5話 いざゆかん!ダンジョンへ
「ではこれより、ダンジョン攻略へと向かう」
あれから1週間、草原にてスライムやゴブリンを倒してたりした。
ゴブリンは緑の肌だが人型ということもあり、最初は戸惑っていた3年4組勇者ご一行は倒すに連れて慣れてきたのか、今では躊躇することなく倒せていた
騎士団長ロゼムの言葉通り今日はダンジョンへ向かうことになった
「では確認する、まず初めは全員で行動し5層目のボスを倒した後、1チーム4人に分かれてダンジョンを攻略してもらう。」
「わかりました、グループはもうできているので早速行きましょう」
「うむ、危険だと感じたらすぐ様撤退する、グループに別れてからは騎士を1人つける、もし危険になれば付き添いの騎士の指示に従うように、以上」
そして俺たちは、ダンジョンへと繰り出した
ダンジョン内は洞窟のようになっており所々に石が光っていて暗い場所はほぼなかった。
「うわ、すげ〜」「綺麗〜」「地下空間みたいだな」……etc
「歓喜回るのはいいが気をつけるように」
「「「「はい!」」」
そのあとは草原と同じくゴブリンやスライムを狩って行き順調に進んでいた
「よし!ここで少し休憩にする」
「ふぅ〜疲れた」「やっと休憩か〜」「もう汗でベッタベタで気持ち悪い」「結構きついな」……etc
まぁそんな中でも飽き足らず
「天羽く〜ん、君はほとんどなんもやってないよねぇ〜」
「そうだぞ〜鑑定しか使えないカスく〜ん」
「なんも役に立たないな」
「…なんなんだ」
「なんなんだじゃねぇよ、どうせやることないなら俺たちのテントも建てとけ」
「口答えすんしゃねぇぞ」
「やっとかなかったら痛い目見るぞ」
そう言ってテントの骨組みを置いて鮫島チンピラグループが離れて言った
「ふむ、誰がやるか」
俺は無視して自分達のテントを立てた
まぁそのあとはわかってる通り、ダンジョンの中にもかかわらず
「おらおらおらおら、どうしたおい」
「ギャハハハ、逃げろ逃げろ〜」
「おら、死ねから」
俺を的にして魔法をぶっ放してきていた、ちなみに鮫島は嵐魔法のカマイタチを足軽は地魔法のアースロックメテオ(土の岩石の隕石)、神梨は氷魔法のアイスランスだ
まぁなんだかんだ言ってバレずに相殺して適度に食らっていたら満足したのか、帰って言った
「いつつつつ、はぁ何が楽しいんだか」
「三日月!」
「ミッチー!」
「「大丈夫!」」
鮫島達が戻って行ってから数分、事情を聞いたのか猛ダッシュで俺んとこに突っ込んできた
「わ、まて、くるなぁ〜、ボヘェ!イッテーー!!!」
「あ、すす、すまない、大丈夫か?」
「あ、ごごめんね、ヒール」
「お、おお、痛みが引いてく」
「すまない、いてもたってもいられなくて」
「お前らなぁ〜誰にも気づかれてないよな」
「うん!それは大丈夫、お花畑行ってくるって言ってあるから」
「そ、そうか」
「大丈夫?ミッチー」
「ん?ああ大丈夫だ、あんなかすい攻撃相殺できるし避けれるし、まぁ演技しないといけないけどな、めんどくさい」
「ふふ、三日月らしいな」
「ところで真波さんは一緒じゃないのか?」
「うん、一緒に来たらこんな状態受け入れてもミッチーと関係できたら英理ちゃん顔に出ちゃうもん」
「そうなのか?」
「ああ、英理はすぐ顔にでるからな」
「ふーんそうなんだ」
「なに?やっぱ気になる?」
「いや、まぁきになるといえば気になるが、今はいいや、お前達がいるし」
「なに恥ずかしいこと普通に言ってるんだ」
「照れるよ〜そんなこと言われたら」
そのあと色々喋って時間を見て、時間差でベースキャンプなるとこへ戻った
休憩をしてからもダンジョンを進んで行き5層のボス部屋前まで来た
「よし!準備はいいか」
「「「おう!」」」
「では、 」
ゴゴゴコゴゴゴ〜〜バタン
「何事だ!」
「た、たいへんだ〜!!!天羽が1人でボス部屋に入りやがった!」
そう告げたのは鮫島チンピラの取り巻き足軽 清武だった。
「なに!それはどういうことだ」
「そ、それが天羽が1人で扉の前にいったと思ったら、扉を開きやがって1人で入ってたんだ!」
「なにー!なぜそんなことを!くそ、マズイな、」
「あ、あのなにがマズイんでしょうか」
騎士団長ロゼムが険しい顔をして唸ってると真波 英理が質問をした
「うぬ、ダンジョンボスと言うのは1度入ってしまうとボス部屋のボスを倒すか、入った本人が亡くなるかしないと開かないんだ」
「え?うそ、そんな、じゃぁ三日月君は」
「なぜそんな無謀なことをしたかわからんが、祈るしかない」
「うそ、三日月君、うそよ、なんで、いや、いや」
「おい、足軽、本当に三日月は自ら1人で入っていったのか?」
葵が自身の刀を抜き足軽の首に添えて質問した
「葵ちゃん?」
「三日月が何も計画なしにこんな行動を犯すはずがない、それに男子達の行動がおかしかった」
「ねぇ足軽君、本当のこと言ってくれるかな?じゃないと殺しちゃうかもよ私達があんたを」
魔法の杖を構えた雫、刀を首に添えられた足軽は顔面蒼白だ
「ねぇ足軽君、本当に三日月君は1人で入っていったの?」
真波 英理に見つめられ観念したのか
「じ、実は……」
足軽が言うにはこうだ
このボス部屋についてから騎士団や真波さんに見えないとこで天羽を真波さん、上杉さん、小鳥遊さん大好き男子達が痛めつけ
時を見計らって天羽をボス部屋へと放り投げたという
「なんと愚かなことを!!!貴様らなにをやったか分かっているのか!これは遊びじゃないんだぞ!」
放心する葵、雫、英理
騎士団長ロゼムは怒鳴った。
「なぜそんなことをした!人は死ねばそこで終わりなのだ!なぜ無駄な死を引き起こすことをした!」
「「「「ひっ、」」」
怒鳴られた、三日月をはめた男子はロゼムの怒鳴りにビビっていた
そんな中
「あいつが邪魔でしょうがなかったんですよ」
そう言って現れたのは鮫島と神梨だった
「邪魔だったとはどういう事だ」
「そのまんまの意味ですよ、なんの力もないあいつがいたって邪魔なだけじゃないですか、それにあいつはここにいちゃいけない存在なんだ、真波さんを手に入れるためには邪魔だったんですよ、なぁ、みんな」
そう言って周りを見る鮫島に答えるように
「そ、そうだ」「あいつのせいで」「あいつがいなくなれば」「チャンスがあるんだ!」「そうだそうだ!」……etc
「馬鹿げている、こんなのが我々の希望の勇者なのか」
「き、さまら〜!」
「「ぶっ殺してやる!!!」」
唖然としていた葵と雫が復帰して男子生徒達に突っ込もうとした時
「やめて!」
「英理」「英理ちゃん」
「もうやめて!私のせいなんだよね、私が三日月君のこと好きになったのがいけないんだよね、自由に恋愛しちゃいけないんだ、私がいたからこんなことになったんだよね…もう、いっそのこと死んじゃえばいいのか」
英理の最後の一声を聞き取った葵と雫はとっさに英理に向かって走った
「じゃぁねみんな」
真波 英理は短剣を自分の首元へと導いた
「「英理ー!!」」
キン!カランカランカラン…
「え?」
「英理!」
「英理ちゃん!」
「今のは、」
真波 英理の自殺はどこからか飛んできたナイフにより止められた。ついでにナイフに紙が付いており
『葵、雫驚かしてすまない、クソ野郎どもにはめられてなんとかボス倒したから、俺は生きてる。真波さんは変なことしないように、必ず3人とも迎えに行く。クソ野郎どもに復讐してからね。ちょうどいいからしばしの別れってことで、心配しなくていいから、俺は生きてる、気をしっかり持ってくれ、こんな手紙で悪いが3人とも待っててくれ。クソ野郎どもに貞操奪われないでくれよ(^_-) 」
「三日月君…うぐ、すぅ、」
「良かった、三日月、」
「や、やがっだ〜ミッヂー」
「真波さん、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫か?葵さん、雫ちゃん」
そんな中声をかけてきたのは正義と聖夜だった
「それ以上近づくな、この下衆ども」
「あんただとも関わってたんでしょ、ゴミども」
「いや、!俺はなにも」
「そ、そうだ俺たちはなにも」
「おいおい!抜け駆けはずりーぞ!正義!聖夜!」
「な、なにを言ってるんだ諒!」
「そうだ、わけのわからないことを言うな」
「な〜にがわけのわからねー事だよ!てめーらが発案者だろうが!」
「ち、やはりカスだったな、いやゴミ以下か」
「英理ちゃんいこ、こんなゴミ以下の存在の近くにいたら私達が汚れちゃうから」
「うん、ぐず、貴方達最低、自分で努力せずに三日月君を傷つけて、そんな人達私が好きになるわけないでしょ!もう一生話しかけてこないで!」
「そ、そんな…」「嘘だろ、そんなことが」「ハハ、何かの間違えだ」「あいつのせいだ、あいつが生きてるかもしれないから」…etc
考え方がおかしな方向に行っている、今回の勇者は子供すぎたか、あきれの言葉しか出ないな、
「ちっ、全員!今日は城へ戻る!死にたくなければ気を張れよ!」
そうして、ダンジョン攻略は幕を閉じた。