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黒い白鳥  作者: ツァイト・ツァラトゥストラ
9/10

第八夢

「そこでお前とカノンは別れた」

シロナが俺らの過去を話し終え、そう締めくくった。

「なるほど、感動の再開がこの部屋。という事か」

「そうなるな」

「一つ。何故、姉さんはそれを知ってる。│研究対象モルモットならそんな情報は耳にしないはずだ」

「私がお前の父と話した│観察者オブザーバーだからだ」

()()()父ね」

「無論、私の父でもある」

「質問続きで悪いが、何故、姉さんは別の場所で観察者だったんだ?」

「私が研究所の設立者だからだ」

「趣味悪ぃな」

「どうとでも言え」

「首領閣下。時間だ。そろそろ本題の方を」

俺を案内した少女がそう言った。

「で、私たちの仲間にならないのか?」

「さっきの話を聞く限り、メリットが無いんだが?」

「まあ、そう思うのならそれでいい」

「な…!?いいのか!?」

桜井と浅山がそう反応した。

(何故焦る…?)

「競争に負けるぞ!?」

浅山がそう言った。

「負けたら奴隷と化すんだ。確保出来るものはしておかないと」

桜井が冷静にそう言った。

「それって、全生徒が参加してるのか?」

「そういう訳では無い。…だが、全生徒の8割は参加している。黒衛たちのクラス…1-B…は、お前とあと1人以外(みな)、この{円卓の騎士ランダー・ティッシュ・リッター}に参加してるな」

「なるほどな…」

「1週間の体験入団でどうだ?」

「それでよろしくないと感じたら俺は抜ける」

「それでいい。契約成立」

「では、これで以上となる。上位12位の方々は直ちにこの部屋から解散してください」


黒衛を含めた12人が外に出たあと、部屋にはシロナとカノンが残っていた。

「シロナ。なんでツヴェルフは考えを変えて了承したの?」

「なんでだと思う?カノン」

「んー。なんでだろうね」

「人に合わせたいからだろうな。黒衛は研究対象時代(むかし)から友人が少なかっただろう?」

「うん。研究所じゃ僕しか友達はいなかったね」

「つまりそういう事だ」

「あはっ。じゃあ今も友達は僕だけって事だ」

「さあな。明日はお前をこの学校に転入させる。その時に確認すればいいだろう」

「分かったよ。じゃあね。シロナ」

そう言い残し、カノンは部屋をあとにした

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