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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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レイコとキミカ(キャバクラサイド)

キャバクラから少し離れた、とあるアパートにて。


小さな緑のお姉さん「レイコ、レイコ。」


ベッドでぐっすり眠っているレイコの枕元で、緑色のカッパを着た小さな緑のお姉さんは、叫び続けた。


レイコ「ん・・・・んん・・・・・。」


小さな緑のお姉さん「レイコーーー!!」


レイコは目を覚ました。


レイコ「ああ、眠たい、昨日帰って来たの3時過ぎだよ、今何時?」


小さな緑のお姉さん「今は8時過ぎ、レイコ、キミカさんが、今日の昼過ぎからご飯行かないかって。どうする?」


レイコ「行く行く。」


小さな緑のお姉さん「じゃあ、ミックスマン・ホールに、ご飯食べれる感じで午後1時に来てちょうだい、いいわね?」


レイコ「了解。」


レイコが返事をすると、緑の小さなお姉さんはいなくなった。ミックスマン・ホールは、定食が安く、レイコのキャバクラの近くにあり、少し薄暗く、客がポツリポツリいる感じの喫茶店だ。


レイコ「もうひと眠りしようっと。」 


レイコは、10時半にタイマーをセットして、眠りについた。


午後12時半過ぎ、レイコはミックスマン・ホールに着いた。少しして、白のシフォンのトップスに、デニム素材のショートパンツを履いたキミカがやって来た。


レイコ「良かった、かぶらなくて。」


レイコも、デニムのショートパンツにしようかなと思ったが、なんとなく白のボーダーレスワンピースにした。


キミカ「レイコ、久しぶり。元気?」


レイコ「はい、キミカさんこそ調子はどうですか?」


キミカ「そうね、詳しい話は、ご飯でも食べながらね、私、お腹ペコペコなの。」


レイコ「はい、私もお腹ペコペコです。」


キミカは、虹色に輝くマンホールの上に乗った。10秒ぐらい経って、キミカはマンホールの中に吸い込まれた。続いてレイコもマンホールに乗り、中に吸い込まれた。レイコとキミカは、テーブルに座り、モグラの店員に、レイコは魔王ランチ、キミカは勇者ランチを頼んだ。ランチタイムで魔王ランチと勇者ランチが安かったから、二人ともそれにした。


キミカ「レイコ、今度のエルフの夏祭りに、一緒に行かない?」


レイコ「ええ?どうしたんですか、急に。」


キミカ「久しぶりに、エルフのみんなに会いたいなあ、と思って。」


レイコ「う~ん、う~ん。」


エルフの夏祭りは、エルフ広場に集まって、料理を食べながら歌ったり踊ったりし、最後に蛍の川で、蛍を見ながら笹舟を流し、笹舟が一番速くゴールをした者には、黄金の笹舟が与えられるというものだ。黄金の笹舟を持つ者は、幸せになれるとエルフの村では言われているが、黄金の笹舟を持っているレイコの知り合いは、街に出て商売を始めたが、自己破産している。レイコにとって、エルフの夏祭りは、街に比べると、まずい料理に嫌いな歌や踊り、どうでもいい笹舟流しといったところだ。エルフの女友達にはちょっと会いたいが、貧乏なイケメンの元彼にも会うことになるだろうし、また、レイコに気があるエルフの男達から、玉虫をたくさん貰うことにもなるだろう。エルフの女にとって、もてる象徴である綺麗な玉虫も、レイコにとっては、ただの邪魔な虫だ、森に逃がしに行くのがめんどくさい。そんなことを考えながら、キミカと話しをしていると、勇者ランチと魔王ランチが出てきた。

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