20話 ロリコン社会の幕開けだっ!
今回は短いです
今俺は、李依を連れて冒険者ギルドに来ている。
中に入ると、昼間とは違いごつい冒険者が何人も居た。ガングロのおじさんや、中には俺達のような若者も居たが、比率はかなり少ない。
男女比率は7対3くらいであろうか?でも1割は受付の人なので実質2割かな。
アルとステフを探すべく歩いていると、李依は俺の背中に隠れた。確かさっき言っていたな。怖いから冒険者やらなかったって。
そして、あるテーブルに男性冒険者が群がっているのに気づき、俺も便乗する事にした。
「き、君ステファニーちゃんって言うんだね。うふふふ。今夜僕が奢るから同じ宿に止まらないかい?」
何と、ごつい冒険者達がアル...では無く、ステフの周りに集まっている。しかも口調が気持ち悪い。
「貴方見たいなブ男はこれなのですっ!」
そう言うと、ステフは男性の股間を蹴り、ドヤ顔で人払いをした。
「おっ、おい、ステフそれじゃ逆効果なんじゃ...」
「うほおおおおおぉぉぉッ!」
何ともまぁ無様な格好で顔を赤らめ、股間部を抑えながら、もがいている。正直気持ち悪い。
「つ、次俺の番だ!」
「いやちげーよ俺の番だ!」
「いいやちげーよ、俺様の出番だ?」
後ろから一際デカい、上半身銀の鎧を来て、下半身パンツ状態の男がやって来た。
「ケリオス。今日はお山の大将のお前でも譲れない戦いがここにある。いざ出陣ッ!!」
「フハハハハハハッ!かかってこいやぁ!」
ギルド内では、軽い戦争が起こっている。俺の前世では確実にアルはナンパされるのに...あっ!分かった!この世界はロリコン社会だ。
まぁ今はそんな事はどうでもいい。今の内にアルとステフを確保しないとな。「灯台もと暗し」と言う奴だ。
「おい!ステフ、アル。今の内に逃げるぞ」
「早く行きましょ!今すぐ行きましょっ!」
アルが涙目でステフの手を掴みテーブルを抜け出した。
外に出ると、アルは完全に泣き出していた。
そして、ステフはアルが泣いている理由が、「冒険者達が怖かった」と勘違いをして、プンスカおこっている。
誰もお間にだけしかナンパが来なかったからとは言えない。
「なぁ、李依。今日はお前の家に泊まっていいか?」
「おけおけぇ〜」
李依はこの空気を打開するべく、ハイテンションで行こうとしたのかは定かでは無いが、顔が引き攣ってたのは確かだ。
歩いていると、あまり人が居なかった。昼には人が沢山いたのに、今は誰もいない。日本とは違うな。日本は東京の帰宅ラッシュが凄かったもんな。
街灯がで来たのはつい最近だから、多分 皆 街灯が無い生活に慣れて、少し明るめの時間に帰って居るのだろう。
「着いたわよぉ〜」
俺達は自動ドア擬を手で開けて、エレベーターに乗る。
心無しか、ロープを引っ張ってくれてる巨人が凄く頑張っているのが分かる。
「ここよ」
李依が連れて来たのは三階だった。どうやらここは日本の高級ホテルがイメージされている見たいだ。
「なぁ李依、俺はどこで寝ればいいんだ?」
「わ・た・し・と寝る?」
「死ねこの腐れビッチがっ!」
「ぐっ!ヒモ男の癖に生意気よぉ〜!」
「何言ってんだ?昼間色々と奢ったのを忘れんなよ?」
「きぇ〜こっわ。ケチケチ男こっわ。私は前だけ向いて生きるの!」
「あっ!こいつ今さらっとエグいこと言ったぞ?」
「ねー。貴方李依ちゃんよね?」
アルが俺と李依の喧嘩に水を指した。いつもの俺ならターゲットをアルに変えていたが今日は違う!なぜなら...
「ひぇっ、あっ、アルケウスさんッ!!」
「ええそうよ、久しぶりね。貴方こんなすごい家に住んでるけどなにをやってる人なの?」
アルの涙は消え去り、興味に変わっていた。
「実は...」
李依は一分隠蔽したが事の事情を全て話した。始まりから。隠蔽したのは勿論エクスカリバーの金の事だが、「これを言うと地獄より痛い目みるよぉ〜?」と顔が言っているので、今回は言わない事にした。
「へぇー凄いじゃない。貴方うちに来た時は不審者?とか思ったけど、実はすごい人なのね」
アルは目を輝かせて、言った。そして、ステフはもう眠っている。子供だな。
俺も、明日は冒険に行くつもりなので寝ることにした。
風邪を引いているので、明日は1本しか出せません




