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零の愛寵  作者: Lilly
27/57

25話

「復讐・・・?」

 有心は零に言われたことを復唱する。

 零は黙って頷き、有心を見た。

「一つ、忠告」

「何?」

「こぼれ姉さんは、私よりも強い。こぼれ姉さんの異能力は私の紅い目と同じ。相手を意のままに操る」

 有心は黙りこむ。思い返してみれば、いつの間にか零に絶対服従していた。あれは、こぼれの異能力なのか。

「でも、こぼれ姉さんが異能力を頼るのは、緊急事態だけ。それ以外は話術でどうにかしてる」

「話術・・・?」

「思い出してみて。こぼれ姉さんと話したときのことを」

 そう言われ、有心は思い出す。こぼれと話したときのことを。


「確かに、いつの間にかこぼれの提案に頷いてた・・・」

「でしょ?こぼれ姉さんは、なんというかそういう人なの。有心と話したとき、こぼれ姉さんは異能力を使ってなかったと思ー」

 そう話しながら、零はピタッと動きを止める。

「零?どうした?」

「ごめん、有心・・・。行かなきゃ」

「え?」


「ふふ、零との会話は楽しめましたか??」


 こぼれは、子供らしいあどけなさを残したようなニヤリ顔で、有心に問いかけた。

「計ったのか?」

 こぼれの問いに答えず、有心は質問を質問で返す。

「いいえ??」

 面白いものを見つけたかのような表情をするこぼれからは、本心が分からない。

「・・・なぁ、こぼれ」

「なんですか??」

 心底楽しそうに有心を見つめるこぼれ。

「レイに、会いたい」

「あらあら、あんなに苛立ちを覚えていたのに会いたいんですか?」

「ああ。確かに、レイは零じゃないから・・・そのせいで、イライラすることもあった。でも、レイと零は別物なんだ。だから・・・もう、苛つかない」

 強い意志を持った眼差し。

 こぼれは、これ以上何かを聞いても無駄かと判断した。

「いいですよ」

 こぼれにとって、これぐらいはお安い御用だ。少し入れ替わるだけで、自分にとって都合のいい駒が手に入ることは、プラスにしか働かない。

 だから

「おはよう」

 そう言って、レイを呼び覚ます。


「あれ?センセ?」

「レイ・・・」

「え?センセ、ワタシ黒髪になってる。センセが染めたの?」

 あらぬ疑いをかけてくるレイに有心は優しく微笑む。

「違うよ。こぼれになったから、その色になったんじゃないかな」

「あ、そっか。ワタシの体、こぼれお姉ちゃんのものになったんだ。いや、違うね」

 有心の優しい微笑みと反して、レイは悲しげに微笑む。

「この体は、もともとこぼれお姉ちゃんのものだったんだよ。ワタシが勝手に居座ってただけ」

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