蘇った記憶
ぐさっ
刺されて痛みが来て意識が徐々に遠のく感覚
父上、兄上、自分の周りのことすら何も理解していなかったとわかった瞬間、、
わああああぁあぁ!!!!
ぁあぁあああぁあっ
ばさぁっ
意識が定まらない中狂ったようにバタバタと手足を動かしながら俺は目覚めた、
ばたばたばた
「ヨシュア様!どうなさいましたか!?」
聞き慣れない声が横から聞こえてきて俺の意識は正常に戻った。
「はぁっはっ、」
周りを見渡すと何か懐かしい気がするがいつもの俺の部屋ではないが豪華で艶やかなベッド。何が起こったか理解できないまま
「ここ、は、、、?」
思わず呟いてしまった。その言葉が見慣れない俺のそばにいる男に聞こえたのだろう。
「ここはナガル王家の第2王子ヨシュア様、貴方様の御寝室で御座います。」
俺は愕然とした。確かにあの時父上の命令で殺されたはずの俺はいきていたのだ。なぜあれほどの深手を負っていて生きていたのか不思議で男に聞こうとして立ち上がったとき異様にその男がでかく俺は小さかった。手元を見てみるとなぜか剣を握ってまめだこがついた手ではなくなっていてふっくらとした綺麗な手がそこにあった。思わず近くにあった鏡の中を覗くと約6歳だろうかそのくらいの歳の子供が目の前にいた。そして俺は思い出していた。俺が小さかった時俺を守るために死んだと言われる侍従がいたことを。確か名前は
「ツキ、タチ、」
「はい。大丈夫ですか?ヨシュア様、?」
心配そうに帰ってくる声音。やっと状況を理解できた俺は呆然と立ち尽くした。俺は戻ってきたのだ、子供時代の俺に、、、。そしてツキタチに返事を返すことのできないままこれから起こることへの絶望とあの時の自分の無知を心に深く刻んでいた。