転生者は思い通りにふるまう
正義の味方ではござぁ~せん
まずは、セルフ達に最小化魔法をかけ、俺の掌にのってもらう、今度はそのまま洞窟付近まで近づき、擬態で景色にとけこみ、そのまま洞窟内に侵入する。
ダンジョンではないこともあり、特に迷うこともなく、拠点まで着いてしまう。
盗賊┉ちがうな、野党かな下品そうだし、俺の中での盗賊の、カッコいいイメージが崩れてしまう。
「頭、ガキをいつ売りにいきますか」
「明後日辺り街道に、奴隷商会の馬車が午後に通るはず、しっかり見張らせとけ」
「しっかし馬鹿だね~子供二人で森をうろちょろするなんてよ」
「お願いだよ、妹だけでも帰してあげてよ」
「何処に帰すんだよぅ、もうすぐなくなっちまう村にかぁ」
「な、何でなくなるなんて」
「今夜襲うからわかるんだよ、俺ら10人いれば2、30人なんてあっという間に片付く」
「ちげぇねぇ~ははは」
「ふふふっ」
馬鹿笑いしている盗賊を無視してセルフ達の大きさを戻す
「セルフ出してあげて」
「かしこまりました」
「ガキッどうやってきた、いきなり現れやがって」
「頭、売り飛ばしますか、殺っちまいますか」
「待て!ちょっと待て」
「襲いかかってくるかと思ったけど、冷静なんだね」
「そりゃ~ここまで気付かれずにこれて、突然現れたらやべぇ奴てのはわかるよ」
「頭あんた名前は何て言うんだい」
「ケンツだ」
「頭くっちゃべってねーでやりましょう、いくぞテメーら」
「やめろー馬鹿タレども」
いきなり突いてきた馬鹿に、アームロックをかけるようにして投げ、そのまま剣を奪って首に突きたてる。
次は後ろから斬りかかってきたので、後方へ足払いをし、相手が倒れるタイミングで背中に剣を突き入れ、死体を重力魔法で軽くして、3人で固まっている敵に死体を投げつける(もちろん投げた瞬間に、死体は3倍ほど重くしてある)死体にあたった3人は、怪我をしたのか動きが鈍く、もがいているうちに首を狩っていく!
「大人しく捕まるつもりはないかい」
「お前らも諦めろ、殺されるぞ」
「流石ケンツさん」
「ぐっ化物小僧が」
「頭ここで生き残っても、町に連れていかれればどうせ死刑か縛り首っす、生きてても拷問されれば五体満足ではいられねぇっす、でもここで小僧が死ねば┅」
「だから、ただの小僧じゃねぇんだよ、俺でも勝てねぃ┅」
「あのさ、ケンツさんと残り2人」
「なんだ!」「残り2人って!」
「どうして街に行って、衛兵に突き出す話しになってるの?」
「てめえが捕まるつもりはないのかって、言ったんだろうが」
「┉┅俺に捕まるつもりはないのか?って意味だよ!」
「てめえ冒険者だろう、俺らを突き出せば金になるだろ?」
「俺は見習い商人だよ。あんた達を突きだしたら金はもらえるけど、たいした額じゃないでしょ」
「こっちは悪党だぞ、人も殺したし、拐いもした。なのに衛兵に突き出さないのか?」
「そこだよ!ケンツさんさぁ~俺が正義の味方だと思ってるの?」
「違うのかよ」
「うん、違うね。ここに入る前は皆殺しにして、お宝を奪おうと思っていたくらいだしね」
「へ~と言うと┅皆殺しは止めたんだな、何故だ」
「ケンツさんだよ、殺すのは勿体ないな~と思ったんだ」
「ははっ、いいか悪党だぜ俺は」
「悪党ね、金の稼ぎ方をただ楽に考えたら、ほとんどが犯罪だっただけしょう!手早くお金を稼ぎたい、そうだ悪い事をしよう的な┅まぁ生きるためってことだね」
「それで、俺を捕まえて何をやらせたいんだ、言う事聞くのかもわからないだろう」
「言う事を聞かなければ、腕がとびますよ。でも安心してください、とんだ腕はつけてあげます。」
「小僧~くっ!殺されねぇだけいいか」
「残り2人はどうする、俺が欲しいのはケンツさんだけだけど、くるなら雇うよ」
「ブルーっす、頭が行くなら俺達も行くっす、隣の奴はイエローっす」「イエローです」
「後は外の1人かな、洞窟出てからでいいか」
「さて、捕まっていた君達だけど帰っていいよ」
「えっいいのか、奴隷にされないのか」
「しないよ、魔物を狩った方が収入になるし、奴隷商会の手続き何かで時間をとられたくない」
「その人達は?」
「ケンツさん達のことかい、衛兵に突きだせなんて言わないよね」
「なんで、なんで突き出さないのさ」
「その前に何で捕まった、家族に遠くに行くな!と言われなかったのか」
「言われていたけど、でも」
「君達って、今生きてるからそう言うことを言えんだよ、ケンツさん達じゃなく、グリーンベアーだったら死んでるんだぜ!それに比べれば、命がある分奴隷の方がいいだろが、家族の言う事は聞かない、偶然助かったら捕まえていた奴を罰しろなんて、お前は何様だよ、しかもお礼の一言も言えないって駄目だね。お前」
「小僧は容赦ねぇな」
「えっ、なんで、まだまだ言い足りないけど」
「俺がいうのもなんだが許してやんな」
┅┉
「ゴメンなさい、確かにグリーンベアーだったら今頃死んでいたよ。奴隷だって村にいるよりは、飯は1回はもらえるんだし悪いことだけではないよね、言われるまで良く考えた事がなかったから、ゴメンなさい。ありがとうございました」
「おおう、気にしなさんな」ビックリして変な言葉でちゃったよ
「セルフ、お宝はあったかい?」
「ありませんでした」
「まぁ、ケンツさんが手に入ったから、良しとしよう」
そして入口で、レッドに声をかける
「┅と言う訳だけど、レッドさんはどうする?」
「もちろんご厄介になります。今日から宜しくお願いします。レッドです」
自由に生きていけるといいな