買い物
「暑っ...」
玄関の扉を開けた瞬間に夏の猛暑に包まれる。
テレビで最高気温が35度になると話していたの耳に挟んだ。
尚子は家を出て左にあるアパートの階段を2つ下り、歩いてすぐの所にあるスーパーエブリに向かった。
脳内に響く蝉の鳴き声を聞きながら歩いていると大通りに出た。
ここの花気付いたら添えてあったんだよな、可哀想に。
尚子の視線の先には、電柱の下に添えられている花束に向けられていた。
スーパーエブリの目の前の横断歩道のすぐ横の電柱だった。
そして尚子は信号が青になったことを確認すると横断歩道を渡り始めた。
そのままスーパーエブリの入り口まで歩みを進める。
自動ドアが開く音と同時に冷たい空気が尚子を覆う。
外で流した汗の影響もあり、店内は少し寒いくらいだった。
「すずしー」
尚子はそう呟きながら買い物かごを手に取り、野菜コーナーへと進む。
「えっと、人参とじゃがいもと...」
尚子はメモの内容を呟きながら母から頼まれた食材を買い物かごに入れていく。
「これで全部かな?」
尚子は時々アイスに目を奪われながらも頼まれた食材を全て買い物かごに入れ終えた。
首を交互に振りながらメモと買い物かごの中身が合っているかを確認する。
確認を済ませた尚子は買った物をレジに通し、買い物袋に詰めた。
尚子は重くなった買い物袋を肩にぶら下げ、店を後にした。
とても強い日差しが尚子を襲う。
店の外に出た瞬間に額から汗が滴る。
尚子はできるだけ日差しに入れるように建物のすぐ横を伝いながら帰路についた。
「ただいま」
「「おかえりー」」
家の扉を開け、口を開くと冷えた空気と共に両親の声が流れてきた。
「暑すぎて死ぬかと思った...」
「お疲れ様。どうもありがとう!」
母は尚子の頭をなでながら買い物袋を受け取った。
「じゃあ私部屋に戻るから」
そういって尚子は自分の部屋に戻っていった。
ーーーーーーー
「疲れたぁ」
嘆きながらベッドに飛び込む尚子。
暑さの影響で余計に疲労が溜まったようだ。
本でも読もうかな。
尚子は立ち上がり、自室の本棚に向かう。
こんな本あったっけ...
尚子は少し古びた本を手に取り首をかしげる。
しかし、すぐに興味をなくし元に戻す。
そして新しく最近買った小説を取り出し、ベッドの上で読み始めた。
ーーーーーーー
暫く小説を読み進めた頃、良い匂いがしてきた。
「尚子ー、ご飯出来たわよー!」
リビングから母が叫んでいる。
母に呼ばれた尚子は本にしおりを挟み、すぐにリビングに向かう。
リビングでは父と母が既に待機しており、テーブルの上にはカレーが3人分おいてあった。
尚子は自分の椅子を引き、席に着く。
「「「頂きます」」」
手を合わせる合図と同時に神薙家の食事が始まる。
母が作ったカレーを皆美味しそうに頬張る。
「そういえば、もうすぐ夏祭りがあるわよね?尚子は行くの?」
「誰か友達誘っていこうかなとは思ってる、まだ全然決まってないけど」
「そう、予定が決まったら教えてね」
そんなたわいのない話をして晩食が終わった。
カレーを食べ終わってすぐに尚子は風呂に入り、寝る準備をする。
「あんた、明日は早く起きなさいよ?」
「分かってるよ、お休み」
「はい、お休みなさい」
母のお節介な会話を最後に部屋の電気を消し、尚子は眠りについた。
途中までチビチビ書いてた物を保存するの忘れてて消えちゃって、そのせいで投稿遅れました。




