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輪廻に囚われし者  作者: 烈火
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先生の小手調べ

軍の組織の中で大型新人が入隊してきたという噂はミズガルズ全体に知れ渡っている。なんでも魔物を一瞬で葬る姿は舞のように美しいという。そこで付けられた名は『閃光の舞姫』。軍の機密事項とされてはいないがそのパーソナルデータは未だ秘密とされているため。性別は不明なのだという。


とある学園の訓練施設で息を潜めている2人の少年がいた。

2人の周りには何人もの生徒達が倒れている。残るクラスの生徒は30人中たったの5人…。

『ナギ大丈夫か…。』

ギルが心配してナギに声をかける。

『大丈夫だが今話しかけるな。訓練中だぞ。息を潜めてないと…。』

唐突に彼らが隠れていた壁が真っ二つに切り裂かれる。

『あっ。みーつけたー。最近たるんでるって話をシスターから2人共聞いてるし、ちゃんとシゴキなおしてあげないとね…!!』

かろうじて避けた刀から放たれた斬撃は隠れていた生徒に命中していた。

『この施設は便利だよね〜。これなら全力でやっても問題ないし!』

その黒髪の先生は片手に持った刀を鞘に納めてニコニコしながらそう言った。


時間は遡ること1時間ぐらい前。

ホームルームに現れたのは黒髪をしたスタイル抜群のアホ毛を生やしている美女。

『私はこの度このクラスを担当することになった担任の焔『ほむら』です。よろしくね。』

可愛らしく挨拶をしたところで周りを見渡す。

『ん?!ああ!?なるほどーなるほどー今日の授業は君達の実力を測るために訓練施設を借りて授業したいと思います。遅れずちゃんとくることね。2人共♡』

その言葉はある特定の生徒2人に送られたような言葉であった…。ほとんどの男子はまた美人だという話で持ちきりである。一部ではファンクラブを創設しようかという話までできてきている。

ホームルーム終了後、クラスメイト達は練習用の着替えを済ませて訓練施設まで向かう。ルナと白蓮は先程の知り合い2人が言っていたことが気になってその2人が着替えて出てくるのを待っていた。しばらくして2人が一緒に出てきたのだが、今から戦争にでも行くのかという感じぐらいの暗さと集中力がそこにはあった。ナギが2人に気づく。

『どうしたの?ちょっと今精神統一をはかろうとしていたところなんだけど…。ギルなんて集中力高めすぎて…ほら。』

ルナと白蓮がギルを見る。そこには武神にでもなったのかというほどの張り詰めたオーラを纏っている。そして、ギルは言う。

『ナギ。我がライバルよ。また明日会えるといいな。』

そう言って訓練施設に一足先に向かう。

『一体どうしたの?なんであんなに変わってるの?あの先生と何かあったの?教えてくれない…?』

ルナは勇気を振り絞って聞く。白蓮も息を飲んでその返答を聞く。そしてナギは答える。

『後で後悔しても知らないけど、それでも聞くなら教えてあげる…。多分今は聞かない方がいいと思うんだけど…。』

ルナと白蓮は訪ねたことを再度聞くことにした。


彼女は焔『ホムラ』孤児院出身でありながら軍の組織に入隊しているエリートである。そして、ナギの実の姉である。彼女のスキルがある事がわかったのは4年前。村に魔物が現れ、被害が出たときに彼女と自分が襲われそうになったのだがその時にスキルが覚醒。難なく姉は魔物を討伐した。そしてその功績が認められて学園に入学したのだが、何せ彼女はなんでもすぐにこなしていったため飛び級の制度で瞬く間に軍の組織に入隊することを許可された。それ以後も数々の功績を叩き出している。そんな彼女がなぜ今クラスの担任をしているのかは分からない。だが時々孤児院に来ては、ナギと近くにいたギルに稽古をつけていた。その教育方法なのだが…技を実際に受けて覚える実践形式の練習方法である。何度もその訓練をしていた2人はいつ死んでもおかしくないと思えるほどであった。それからというもの二度としたくないと思っていたのだが…。まさかこのような形ですることになるとは思っていなかったのである。


驚愕するほどの練習内容を聞かされたルナと白蓮は今から彼らの味わった恐怖を味わうかもしれないと思うと少しずつ青ざめてくる。


『ようやく全員集まったみたいだね。じゃあ今日の授業は君達の実力を測るために実践形式でするよー。私1人に対してクラス全員でかかってくること。私に一発入れる事ができたら宿題は免除。もし全員負けたら宿題とこの後の午後の授業で体力の限界エクササイズをしてもらうからね〜。』

『あっ!あと1時間目逃げ延びれたら許してあげるよっ。』

生徒達に闘志が灯る中、ナギとギル、ルナと白蓮は意味を理解した。今の姉さんには1時間あれば十分なのだと…。


『じゃあ。みんな配置についてー。』

彼女の強さを知らない生徒達は近くにいるが、ナギ・ギル・ルナ・白蓮は出来るだけ遠くで様子見することにして移動を開始している。

『じゃあ始める前に知らない人に教えてあげる。私はつい最近、第7機動騎士団の教育係に任命されました。ホムラです。二つ名に与えられた名は『閃光の舞姫』今年で15歳になりまーす。よろしく〜。』

確かに戦場で敵に聞かれた際に名乗ることはあるかも知れないが…。なんかみんなの顔が引き立っている…。どういうことなのだろうが…。ナギは遠くからホムラ先生を観察する。

生徒達が固まる。その瞬間、先生の近くにいた生徒達10人は一斉に地面にひれ伏す。

『あれっ?速すぎて見えなかった?ごめんね〜。そして、宿題と午後の苦しい訓練の参加権をゲット〜。いや〜よかったね。おめでと〜。』

無邪気に笑い、一人で拍手してはしゃいでいる。

生徒達は一斉に散らばる。硬い防壁なら安心だと逃げた生徒がいたのだがそんなことは先生にとっては容易い。コツコツと音をたてながら歩いて近づいていき…その防壁を刀で一振りすると一瞬にして崩れ去った。次々と生徒を葬っていく。幸い訓練施設の魔法で気絶するのみでおさまっているが…実際だったら死んでいるので洒落にならない。

『さあ。私の可愛いナギはどこにいるのかな〜。』

ヤバイ完全に教師としてではなく家族の一人として凪を探しはじめている…。

『 !  そこかっ!! あっ間違えた!』

別の生徒が次々とやられていく。

実際、彼女は面白半分で言ってるだけではあるが…。もう逃げ場がなくなったため、攻撃を仕掛けようと試みようとしたときである。


『ナギ大丈夫か…。』

なぜこのタイミングで近くにお前がいるんだ。あと、顔との距離ちかくね?!ふざけるなよ?!タイミング逃したじゃねーか?!ギルの状態を見てみると彼はすでに一発攻撃を食らっているようだ。

『大丈夫だが今話しかけるな。訓練中だぞ。息を潜めてないと…。』

唐突に彼らが隠れていた壁が真っ二つに切り裂かれる。

『あっ。みーつけたー。最近たるんでるって話をシスターから2人共聞いてるし、ちゃんとシゴキなおしてあげないとね…!!』

かろうじて避けた刀から放たれた斬撃は隠れていたギルに命中していたがまだ意識は保てるレベルではあるらしい。

『この施設は便利だよね〜。これなら全力でやっても問題ないし!』

その黒髪の先生は片手に持った刀を鞘に納めてニコニコしながらそう言った。

姉に対抗するためにナギは体中に魔力を循環させる。そして爆発的な身体能力を引き出す。一気にあなたの距離を詰めて斬撃を繰り出す。同時にギルも同じ様なことをして背後から斬撃を繰り出す。

『2人とも嬉しいなー。まだまだ伸び代がある余ってるんだもの!!』

姉への攻撃は届かなかった。ギルの攻撃は刀で防がれ、ナギの攻撃は手で止められていたのである。

『刀を持っているからといって刀を使うとは限らないわ…。』

白蓮達の攻撃でアシストされて一度窮地を脱したのだが4人がかりでも仕留めきれず。

こうして、クラス全員でかかっていったにもかかわらず、全滅したのであった。

『うん。ちょうど1時間くらいだったな。』

ニコニコしながらナギを姉であるホムラは体を抱きしめて満足していた。

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