退魔の剣(勇者サイド)
セイジは、男の娘と聞いて、昨夜のニューハーフを思い出した。服を脱ぐまでは、とても綺麗な女だった、抱けると思った、しかし、全裸になり下半身を見た瞬間、一気に萎えた。
リョウ「だって、嘘をつき続けるのって辛いもん。」
セイジ「男の娘かあ、でも心は女の子だし、好きになれるかも。」
リョウ「本当?嬉しいなあ。」
セイジは微妙だった。リョウは可愛いけど、体は男だ、たぶん、抱けないなあ。これは神の過ちだ、神様も間違えるんだ!!
カンダ「ケンイチ、お前、魔王を倒せば人間に戻れると思ってるんだろ?魔王は1人だけじゃないぞ。」
ケンイチ「話は聞いたことがあります、この広い世界には、何人も魔王がいるということを。あのゴリラの魔王は、なんか運命的なものを感じるんです。」
カンダ「あのゴリラの魔王は一番厄介だ、アイツは魔のオーラに守られていて、あらゆる武器、魔法、斬撃が効かないし、キングドラゴン並みの威力がある炎や冷気、生身の体による拳や蹴りしか効かない。あのゴリラの魔王と殴り合いをして勝てるとするなら、ケンイチ、お前だけだ。」
ケンイチ「こないだ、魔王と殴り合いをして負けました。」
カンダ「それは回復力の差だろ、それにあと、一緒にいるケルベロスも魔のオーラに守られていて、攻撃力は魔王に劣るものの、体力が無尽蔵だ。下手すりゃ魔王より厄介だぞ。」
カンダは魔法使いで、かつては、セニョール生活環境事務組合探索課所属の冒険者だった。何人かの魔王とも闘ったことがあるらしいが、パーティーに恵まれず、勝ったことは1度もない。対魔王戦は、命からがら逃げた思い出しかない。ちなみに、ケンイチとセイジは、セニョール生活環境事務組合魔王討伐課所属の冒険者で、地方公務員だ。
カンダは、今は定年退職をして、地域活性化のために、オオワダ砂漠に、たまに趣味がてら、オッパイの木の苗を植えている。
オッパイの木は成長が早く、5~10メートル程の高さになり、暑さに強く、ココナッツに乳首がついたような実を2個つける。実を割ると、白い甘いミルクのような汁が出て、飲むとおいしい。
カンダ「この世界のどこかに、退魔の剣があるらしい、もしかしたら、無いかもしれないが。退魔の剣は、人間しか使えない。だからケンイチ、お前は使えない。もし、手に入れるとしたら、あの青年だとわしは思う。」
カンダは、セイジの方を見た。
カンダ「最強の勇者といつも一緒にいるからな、今のところ、あの子が一番確率が高いというわけじゃ。」
おいおいカンダさん、あいつはただのデリヘル野郎ですぜ!!デリヘルを呼ぶだけの男ですぜ!!と、ケンイチは思った。
セイジ「リョウさん、下ついてるの?」
リョウ「うん。」
セイジ「だよね。」




