12 お母さんと呼びなさい!
昨日はごめんなさいm(_ _)m(震え声
あと、今回は話が全然進みません!
「お父さんごめんなさい...」
俺は交番にポワナの身柄を預けた後に街長の家に来ていた。そして今ステフは街長に頭を下げ謝罪をしている。
「良いんだよステファニー。それよりも私の事はお母さんと呼びなさい…」
泣きながらステフに抱きついた。って言うか「お母さんと呼びなさい」でいい展開が台無しなんだけど?
それにしてもステフはやっぱりいい人だったな。日本文化でもそうだったが、「ごめんなさい」「ありがとう」を素直に言える人は尊敬されていた。俺も実際そう思う。「ごめんなさい」とかは心で思ってても、実際に口に出すのは難しい。これは物理的では無く精神論だな。
「さぁ。街長の美味しいご飯が出来てるから食べましょ!」
アルがフォローを入れてくれた。空気を読める子で助かったよ。
俺は街長の家に入った。今思ったが、この世界は土足だ。まぁ中世ヨーロッパなら当たり前なのだが。玄関は靴に付いた泥を落とすだけの物でしかない。日本人として、土足で家に入るのは抵抗がいるな。
「お邪魔しまーす!」
俺は美味しい飯の前に前世では言えなかった、他人の家に入る時の秘密の言葉を言えた高揚感に浸っている。
「ねぇー。フェイ?「お邪魔します」って何?」
「お邪魔しますってわぁァァァァ!!!」
「ど、どうしたの?」
「今俺をなんて呼んだ?」
「フェイトって何か呼びずらいから略して「フェイ」よ」
「うおおおおぉ!」
これは嬉しい!何故ならあだ名だぞ?友達同士が付け合うあの伝説...いや幻と言っても過言では無いあの言葉を。ついにこの日が来るとはな。なんせ前世でのあだ名は「ゴッド」「神様」「ゴッド.オブ.ラット(前世の俺の名前)様」とかだったもんな。もう嬉しさの余り涙が出るよ。
「な、何泣いてるの?」
「いや。なんで無い」
「そ、そう。それで「お邪魔します」って何?フェイはこの家に邪魔しに来たの?」
「いやいや。そうじゃないよ!お邪魔しますってのは...そう言えば俺もよく考えたことなかったな」
「お邪魔します」ってなんだろう?俺は前世で友達居なかったからよくわかんないけど、この言葉の意味はなんだろう?まぁいいさ。これから考えて行こう。
「やっぱり邪魔に...」
「ちげぇよ!」
俺はアルが言い終わる前に言葉を遮り反論した。
「まぁいい今度教えてやるよ」
「そうだわね。今は私の作った料理をいっぱい食べてね」
「まぁそうだな。そう言えばアルって料理出来たっけ?」
「私料理出来ないわよ」
「「今の私の料理をいっぱい食べてね」は嘘なのかよ...俺も世間知らずの貴族の料理が食べて見たかったのに」
「わ、私はそこまで世間知らずじゃ無いわよ!」
「そうか?じゃあ実家の主食は?」
「ラーン鳥のスクランブルエッグとラーン鳥の肉との親子丼だわよ?」
「...」
ごめん食文化が全然違くて何言ってるか分かんない。
「そ、そうかじゃあ何で、街長と一緒に飯を作ったって事になったんだ?」
「街長が言ってくれたのよ。『手伝ってくれたら、それは共同作業だよ』ってまぁ私は買い物に行っただけなんだけどね」
ドヤ顔で言い張るアル。素直だねー。それにしても今の街長の言葉がイケメン過ぎないか?俺も見習お。
「おぉーこれは凄いな」
そこには一般的テーブルより二回りくらい大きいテーブルの一面に豪華な料理が並んであった。良く見ると日本の漫画などで良く見る大きな骨付き肉があった。あれは俺が食う!
「いただきます!」
「「「いただきます!」」」
なに?いただきますがこの世に広まっているだと!?
まぁいい。今はそれよりも...
「いっただきー」
「なっ...」
そこには俺の狙っていた骨付き肉を咥えたステフが居た。
まぁいい。これ別にステフの歓迎会だし...俺は大人だから...食いたかったぁぁぁぁぁぁあ!
「お酒もあるわよ」
街長が酒を持ってきたところ、「バンザーイ」と言うステフがいた。
「おい!ステフ。お前はまだ子供なんだから駄目だろ?」
「どりゃぁぁぁあ!」
「グボッ!」
何か思いっきりみぞおちされたんですけど?
「私を子供扱いしないで頂きたい。ちゃんと16歳になってるんですよ?」
「えっまじ?」
俺は街長に聞いてみた。
「ええそうよ」
マジか...この年でこの体型とか無いわー。何か可哀想。
「そうか飲め飲め!」
俺は御機嫌斜めなステフに酒を進めた。
「「スピー。スピー」」
酒を飲んでスグにステフとアルは寝てしまった。アルは俺が無理やり酒を進め眠られたが、ステフは早かった。
臭いだけで酔っ払い、一口飲んだだけで眠ってしまった。
さすがロリ。
「それで?街長。2人だけでしたい話とはなんだ?」
そう。俺がアルを眠らせたのには訳があった。街長がどうしても2人だけで話したいと言うのだ。なのでアルを撒くのは難しそうだったので眠らせた。
「そうね話しましょうか」




