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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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そして朝が来た(魔王サイド)

魔王とセナは、鍛冶屋を出て少し歩いた。魔王は、もう帰って寝ようと思い、デビルヒルズへと向かっていた。


セナ「魔王様、ちょっと私の店に寄ってもいいですか?」


魔王「私の店?」


セナ「あれです、あのパワーストーンの店です。」


白い壁のこじんまりとした店があり、黒い看板にパワーストーン専門店と書いてある。

魔王は、セナの後について、店の中に入った。


メグミ「いらっしゃいませ、あら、セナさん。」


セナ「やあ、メグミさん、売れ行きはどう?」


メグミ「はい、アクアマリンとアメジスト、あとブルームーンストーンがかなり売れてます。」


メグミは、レイコやキミカと同じく、緑色の髪のエルフで、セナの店でバイトをしている。


魔王「それでか、お前がデビル川の川原で、石ころを拾ってるのをこないだ見たよ。サファイアとかルビーとかあるけど、全部、石ころじゃないか。」


セナ「確かに魔王様のいうとおり、石ころですが、人間はこれを持ってるだけで安心したり、幸せな気分になるわけです。」


魔王「でも、石ころが2千円とか高くないか?」


セナ「では魔王様に、パワーストーンの効果をお見せしましょう、これを見れば、魔王様もこの値段に納得すると思いますよ。」


魔王「凄い自信だなあ。」


セナは、ピンク色の石ころを握りしめた。


セナ「魔王様、これはローズクオーツという石で、片想いが成就するパワーを持ってます、メグミさん、好きです。」


メグミ「ごめんなさい。」


セナ「メグミさんは頑張ってるから、時給を上げようと思うんだけど。」


メグミ「セナさん、大好き。」


セナ「ほらね、魔王様、聞きましたか?メグミさんは、俺のことが大好きになったみたいですよ、このパワーストーンのおかげです。」


魔王「おいおい。」


魔王は、先に帰ると言って、セナの店を出た。帰る途中、ヴァンパイアのエロい店の横脇に、吸血割引をしすぎた男の人間の死体が、山積みにしてあった。店の外では、人気ナンバーワンのヴァンパイアのマユミが、人間の町は、最近は不景気で、吸血割引をギリギリ限界までする者が多く、血を吸いすぎて太ったと、ヴァンパイア仲間と嘆いていた。

眠らないアイドル、サキュパス48は、人間達の間で人気が出て来ており、3交代で、24時間ぶっとおしで公演を行うサキュパス劇場が出来たため、ファン達は家に帰らず、デビルタウンのホテルに泊まったり、デビルヒルズに住み始める者まで現れた。人間の介入で、魔物達は裕福になったが、人間がよく死ぬようになった。


魔王は、デビルヒルズに着いた。ポチの部屋の明かりが点いていた。自分は、貧乏な勇者の生活に負けて、小金持ちの魔王になったが、ポチは昔も今も変わっていない。魔王の部屋、ダルマが落ちて来た。魔王がダルマの部屋に入ると、ダルマはまた最上階70階の位置に戻った。(37部より)魔王は、鏡を見た。明日になれば、またゴリラか、今のうちに、自分の顔をよく見とこう。しばらく鏡を見た後、ベッドに入り、眠りについた。朝、目が覚めると、毛むくじゃらの腕、胸板が見えた。やはり、ゴリラに戻ったかと思いながら鏡を見たら、案の定ゴリラに戻っていた。分かってはいたが、ゴリラの顔の自分を見て、うわっと驚いた。


魔王「はあ、人間に戻りたい。」

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