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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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鍛冶屋にて(魔王サイド)

ヤスユキ「ここでは、この料金が普通なんだよ、さあ、さっさと払ってくんな。」


冒険者1「この野郎、なめた口聞きやがって、オラ!!」


冒険者1は、サイクロプスのヤスユキを殴った。


冒険者2「やっちまおうぜ、みんな!!」


冒険者達は、ヤスユキを殴ったり、蹴りを入れたりした。そして、それぞれの研磨をしてもらった剣を取り上げて、その場を去ろうとした。


魔王「アースハンド・アッパー!!」


地面から巨大な拳が出て、冒険者達を空中に突き上げた。さらに、巨大な拳は、空中で冒険者達を殴り、地面に叩き突けた。冒険者達は、大の字になって、ピクリとも動かなかった。魔王は、それぞれの冒険者達のポケットから財布を抜き取り、丸ごとヤスユキに渡した。


ヤスユキ「・・・・魔王様?」


セナ「お前、分かるのか?」


ヤスユキ「魔王城の頃から、俺はいるからなあ。大地の手の魔法を、勇者だった魔王様が使って闘っていたのを覚えているよ。もう、魔王は辞めて、勇者に戻るんですか?」


魔王「今日は、たまたま勇者になっただけだよ、明日には魔王に戻るよ、魔王の方が面白いし。」


ヤスユキ「そうですか、それを聞いて安心しました。それはそうと、魔王様、勇者ヘラクレスが、あなたを倒すために、このデビルタウンに来ているそうです、気をつけて下さい。」


魔王「ヘラクレス?」


ヤスユキ「はい、最近、売り出し中の勇者で、強靭な防御力で、どんな攻撃も効かないとか。でも、弱点は足じゃないかという噂があります。」


魔王「足?」


ヤスユキ「はい、でも、まだ誰にも負けたことがないらしく、デビル建設の社長、デーモン・ヤマシタもボコボコにされて、かなりの大金を奪われたらしいですよ。」


魔王「マジか。なぜ、ヤマシタは俺に言わないんだろう。」


セナ「言ったらまた、金をせびられると思ったんじゃないですか?こないだも、ほら、魔王様はキャバクラに行く金が無いからって、デーモン・ヤマシタを殴って、金を無理やりとったじゃないですか。」


魔王「あいつ、儲けてるだろ、それに、牛のくせに一丁前にスーツ着てるから、なんか腹立ってなあ。」


お前も普段はゴリラだろ。と、セナは思ったが、恐くて言えなかった。


ヤスユキ「魔王様、これは、対ヘラクレス用に作ったヘル・シューズです、どうぞ。」


ヘル・シューズは、甲とつま先の部分がトゲだらけの靴だった。


魔王「なかなかエグい靴だなあ、てか、ゴリラの時の足って、こんなにでかいのか。」


ヤスユキ「そのトゲの部分に毒を塗れば、楽勝でしょう。」


魔王「おお、でもなんか、毒とかって卑怯じゃないか?」


セナ「何を言ってるんですか、魔王といえば昔から、卑怯が代名詞みたいもんじゃないですか。今は、勇者だからそう思うだけで、明日になれば考え方が変わりますよ。」


魔王「そうか、ヤスユキ、ありがとう。」


ヤスユキ「はい、では10万円になります。」


魔王「マジか、助けてもらったお礼とかじゃないんだ、金をとるんだな。」


セナ「魔王様、向かいの武器屋で、その靴らしき物が売ってますよ、しかも3千円で。」


魔王「この野郎!!」


セナ「魔王様からぼったくろうとするとは、とんでもない奴だぜ!!」


ヤスユキ「すいません、ごめんなさい、でも、ヘラクレスの話は本当なんです。」


魔王「黙れ!!」


こうして、サイクロプスのヤスユキは、魔王とセナにもボコボコに殴られたのであった。

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