魔王の国
そこには何もなかった。
草も水も、永遠と続く砂漠・・・まっすぐ、まっすぐ 歩く。
後ろを振り返ると、私の足跡だけが点々と続いてる。
いつまで? いつから・・・歩いているのだろう。
時間の感覚がないまま、永遠と喉渇き。熱さで皮膚が焼ける感覚。
全てが麻痺してる。一歩、一歩ーーー歩く。
それでも、足を踏み出す。
なぜ、止まれない。止まらない。 永遠と砂漠が続くと感じるのに・・・
無意味かもしれないのに。意味なんてないのに・・・
と、そこで目が覚める。この世界に来てから毎日、同じ夢ばかりを見る。
「お目覚めでしょうか? 魔王様。」
ドクロの仮面を被った。執事が語り掛ける。
「ああ、今、目が覚めてたところ。で奴らはどうなったの?」
執事はコップに水を注ぎ 私に手渡す。
「相変わらずです。先ほど新手の勇者と名乗る者たちが、村々を襲い。食料と金品を強奪し、此方に向かっております。」
わたしは、ため息をつく。
「で、犠牲者は?」
執事はその質問に若干、脅えながら答える。
「実は・・・・襲われた家の者が全員・・・殺されておりまして・・・全員で120人ほど・・・」
私は怒りを堪えることが出来ずに吠える。
「なんで? うちの兵士は。将軍はどうしたの?」
コップを壁に投げつける。
執事はヒッと叫んだ後、助けに行った兵士と将軍の死を告げた。
「何で? 何で奴らは罪のないものを殺すの。勇者て何?勇ましくもない人殺しだ!」
奴らの国では領土拡大を目論見、勇者と名の付く桁違いに戦闘力の高い奴らを、この国に送り込んでくる。
やる事は、抵抗するものを嬲り殺しにすること。
私は執事に喋りかける。
「奴らの居場所は分かってるの?」
「はい。魔王様 北のサンの村から50キロ離れたところです。」
「分かった。でるよ! 奴らがサンの村に着くまでに倒すから。」
サンの村と城とは転移魔法陣で繋がっており、一瞬で村まで到着した。
「お-い!誰か 誰かいるの?」
私は大声で村人の安否を確認する。
「おお…魔王様 お久しゅうございます。」
村長の大婆が近寄ってくる。
「ババ。村人は無事なの?」
大婆はコクンと頷くと
「先の村がやられたとの連絡があった後、村人は南のナンの村に逃がしました。私は老い先の短い身の上、奴らに一泡吹かせるためと魔王様が来られた場合に備えて村に残っておりました」
そうか、村人は逃がしたくれたか・・・良かった。
と、その時、奴らが来た。
「あれ? ババアと若いネエチャンがいるじゃない。もう、みんな逃げると思ったに・・・でも、チョット楽しみ。どんな事して遊ぼうかなーーー。」
ヒーラーの女がニコニコしながら喋る。
ヒーラーに魔法使い。と剣士・弓使い・・・・計4人か
此処にきて奴らは油断してる。
先ずは、油断してる隙にヒーラーの女の首をブーメランで飛ばす。
ブーメランは弧を描き飛んでいく。先ずはヒーラーを倒すことで回復手段を無くす。
回復役がいると、奴らはゾンビ並みの回復力で、何度も何度も生き返ってくるから。
魔法使いは呆然とし、弓使いは何が起こったか分からずに眼をしば付かせていた
と、剣士が叫ぶ
「貴様!やってくれたな!」
あれあれ、剣士。涙目じゃない? もしかしてヒーラーの女に惚れてたの?
でも、お前たちは村人を傷付けては治し。傷付けては治し・・・で遊んでたんでしょう?
私はそんな事はしない!
でも、生きては返さないから




