8 部室へGO!!
「ど、どうしてですか?
だって、二を選んだら」
「借り。」
「へ?」
「お前。天野原だっけ?に、借り、あるから。」
普通なら、こんなついさっき知り合った奴とは逃げないだろうけど…。
「たった、たったあれだけのことがですか?!
そんなの、どうだっていいじゃないですか!!」
「どうでもよくない。
俺ってこう見えて、義理堅いからさ。
ちゃんと借りは返すぞ?」
つか、そもそも。
普通なら、こんなシチュエーションありえないし!
「こんな時に冗談を!
こういう時は一を選んでくださいよ!!」
…ああ、めんどくさ。
「じゃあ、選択肢作んなよ。
めんどくさい。
天野原、お前…助けてほしいんだろ。」
「なッ?!」
まあ、つまりだな。
「俺は、天野原筴果…いや、この黒髪美少女を絶対助ける!
救ってやる!」
俺は、多分…にやっと、滅茶苦茶自慢げに笑った。
あれ?
天野原も…笑ってる?
「ふふっ。」
―――――――――――ん?
「先輩、あんまり大きな声出さないでください。
ここ、一応学校の敷地内ですよ?
あと、その顔……。
気に入りませんね。」
―――――――――――え?
急に暴風が!
って、え?
風、下から来てんじゃん!!
でも、下には何も無いけど……?
いや!
何か…何かピンク色に光る輪が、俺と天野原を囲んでる?!
「ココ・ティナ、私たち追いつける?」
ピンク色の輪の中心から大きな穴が開いていく。
おや?
それって…、俺たちのいるところじゃないの?!
隣を見ると、天野原…満面の笑み?!
今の発言ってまさか―――――?
「うわあああああああああああああああ!!!
嘘だろおおおーーーーーーーーー?!」
つまり、穴が開くってことはさあ。
落ちるってことだよね?
そうだよね?
俺酔うし!
まじで酔うし!
こんな得体の知れない穴|(もはや穴でさえもないかも?!)に落ちて、俺もう死ぬうーーーー!!!
「笹原先輩、つかまってください!
とりあえず、今から先輩の部の部室に行きますから!」
こんな暴風の中、お前の声はよく通るな?!
つーか、もう訳わからん!
―――――――――――何故こうなったんだ?!