ドリフター支援センター
「この人ドリフターみたいなのでここに連れて来ました。」
いっくんがあたしをドリフターだと言って職員の女性に相談してくれる。
「そうですか。大変な思いをなされたでしょう。まずはお話を聞かせていただいてもよろしいですか?」
「はい、すみません。よろしくお願いします。」
あたしよりもいくらか若そうな女性が、あたしの話を聞いてくれるみたい。
それにしてもトランスレーターってすごいな。これ外しちゃうとこの子の話も全然わかんなくなるんだろうなぁ。
「お名前は?」
「カエデです。」
「カエデさんですね。元はどの世界から来られたんですか?」
「えーっと。」
あれ、世界世界って普通に言ってたけど、こういう時ってなんて言えばいいんだろう?
地球?日本?それとも銀河なんちゃら系とかって言うべきなのかしら。
まあ実際何系か全然わかんないんだけどね。しいて言うならサバサバ系おちゃらけ女子かしら。
「住んでた場所は日本の東京都練馬区です。住んでた星は地球。・・・これで大丈夫かな?」
「ええ、大丈夫ですよ。ありがとうございます。日本・・・どこかで、少々お待ちください。」
話を聞いてくれている女性が、宙に現れたキーボードの様なものをピコピコとタッチしている。
何それカッコいい。あたしもやってみたいんですけどそれ。
「ねえいっくん。」
「ん?」
「あの女の子がピコピコしてるやつ何なの?」
「ああ、ジェネラルのことか。そっか、カエデの世界にはないんだね。
カエデに渡したトランスレーターにもジェネラルついてるから、後で使い方教えるよ。」
「過去に、異世界の日本からカムニアに流れて来られたドリフターの方が、一人だけいらっしゃいますね。」
「え、本当ですか?」
あたしと同じ境遇の人がいたんだ。なんだかそれだけで少し安心した気がする。
「はい。3年と6か月前にセンターへ来られていますね。こちらも女性の方です。
個人情報なのでお名前等は伏せさせていただきますが、もしお会いして話をしたいのであれば、私どもに言ってください。
こちらの方とお話できるように手配致しますので。」
「よかったねカエデ。一度会ってみたらいいんじゃない?色々教えてもらうといいよ。」
「うん、そうする。その方との面会を希望します。」
「かしこまりました。では、先方にも都合がございますので、連絡がつきましたらカエデさんに連絡するよう致しますね。
カエデさんもトランスレーターをお持ちの様ですので、後で連絡番号をお聞かせください。」
「わかりました。それは俺の方からお伝えします。」
「いっくんありがとう。」
話聞いた感じだと電話番号的なやつかな?とりあえず詳しいことは後でいっくんに聞こう。
「あと、他に聞きたいことがあるんですけどいいですか?」
「ええ、ドリフターの方たちは不安でしょうから何でも聞いてください。答えられることはお答えしますよ。」
「これなんですけど、こっちの世界では何か特別な意味が・・・?」
そういってあたしの大事なVポイントカードを女の子に見せる。
「・・・これは!管理カードのしかもVクラス!カエデさん一体これをどこで!?」
「元の世界のものを持ってきただけなんです。いつも財布にいれっぱなしだし。」
「びっくりしました。・・・わかりました。ではまず管理カードの概要を、
その後管理カードのランクについての説明をさせていただきます。」