アリとセミ(勇者サイド)
ジョニー「うわっわっ鶏が先か?卵が先か?卵!!」
ジョニーは、パニック状態になりながらも、魔法を唱えた。
ジョニーの手から、炎の卵が出てきて、ジョニーはそれを、ケンイチに投げてぶつけたが、パニック状態のため、威力は最弱だった。
ケンイチ「アツッアツッてめえ、ぶっ殺すぞ!!」
ジョニー「ひぃ~~、すいませんでした、これからは心を入れ替えて、ちゃんと働きます!!」
シルビア「ちょっとちょっと、2人とも落ち着いて!!」
ケンイチは、風呂場に入って水を出し、シャワーで、燃えているきつくなったTシャツの火を消した。
ジョニー「え?じゃあ、ゴリラは魔王様なんですね。」
シルビアの説明で、ジョニーは理解をし、一緒に天狗アリの所に行くことになった。
ケンイチ「ジョニー、服がないから、バスローブを借りるぞ。」
ケンイチ、シルビア、ジョニーは、2階の食堂で朝食〈バイキング〉を食べた。
ケンイチ「シルビア、服、なんとかならないか?俺だけこんなの、恥ずかしいわ。」
シルビアは、赤の牛革のベスト、紺のストレートジーンズ、白のストライプドシャツ、赤のトニーラマブーツで、バイク乗りの格好だ。ジョニーは、黄色と黒のチェック柄のメンズパンツ、白のTシャツ、タイトなジレと、サラッと決めている。しかし、ケンイチは、ボタンが外れ、ファスナーが半開きの短パンに、黄土色のバスローブで、露出狂っほい格好だ。
シルビア「分かりました。」
ジョニー「魔王様、俺がなんで働かないか、分かります?」
ケンイチ「働くのが嫌いだから?」
ジョニー「違いますねえ、アリとキリギリスって話があるでしょ、冬になると、遊び人のキリギリスは死んでしまうんですが、南国は年中、夏なわけで、冬が来ないからキリギリスは死なないわけですよ、その事に俺は、気づいてしまったんですよ、働かなくても、冬が来なければ死なないってことに。」
シルビア「確かにここは、冬がないからね、私の聞いた話では、冬は、アリに食物を分けてもらって、キリギリスは死んでないわ。」
ケンイチ「俺の聞いた話でも、ヒモのキリギリスは、冬の間は彼女に食べさせてもらって、死んでないぞ。」
ジョニー「え?じゃあ、キリギリスは冬が来ても生きられるんだ。」
ケンイチ「そうそう、キリギリスは夏働かなくても、冬死なないって話になりつつある。」
シルビア「最近は、冬になると、セミの昆虫人のロックシンガーがよく死んでるじゃない、だから、アリとセミになってるんだって。」
ジョニー「ああ、確かにセミの昆虫人の歌手って、夏しかシングル出しませんよね。」
ケンイチ「夏と言えば、ロックバンド、突く!突く!帽子!!のボーカルも死んだしな、冬にアル中で。」
シルビア「私、君の瞳にツクツクボウシ!!あの曲大好きだったんですよ。」
シルビアは、ケンイチの服を探すため、2人に食堂で少し待っておくようにと言って、魔王のビルを出た。ケンイチとジョニーは、シルビアが帰って来るまで、デザートのゼリーやスイーツ、ココアやジュースを飲んで、バイキングを満喫した。




