珍妙な仲間たち
読み方
「」普通の会話
()心の声、システムメッセージ
『』キーワード
<>呪文
「いいか、葵。まずはうちがファイヤアローを使う。万が一外したら葵が仕留めるんやで」
「分かったよ。お姉ちゃん」
琴葉姉妹は草むらに隠れつつ、ゴブリンに奇襲をかけるタイミングを計っていた。距離は50メートルほど、ちょうど訓練場で練習した距離だった。
「これが、隙を生じえぬ二段構えっちゅう奴や。行くで!」
茜は葵にウインクし、草むらから飛び出して右手をゴブリンに向ける。
<火矢貫>
炎の矢はゴブリンを貫いた。
(ゴブリンに状態異常『燃焼』が付与されました)
「ギギャ~~~~~~~~~~!」
ゴブリンは断末魔の絶叫を上げて燃え上がる。ゴブリンが燃え尽きると、黒い石が残った。
「魔物とはいえ、ちょっと可哀そうだよね」
「そうやな、金のためとはいえ、あの悲鳴には罪悪感をおぼえてまうわ」
そう言いつつも茜は戦利品の黒い石を拾った。
「これが、魔石っちゅうやつか」
「そうみたいね」
「あと、なんか変な声が聞こえへんかった?」
「あ、お姉ちゃんも聞こえたんだ。状態異常燃焼が付与されたって」
「誰の声なんやろか?」
「いや、誰かの声というわけではないと思うよ」
「まあええ、同じ作戦で、もう一匹狩るで」
「うん。次は、私も撃ってみるね」
「そなや、苦しまないように止めを頼むで」
二人は二匹目のゴブリンを見つけて、草むらに潜んでいた。
「よし、行くで」
<火矢貫>
炎の矢がゴブリンを貫いた。ゴブリンが燃え盛る。
(ゴブリンに状態異常『燃焼』が付与されました)
「ギギャ~~~~~~~~~~!」
ゴブリンは悲鳴を上げた。
<水矢貫>
水の矢がゴブリンを貫いたように見えた。
(ゴブリンの状態異常『燃焼』により、攻撃が無効化されました)
(ゴブリンに状態異常『燃焼』が消失します)
ゴブリンを包んでいた炎が消えた。そして、ゴブリンは茜と葵を見つけた。
「ゴギャ~~~~~~!」
奇声を上げて茜と葵に向かって走り出した。
「お姉ちゃん。火が消えちゃったよ」
「葵、もう一度打ち込むんや」
<水矢貫>
水の矢は、ゴブリンの胸部を打ち抜いた。ゴブリンは、そのまま死亡し、黒い魔石になった。
「お姉ちゃん。二段構え作戦、ダメみたいだね」
「その通りやな、天の声によると、うちの魔術と葵の魔術、打ち消しあうみたいやな」
「天の声?」
「あの頭に直接響く声の事や」
「そう呼ぶことにしたんだ。まあ、お姉ちゃんは火の魔術で、私は水の魔術だから、魔術を使うタイミングや順序はちゃんと考えないといけないかもしれないね」
「まあ、難しい事は後回しや、今は換金しに行こ」
「うん」
二人はハローワークに戻ってきた。
「これ、換金したいんやけど」
茜が受付の女性に魔石を二個渡した。
「少々、お待ちくださいね」
そう言って魔石を体重計のような四角い装置の上に置いた。装置の側面には液晶パネルがあり、そこに二千と表示された。
「はい、確かに魔石ですね。二つで二千円になります」
そう言って、受付の女性は、茜に千円札を二枚渡した。
「こんなんで良いん?」
「ええ、確かに魔石ですので」
「こんなに簡単なら、生活するのも簡単やな」
実際にゴブリン二匹を仕留めるのに1時間もかかっていなかった。
「そうだね。拍子抜けするほど簡単だったね」
「とりあえずご飯食べよ」
「うん」
二人はピアドゥのフードコートに足を運んだ。色んな飲食店があり、ジャンクフード、ラーメン、うどん、丼もの、パン類が食べれる場所だった。値段は1食500円~900円だった。
茜は天丼と葵はうどんを選んだ。適当に席に着き今後の事を食事しながら話あっていた。
「さて、どないする?このまま冒険者を続けるんか?」
「元の世界への戻り方も分からないし、ゴブリンだけ退治してれば危険も無いみたいだし、このまま冒険者を続けるしかないと思う」
「でも、毎日、ゴブリン退治だと退屈やで、うちはなんか冒険してみたい」
「お姉ちゃんが、そう言うのなら、一度ハローワークで相談してみよう」
「そうやな、ハローワーク行くか」
二人の中で冒険者ギルドはハローワークになっていた。
再びハローワークの受付に行き、茜が問いかける。
「あの、冒険者らしい事してみたいんやけど、なんやある?」
「それでしたら、迷宮攻略をお勧めします」
「迷宮?」
「ええ、本来は人間の領域だったんですが、魔物に占領されて迷宮化してしまった場所の事です。迷宮を攻略すると、その場所は解放され、特別なアイテムが手に入ります。さらに、報酬も良いのでお勧めですよ」
「ほなら、迷宮の場所を教えて」
「お待ちください。迷宮には魔物がたくさん居ます。行くのであれば最低でも6人仲間を集めてから行くことをお勧めします」
「仲間は、どこで集めたらいいん?」
「求人広告を出すか、出ている求人広告に参加すると良いですよ」
「じゃあ、求人広告みたいんやけど」
「では、ハローワー、いえ、冒険者証をお貸しください」
(いま、ハローワークカードと言いかけたな、もうハローワークでいいんちゃうん?)
茜と葵がハローワークカードを受付の女性に渡すと、受付の女性はパソコンを操作して、二人の席を確保した。
「では、端末53番と54番で検索してください」
ハローワークカードを返され、端末番号の書かれたプラスチックカードを渡された。
「葵、行くで」
「うん」
茜は端末53番に座り、葵は54番に座った。
「まんま、パソコンやな」
「そうだね。魔物が居るのに文明レベルは、元の世界と同じなんだよね」
「さて、迷宮攻略の求人は……」
茜が検索すると、500件もの求人広告が上がっていた。
「なんやいっぱいあるんやな」
「お姉ちゃん。初心者歓迎ってあるよ。絞り込んでみたら?」
「やってみるか」
検索条件を指定すると100件程度に減った。
「これ位なら、全部見れそうやな」
「そうだね。あとは募集内容で、魔術師で絞り込んだら?」
「ええな、それでいこう」
さらに条件を入れると20件程度になった。
「おい葵、この求人よくない?」
茜が選んだ求人を見て葵は嫌な予感しかしなかった。
「お姉ちゃん。これはダメだよ」
「なんで?女性歓迎ってあかんの?」
「お姉ちゃん。そういう募集って百パー出会い目的だから、参加したら面倒な奴だよ」
「あかんか、ならこっちはどうや?」
「これは、一見よさそうだけど、報酬は戦いぶりを見て決めますって、公平に分配するつもりが無いのが透けて見える」
「そうか、ならこっちはどうや?余計な事書いてないように見えるんやが?」
「募集開始から2カ月たってるよ。これは、募集者に問題があると思う。なにか、問題があってみんなに避けられてるんだと思うよ」
「そうか、だから、まだ1人なんやな。葵ならどれを選ぶんや?」
「う~ん、これかな?」
「なるほどな、余計な事は書いておらへんし、募集開始してからまだ1時間やし、報酬の分配は公平やし、メンバーも4人集まってるな」
「これに、申し込みましょう」
「えっと、確か印刷ボタンを押して受付に持っていけばいいんよな?」
「そうだよ」
「ぽちっとな」
印刷された紙を持って二人は受付に戻った。
「この求人ですね。では、紹介窓口の19番で手続きをお願いいたします」
二人は案内された窓口に求人票を提出した。
「承りました。リーダーの方に連絡しますので、少々お待ちください」
19番窓口の女性は電話で連絡を始めた。
「冒険者ギルドです。いつもお世話になっております。採用担当のアランさんは居られますか?はい、ご依頼頂いた求人に応募がありまして、ええ、そうです。火魔術師と水魔術師の方がご応募したいとおっしゃっているんですが、はい、分かりました。では、その様にお伝えしますのでよろしくお願いいたします」
「ほんまにハローワークやな」
「そうだね。完全にハローワークだね」
茜と葵は小声で話していた。
「お待たせ致しました。先方の採用担当のアランさんが面接を行いたいとおっしゃっているので、午後3時にピアドゥのフードコートに行ってください」
「フードコートで面接っていうのはええけど、先方の目印はなんなん?」
「このパーティーのメンバーの方は特徴的でして、子豚とスキンヘッドでブリーフ一丁の筋肉モリモリのマッチョマンが居たら、そのパーティーです。そのパーティーに居る比較的まともな見た目の男性が採用担当のアランさんです」
「分かった。ありがとうな」
「面接、うまくいくと良いですね」
「ありがとう」
窓口から離れて、ピアドゥに向かう途中、茜は葵に話しかけた。
「なあ、葵。募集内容はまともやったが大丈夫か?メンバーに子豚と筋肉ダルマがおるぞ?」
「たぶん大丈夫じゃないかな?一応職業は聖騎士、戦士、暗殺者、魔女って面子だし、筋肉ダルマは聖騎士だと思う。それって、心強いじゃない?それに、子豚はペットだと思うよ」
「せやな、子豚がメンバーなわけないわな」
約束の時間の5分前にフードコートに入ると、子豚とスキンヘッドの筋肉ダルマが座っているテーブルがあった。そこには、比較的まともな見た目の男性と女性も座っていた。
男性は黒目黒髪中肉中背で黒装束に身を包んでいた。顔は不細工ではないが美形でもなかった。
女性の方も黒目黒髪中肉中背で黒いドレスを着ていた。顔も同じく不細工ではないが美形でもなかった。
「なあ、葵。どう見てもあれやな?」
「そうだね、お姉ちゃん」
「なんや人数が足りんようやが……」
「そうだね。もう一人は、まだ来てないのかもしれない」
「その可能性、高いか?」
「いや、無いと思う」
「せやろ、でも話だけでも聞いてみよ。もしかしたら、あの子豚、めっちゃ強いのかもしらん」
「そうだね。話だけでも聞いてみよう」
二人はテーブルに近づいて話しかけた。
「あの、求人に応募した火魔術師の琴葉茜です」
「水魔術師の琴葉葵です」
「応募、ありがとうございます。採用担当のアラン・シェードと申します。どうぞ、お掛けになってください」
『失礼します』
二人は声を合わせて返事をし、椅子に座った。
「面接、という形式をとりましたが、単純にメンバーの紹介を行います。こちらのメンバーを見て問題なければ一緒に迷宮攻略に行きましょう。報酬は求人広告に書いているように山分けです。よろしいですか?」
「はい、問題ありません」
茜は返事をしつつ安心していた。
(子豚がメンバーだと分かった時は焦ったけど、採用担当のアランさんはまともやな、これなら安心できそうや)
葵もアランの対応に好感を抱いた。
(採用担当の人、すごいまとも。こちらに選択権がある事を明示してくれた。これは当たりっぽいな)
「では、まずはパーティーリーダーのウータン丸様からご挨拶をお願いいたします」
(ウータン丸って、なんや?どんなネーミングセンスやねん。てか、アランさんがリーダーやないんや?)
(ウータン丸?え?アランさんがリーダーじゃない?え?)
二人は混乱していた。そこへ、核弾頭級の事実が突き付けられる。
「はじめまして、あかねしゃん、あおいしゃん、うーたんでちゅ、3さいでちゅ、よろしくおねがいしまちゅ」
挨拶したのは子豚だった。愛くるしい姿で、声で、仕草で二人に挨拶した。
「ウータン丸様、よくできました。補足説明させていただくと、職業は聖騎士で、種族は天使です。階級は主天使ですので、口の利き方には気を付けてください」
(かわいい子豚やな~)
茜は能天気にそう思った。
(え?え?え?え?)
葵は想定外の事実に混乱をきたしていた。
「プロテイン~~~~~~~!」
スキンヘッドの筋肉ダルマが突然大声で叫んだ。
(なんや、この筋肉ダルマ急に叫びよったで、筋トレでも始めるんか?)
「補足説明しますね」
「ちょっと待ってください。どういうことですか?」
葵は我慢できなくなって口をはさんだ。
「落ち着いてください。意味不明なのは分かっています。ですから、補足説明をするんですよ。こちらの方は、ユーという名前です。職業は戦士で、種族は天使です。階級は能天使です。ウータン丸の護衛として天界から遣わされています。レベルは99と高いんですが、いかんせん戦うことに特化しすぎまして、話せる言葉はプロテインだけです」
「紹介の途中だけど質問いいですか?」
「はい、何でしょう葵さん」
「まずは、天使って何ですか?」
「天使は天使です。神が人を導くために地上に遣わした者です」
「翼が無いようですけど?」
「普段は、隠しております。飛ぶ必要が無い時は邪魔ですから」
「ウータン丸さんは戦えるんですか?」
「もちろんですよ。ウータン丸様はレベル1ですが上級職の聖騎士であらせられます。そこら辺の雑魚では傷一つ受けませんよ?」
「能天使のユーさんは言葉を理解できているんですか?」
「もちろんです。話せないだけで意思の疎通は可能です」
「そうですか……」
(色々、突っ込みどころが多いけど、パーティーとしてはまともなのか?)
「あ、うちも質問良いか?」
「ええ、何なりと」
「ウータン丸、なでてええ?」
(お姉ちゃん。もっと他に聞くことあるでしょう?)
葵は茜の自由な振る舞いに困惑していた。
「どうですか?ウータン丸様、このように申しておりますが?」
「いいでちゅよ。あかねしゃんなら無料で、なでさせてあげまちゅ」
「ありがとう~」
そうって茜は席を立ち、ウータン丸を抱っこして、ウータン丸が座っていた席に座り、ウータン丸をなで始めた。
(可愛い~)
茜はウータン丸をなでてなごんでいた。
「あの、なでるのって通常は有料なんですか?」
「そうでちゅよ。おっさんがなでるばあいは、60兆円もらいまちゅ」
(ああ、実質なでさせないってことか……。とういうかお姉ちゃんがそっち行ったら、私だけ面接受けてるみたいになるじゃない。なんなのこの状況……)
「他に質問が無ければ続けますが、よろしいですか?」
「えっと、レベルって何ですか?」
「ああ、初心者でしたか、ハローワ……。いえ、冒険者証に職業とレベルが記載されている事はご存じですか?」
「いえ、よく見ていなかったので気づきませんでした」
葵は自分の冒険者証を見ると水魔術師でレベル1と書かれていた。
「レベルは、魔物を倒して経験を積むと上がっていきます」
「なるほど、分かりました。上限は99ですか?」
「ええ、そうなります」
(という事は、ユーさんは最強の戦士って事か……。でも、プロテインしか話せないのよね?本当に参加して大丈夫なの?このパーティー……)
「分かりました。続けてください」
葵は疑問に思いつつも先に話を聞いてみることにした。
「では改めて、私はアラン・シェードと申します。職業は暗殺者、種族は堕天使、レベルは99です」
(やっぱり、アランさんはまともだな~。でも……)
「あの、堕天使って?」
「ああ、ちょっと神に逆らっちゃいまして堕天しちゃいました」
「いや、ちょっと散歩したみたいに言ってますけど、それってヤバいんじゃ?」
「いえいえ、誤解しないでくださいね。世界を滅ぼすとか人を殺すとかではなく、私、天界でラーメン屋をやってたんです。結構人気があったんですよ。ですが、神の野郎、うちの店に来てこう言ったんですよ」
最初は穏便に話していたアランだが、徐々に早口になり声も大きくなっていった。
「これ、原価計算したらボッタくりだよね?材料費200円ぐらいでしょ?ってね」
アランは神の口真似をして、とてもイラっとする言い方で、そのセリフを言った。その後、ワナワナと震えて怒りに耐えていた。そして、10秒間の沈黙の後で、静かに怒りを込めて言葉を吐き出した。
「ええ、ブチ切れましたよ。私は、ふざけんじゃねぇと、そのラーメン一杯作るのに私がどれだけの時間をかけているのか、バイトを雇って接客している天使たちに支払う金はどこから湧いて出てくるのかと神に説教してやったんです!そしたら堕天ですよ。全く、やってられませんよ」
(アランさん。まともだと思ったけどヤバいな、地雷を踏まないようにしよう)
「最後、私、ミリア・クリシェラル。よろしく」
最後に、黒いドレスを着た女性が挨拶した。小さな声で、とぎれとぎれの言葉で……。
「補足説明しますね」
(なんなのこのパーティ。まともに自己紹介できるのアランさんだけじゃん)
葵はドン引きしていた。
「彼女は、職業は魔女、種族は堕天使、レベルは99です。少しシャイで口数は少ないですが、戦闘では頼りになりますよ」
「えっと、彼女は何をやらかして、堕天したんですか?」
「それが……」
アランは暗い表情で話し始めた。
(あれ?もしかして本当にヤバい堕天使なのかな?職業、魔女だし……)
葵は生唾を飲み込んだ。
「彼女は、うちのラーメン屋の常連だったんです。いつも豚入りニンニク野菜増し増しで注文してくださり、ブログで食レポまで書いてくれていたんです。ある意味、彼女のお陰でラーメン屋は繁盛していました。ですが、神の野郎が私を堕天させ、天界から追放することを決定した時、彼女は神に反対したんです。その結果……」
(神様ってあれだな~。ずいぶん心が狭いんだな~。そして、割とどうでもいい理由で堕天するんだ……)
アランの悲しそうな顔を見てミリアがアランに声をかける。
「大丈夫、役目を果たして、また天界でラーメン屋を……」
「ありがとうございます」
(なんか、いい話してますみたいな雰囲気だけど、何も感動出来ない……)
「こんなメンバーですけど、どうですか?茜さん、葵さん」
(色々、問題はあるけど、実力は折り紙付き……。どうするべきか……)
葵が悩んでいると茜が声を上げた。
「ええやろ、うちもラーメン屋復活させるために一肌脱ぐで~」
「ああ、ありがとうございます。茜さん」
アランは嬉しそうに微笑んだ。
「いや、お姉ちゃん。目的変わってるよ」
「葵、困っている人が居たら助けるのが人情ってもんや」
「いや、お姉ちゃん。相手人間じゃないし、そもそもどうやったら天界にラーメン屋復活するのか分からないし」
「簡単ですよ。魔物に占領された聖域を全て解放すれば良いんです」
「魔物に占領された聖域?」
葵は聞き返した。
「冒険者ギルドで迷宮と呼ばれている場所ですよ」
「葵、聞いたか?目的は一緒や、協力するで!」
「うん、分かったよ……」
葵は反対するのを諦めた。こうなった茜は意見を変えない事を知っているからだ。