そして、私はどうも、巷でいうあれである。

いわゆる、タイムスリップ、とやらに遭遇してしまったらしい。


部屋の外からは高層ビルも見えず、電気も水道もない。

何より、用意された衣服や部屋は中国の歴史書の図柄をリアルにしたもののようだ。

此処が現代に用意された再現セットであればどれほど心躍るか。




「本当に、建安5年なのね…。」




1人危機感を覚える。

建安5年の正月と言えば、曹操暗殺計画が失敗して董承一族は皆殺しにあったはずだ。



はたしてそれは今日なのか、明日なのか。




まだあったこともない董承や同じ時代にいるであろう曹操に想いを馳せた。




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