転生者もふもふを魔獣登録しよう1
遅くなってすみません
この間と同じ手伝いを終えて、食休み中はまったりとした時間が過ぎる。
俺の側にはフールとデミが横になっている。その姿を見ていたらデミと目が合う。デミは俺を見ながら自分のお腹を上に向け「撫でたいんだろ、いいぜ」と言っているかのようなポーズをとる!まったくなんてぇ~格好だ!けしからん。サワサワッ、本当にけしからん。サワサワ‼くっ、撫でるのを止める事ができない。そんなやりとりを続けていたら、フールがデミのお腹の上に身体を乗せて「さぁ、次は私の番だ」まるでうったえているかのような目を俺に向けてくる。ナデナデッ!この子もなんてぇ可愛さだ。サワサワ!もふもふを堪能した俺は寝る前にトイレへ。
「ちょっとトイレに行ってきます。」皆に伝え、林の方へ行くため光魔法を発動させる。歩き出すと後ろからフールとデミがついてくる。
「フール、デミ、トイレだから。」皆の死角になるところで用を足す事にする。
「しかし、見られていると出ないよ。」2頭は「何?何があるの?的な目で俺のことを見る」
「まだ見てる」動物とはいえ、正直見られているのは恥ずかしい!そこで俺は土魔法で簡易トイレを作る。
2頭は、いきなり俺が壁に囲まれ、姿が消えたからなのか
、キューン、キューンと鳴き始めた。しまいには壁の中から俺の臭いがするからか、壁越しに「フンフン、プシュー(息を吸うor息を吐く音)フンフン、プシュー」の繰り返し!君達臭くはないのかな?!
土魔法で作った壁を上から下へ、元に戻している最中フール達の姿が見えてくる。どうやら俺が壁の中に入れなかったのが気に食わなかったらしく、2頭とも目を合わせようとしない。こんな時は~秘技、褒め殺し
「フール、デミ!!二人とも見張っててくれたの!凄いねぇ~」笑顔でワシャと撫でる。(フール、デミは家族なので、褒める時は人扱いだ。)
「お利口さんだね。うん、偉いぞ~っ‼うん。」満面の笑みでワシャワシャ撫でる
┅┅するとどうだろう、2頭とも(凄いっしょ‼でしょ。褒めて、褒めて)と言っているかのようだ。上機嫌になったのか、尻尾が夜空へ向けてピーンと張っている!
そんな2頭と連れだって皆の所へと戻る。
「ただいま戻りました。それでは、明日も早いと思うので、お先に失礼します。」
「おやすみメディ」
幌馬車の中で2頭と寝ながら、俺は今後の事を考えてスキルを新たに造る。
醤油、味噌、酒、野菜などにも手を出したいな。後は菌か~
物質召喚のスキルの中に(種子、菌)分類は別だが全般召喚できると上書きしよう。試しに唐辛子の種召喚┅できるな。
召喚物質作成に、任意で菌を定着(付与)できると上書きした。
ボクのような鑑定持ち対策の為あれを造ろう「偽装」
偽装┅屑スキルを2、3つ表示! 鑑定眼対策、カムフラージュ
「よし、今日はここまで、そろそろ眠ろうかな。」
┅頭が重い┅?「デミの尻か~」寝返りを打って脱出。
2頭とも起きる様子がない、デミの肉球に、強弱をつけて冷たい息を吹き掛ける。くすぐったいのか、息を吹き掛けた足だけビクン蹴る。「ククっ、やっば楽し」
次は寝床の藁を1本抜き、お尻周りをくすぐると尻尾で藁を叩く!「フフ、これ以上は止めとこう」顔洗いに行こっと。
幌馬車を降りて、すぐにフール達も降りてきた。洗顔、うがいを済ませて皆の所へ
「おはようございます。」
「おはよう、メディ」
「朝食を食べて出発しよう。」
「パーパ、野営の時の朝晩の食事メニューは、干し肉、スープ、固いパンなんですか?」
「そうだね。でもパンは、メディがこの間教えてくれた方法で、焼きたてのようになったし、満足してるよ。」
今日も塩味のスープだ。何とかしたい。この世界は今回だけではなく、塩味、甘味がほとんどで、しかも大味だ。前世で調理師学校に行っていた時、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味が基本の五味だったはず。この五味以外にもまだまだ存在するけど、取りあえずはこの世界での五味を探していこう。
「ボクは美味しい物をいっぱい作りたいので、満足はまだしないで下さい。話は変わりますが、街に着いたら先に冒険者ギルドに行くんですよね。」
「そうだね。魔獣登録しないと討伐されてしまうよ。フール達には首輪なり、腕輪なりを持っていって魔法付与するんだよ。首輪、腕輪はギルドで手に入るよ。」
「首輪はスキルで造ってあるので大丈夫です!今さきに、着けちゃいます。フール、デミおいで。」物質召喚と召喚物質作成で造った。匠のような出来!ミスリルを糸状態にして編み込んでいった逸品だ!!んーよい。良いできだ!!通気性も抜群で蒸れないし刃物にも強い。
「そうなのスキルでつくった?というかミスリルのように見えるんだが┅その首輪にギルド印を付与すれば、魔獣登録が終るよ、魔獣の持ち主はギルドカードに表示される。今回はパーパのカードにしておくね。メディが13歳になったら、冒険者と商業ギルドに入れるから、その時登録変更すればいいよ」
「パーパ、その時まで変わりの持ち主として、管理をお願いします。」
そろそろ片付けて出発と行こうか!
宜しくお願いいたします。