第1章 彼女と僕
彼女は埠頭の先から海を見ていた・・・
「私、この国が嫌いだ。」
突然つぶやいた彼女は、今度は立ち上がり、防波堤の先の海の方に歩いていく。
「そんなに・・・先まで行くと危ないよ、。」
と僕は彼女に向かって言う。
「この国も・・・ここにいる人も、みんな~みんな。無くなっちゃえばいいのに・・・」
「みんな、いなくなっちゃうと生活出来ないよ。」
と、僕は答える
「フッ そうだね。君は現実的だね。そうだね。困っちゃうね・・・じゃ、私がいなくなれば良いんだ・・・」
夜の海。波音だけが響き。。。夏の夜。そう答えた彼女の表情は見えない。
「それは,ダメだ! じゃないと・・・僕が困る。」
「そうなんだ。君が困るんだ・・・じゃ、もしも私がいなくなったら・・・私をさがして・・・」
それから3日後、彼女はこの世界から姿を消した。
それは、突然で、いや、実際に嫌な予感はしていた。3日前の会話から。。。
僕の前から、いなくなるのが怖くて、恐ろしくて、泣きたくて・・・で、彼女の家から学校まで、学校から家まで毎日、ずっと一緒にいるつもりだった。
3日後の彼女がいなくなる日、僕は、学校の先生に呼ばれ、彼女と一緒に下校することが出来なかった。
それまでの3日間は、彼女は明るくて、僕の冗談にも笑ってくれていたんだ。実際、いつもの彼女通りだった。
安心してしまっていた・・・・安心しようと思っていた。
世界は如何すれば、巻き戻せるのだろう・・・
3日目の帰り道、忽然と姿を消した彼女。
親や友達とかは誘拐だ。家出だ。と話していた。
違う。違うんだ。彼女はいなくなった。魔法のように忽然と・・・
親や友達、警察何かには決して見つからないだろう。
でも、3日前、確かに彼女は言ったんだ。
「・・・・私をさがして」と
僕は、泣いてはいけない。諦めてはいけない。絶望してはいけない。間違いなく、彼女は僕が見つける。
きっと、必ず 彼女見つけるその日まで・・・




