待ち人(勇者サイド)
人間の姿に戻ったケンイチは、少しだけゴリラになる前の自分を思い出した。
ケンイチ「俺は、ただの人間・・・・じゃなかったなあ。」
ケンイチは、右手で剣を持ち、夜空に掲げ魔法を唱えた。
「頼むぜ、剣に意思を!!」
すると、セイジの剣がケンイチに話しかけた。
セイジの剣「よっケンイチ、人間に戻れて良かったな、俺に意思を与えてくれたお礼に、俺のスキルを教えるぜ、俺のスキルは、伸縮自在だ。お前の意思で、長さを自由に調節できるぜ!!」
ケンイチ「なかなかいいスキル持ってるじゃないか、じゃあ、ちょっと長めに。」
セイジの剣は長くなり、1メートル程の長さになった。
ケンイチ「おい、ワン公共、待っててくれたお礼に、忠告してやるぜ、逃げるなら今のうちだぜ!!」
キング・マサ「はあ?何言ってやがる、逃げなきゃいけないのはお前の方だぜ、人間のボクちゃん。」
ライオン女1「ハハハハッそうよ、ボクちゃん。」
ケンイチは、剣を構えた。
ケンイチ「なーに、笑ってられるのも今のうちだけさ、ちなみに俺は魔王だ、オパール草原の魔王だ。」
キング・マサ「はあ?お前何言ってるの?死の恐怖感で、頭がおかしくなりやがった、もういい、もう終わりだ、行くぞ!!」
キング・マサは、間合いを取り、ケンイチの顔面に正拳突きを入れようと踏み込んだ瞬間、
ケンイチ「秘剣・燕返し!!」
キング・マサは、スウェイで下から振り上げる一太刀目と、上から振り下ろす二太刀目をかわしたが、体が真っ二つに斬られていた。
キング・マサ「あれ?かわした筈なのに・・・・ギャアアア!!」
キング・マサは、真っ二つに体が割れて倒れた。
ケンイチ「クククッ燕の斬撃が見れなかったようだな、ワン公。」
ライオン女1「うそ?砂漠最強のマサが、こんなにも簡単にやられるなんて!!」
ケンイチ「俺の仲間をよくもこんな風にしやがって!!お前らは死刑だ!!ロングソードストレート!!回転2段斬り!!」
ケンイチは、さらに倍近く長くなったセイジの剣を、ライオン女達の上半身と下半身めがけて振り回し、斬撃を飛ばして5人のライオン女達を斬りつけた。足を斬られて思うように動けなくなったライオン女達は、ごめんなさい、もう二度と、あなた達には手を出さないからとか、何でもするから許してと、謝った。
ケンイチ「魔王をなめるなよ、ロングソードストレート!!」
セイジの剣は、5人のライオン女達の腹部を串刺しにした。
ケンイチ「ククククッまるで焼鳥だな。鳥じゃないけど。」
そして、ゆっくりとライオン女達から剣を抜いた。
痛い、誰か助けて、もうやめて!!などと、ライオン女達は叫んだ。
ケンイチは、剣をセイジの手元に置き、顔をあげると、金髪で、白色のワンピースを着た女が立っていた。
ケンイチ「・・・・シルビア。」
シルビア「魔王様、10年もの間、どこをほっつき歩いてたんですか?やっと、見つけることができました。とりあえず、私と一緒にオパールに帰りましょう。」




