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破壊と再生と・・・
そうか・・・あ奴は死んだのか。
魔女はそうつぶやいた・・・・それ以上は何も言わない。
私は魔女に問いかける。
「なぜ奴をこの世界に寄越したの。しかも、何も持たさずに?」
魔女は寂しそうに私の目を見る。
「人を探しに行くのに武器は要らないとさ」
「て、あ奴が笑いながら言うもんだからね。確かに人を探すのに武器はいらない。」
私は顔を伏せてつぶやく。
「そうか・・・そうなのか・・・アイツらしい・・・」
「でお前さんはどうする?まだ、留まるのか?」
私は窓の外を眺める。
窓の外の景色は晴天で・・・元いた世界にそっくりだ。
「魔女・・・ここで死んだ者は、またこの世界で転生するのか?」
魔女も外を眺める・・・
「何百年後か・・・何千年後か・・・分からないが・・・この世界で生まれ変わるさ。」
「ならば・・・私は待つよ。アイツが私を見つけるまで・・・」
魔女は喋る。
「そうかい。好きにすれば良いさ。でも、あんたがその前に勇者に殺されないとも限らない。」
私は笑って答える。
「フフッ そしたら、私がアイツを探すよ。生まれ変わるんだ。時間はたくさんある。」
魔女は少し微笑んで席を立つ。
「それじゃ・・・また いつか。」
「ああ。また いつかだね。」
私達は軽い挨拶を交わす。
未来を取り戻すため
今を変えるため
過去を笑えるように・・・・・・




