アヒル公園
昨日の近未来的な建物のジャングルとはうってかわり、
閑静な公園の中をいっくんと二人で歩く。
あれ?お姉さん気づいちゃった。これデートじゃない?
デートだよね?ドラマのヒロインが、イケメンと湖のアヒルみて、いや~ん可愛い~♪とかするやつだよね?
お姉さんドキドキしてきちゃった。
「カエデ、昨日のカード何なの?俺らの持ってる管理カードとよく似てるように見えたけど。
店主はめちゃめちゃ驚いてたし、結構特別なもんなの?」
「そこまで特殊なもんじゃないと思うけど・・・。
あれはあたしの世界ではみんな持ってるVポイントカードよ。
色んなお店で使うたびにVポイントが貯まって、次のお買い物の時に使えるの。持ってて損はないわ!」
みんな持ってるはちょっと盛りすぎたかしら。まあいいや。
「そうなんだ。まあ正直詳しいことは俺も現時点ではわかんないから、
どっちにしろドリフター支援センターには行かないとダメだね。」
「そうだね。今度は逆にあたしから質問していい?」
「いいよ。何?」
「いっくんっていくつなの?」
「22。」
「じゃあ、いっくんの好きな女性のタイプは?年上?それとも結構年上?それともかなり年上?」
「あ、アヒル可愛い。」
いっくんが湖のアヒルを見て呟く。
「ほんとだ~。」
お願いいっくん!スルーだけはやめて!
けなしてもいいからせめて突っ込んで!お姉さん恥ずかしさで死んじゃうから!
あとそのセリフあたしが言うやつだから!