第5話 異変バクハツ?!危機一髪!
登場人物紹介
猫柳明美 ちろらし探偵社所長、通称ネコミ。
柴今日子 新人探偵、通称シバキョン。
バディはちょまる。
二階堂 二階堂研究所所長、通称シザー。
名和由紀子 ちろらし探偵社所員、通称ユーキ。
津村剛史 ちろらし探偵社所員、通称タッキー。
ちょまる 異変探知犬、探偵犬、
シバキョンのバディ。
*登場する名称等は全てフィクションです。
クーソーズのボス博士とやらはヤバい奴だった。
異変物質を作り出せる知識が有りながら遊び半分とは。
でも、こんな危険な事続けさせる訳にはいかない。
「あの、博士さん。」
「何じゃ嬢ちゃん。」
「この物質って危なくないですか?」
「そんなこと、どうでもいいじゃろ。」
いやいや良くないから。分からんのかこのジジイ!
「でも、異変とかって大変な事になると思うんですが…。」
「アンタみたいな探検家には分からんじゃろうな。ワシのこの偉大な発明が!」
何か悪役の典型みたいなヤツだな。懲らしめても視聴者納得みたいな…。
「何か報道で見たんですが、近くの倉庫とかで大変だったみたいですが、あれって関係してます?」
「嬢ちゃん、よく分かったな。ワシの成果じゃ。」
コイツどこまで行っても反省するつもりはないみたい。
ならば実力行使あるのみ。
シザーさんお手製の武器、今こそ炸裂よ!
って、これどう使えばいいの?
トリセツ.........、無い?!
なんじゃー、肝心な時に役に立たんのか。
銃とか剣ならまだしも、タダの機械とかもう何なの…。シザーさんに聞いときゃよかった。
もういい!これ振り回す!
「ジジイ、覚悟しなさい!」
機械を振り回すが、相手は4人。
直ぐに羽交締めにされ縛られる。
「嬢ちゃん、ヤバいな。」
「アンタ頭大丈夫か。」
「あなた達には言われたくないわよ。」
「お主、探検家ではないな。」
えっ、今頃それ聞く?
どんだけ天然連中なの…。
「よく分かったわね。」
「キサマ、何者じゃ!」
ここよ、ここ!ヒロインの名乗りシーン!
クライマックス一直線よ!
「名探偵シバキョン、ここに参上!」
決まった!いやーシビれる名ゼリフ。
所長見てますか?←見てる訳ない。
ん?奴らの反応は…。
4人とも呆気にとられてる。ていうか無視?
「嬢ちゃんは探偵じゃったか。」
「探偵ってスゴいっす。」
「俺、探偵さんのサイン欲しいっす。」
「あっ俺にももらえます?」
何じゃコイツら。バカ過ぎじゃん。
何で探偵がアイドルみたいになるん?
「あのー、博士。」
「おう、名探偵さん。ワシに出来ることなら何でもするぞい。」
おいおい、さっきまでの悪役どこ行った。
まあ、解決出来るチャンスかな。
「私の推理によると、あなたがこれ以上研究すると大変な事が起きます。」
「何!大変とな!」
「博士、名探偵さんがヤバいって言ってます。」
「名探偵さんの推理カッコええです。」
「そこにシビれる、憧れる!」
何かアホらしくなって来た。
こんな連中とマジで戦おうとしてたのアタシら。
「あなたの研究しているこの物質、近々膨張し爆発します。」
「博士、爆発ですよ、バクハツ!」
「よっしゃー、バクハツだ!」
「名探偵さん、ホントにバクハツすんの?」
なんじゃコイツら。爆発するってビビらんのか?
「はい、爆発しますよ。」
「ヒャッハー!」
「ビバ!バクハツ!」
えっ、えっ?何喜んでるの。ヤバいんじゃないの?
「さすが、名探偵さんじゃ。ワシの研究は間違ってなかった。」
「えっ、どういうことですか?」
「ワシ、爆弾作りたかったの。」
マッドサイエンティストだったかー。
やっぱ悪役だわ。
とりあえずちょまる呼ぶか。
「ちょまる!カモーーーン!!」
扉からトコトコちょまるが歩いて来る。
「何じゃこの犬。」
『この犬じゃないわ、ちょまる様よ。』
「ぎゃー、犬がしゃべった!」
「犬が日本語!」
「犬が歩いてるー!」
いや、普通に歩いているの驚かないから。
『ねぇねぇシバキョン、コイツらバカなの?』
「そうなんだよね。どうしよ、ちょまる。」
『アレが異変の元凶かな?』
「そうだね。とっとと処理しようか。」
ちょまるは元凶に近づく。
クーソーズの面々はボーっと見ている。
ちょまるが元凶に触れた瞬間、鈴が元凶に当たった。
キーンと言う音と共に元凶が膨らみ始めた。
「ちょまる!危ない、離れて!」
ちょまるは素早くシバキョンの元に来る。
『アレヤバいよね。』
「ちょまる、脱出するよ。」
走るシバキョンとちょまる。
クーソーズの連中も「バクハツ、バクハツ!」と連呼しながら走って来た。
全員が洞窟の外に出た時、奥の小屋が爆発した。
あっぶねー。後少し遅れたら死んじゃってたよ。
「ちょまる大丈夫?」
『私は大丈夫。シバキョンは?』
「何とかね。」
『そう言えば4バカチームは?』
そうだ、クーソーズの連中…...、って何でアイツらハイタッチしてんの!
「いやー、嬢ちゃん、バクハツサイコーだよ。」
「バクハツ、バンザイ!」
「バクハツ!名探偵!」
ちょっと何言っているか分かんない。
「ねぇ、ちょまる。コイツらどう思う?」
『救いようのないバカっているのね。』
「何か、想像していた敵組織と違うんですけど。」
『真実はいつも空想ってやつ?』
「あー、だから空想する奴、クーソーズか。」
『どうでもいいけど。』
「何か分からないけど、元凶は爆発したから所長に報告しよっか。」
『これ以上、あのアホ連中に関わりたくないわよ。』
「じゃ、クーソーズの皆さん。事件は解決したので私は帰ります。」
『みんな、大人しく帰るのよ。』
「ありがとう、名探偵!」
「名探偵、バンザイ!」
「話す犬、サイコー!」
そうだ!
「ちなみに、皆さん何処にお住まいですか?」
「研究室はこの洞窟で爆発したが、自宅は町のここの家じゃよ。」
博士がメモをくれた。
えーと、場所は…...。
なにー!ちろらし探偵社の横の一軒家じゃない!
何でこんな目と鼻の先にいるんだよ!
第6話 予告
何とクーソーズの本拠地はお隣だった!
はた迷惑なあの連中を何とかしないと。
次回 「ユニーク集団クーソーズはお隣さん?!」
お茶目なクーソーズの面々。悪いんだか何だか分からない所がまた...。
次回またお会いしましょう。